[標本番号:No.0891 採集日:2010/05/01 採集地:岡山県、高梁市] [和名:ヤマトフデゴケ 学名:Campylopus japonicus]
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2010年6月15日(火) |
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(a, b, c) 遊歩道に群生する植物体、(d) 標本、(e) 乾燥時、(f) 湿時、(g) 仮根、(h, i) 葉、(j) 葉の基部、(k) 葉の先端、(l) 葉の上部 |
岡山県高梁市で採取した最後の標本を開いてみると、同日に全く別の場所で採取した標本No.900(ヤマトフデゴケ) とよく似ている。同じ高梁市でも、この標本は自然公園の遊歩道に出ていたものだ(alt 315m)。細かく観察・検討してみるとどうやら本標本もヤマトフデゴケと思われる。同一日に同一地域で採取した同種標本は、原則としてアップせず標本箱に収めてきた。しかし、標本No.900を見たところ生態写真がない。「修正と補足」として生態写真などを追加する方法もあるが、採取地点が数十キロメートルほど離れた場所であり、あくまでも別標本なので、観察覚書としてアップすることにした。ただ、文字による詳細な記録は省略して画像主体とした。
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(m) 葉上部の下方、(n) 葉の中部の縁、(o) 葉下部の葉身細胞、(p) 翼部、(q) 葉中央部の横断面、(r) 茎先端部と若い葉の横断面、(s〜w) 葉各部の横断面、(x) 茎の横断面 |
5月1日の行動メモを見ると、高梁市自然公園の遊歩道で本標本(No.891)を採取したあと、車を30分ほど走らせて別の山中の林道に移動している。そこで同一種と思われる蘚類に出会ったようだ。ところが、すでにフィールド写真は撮影しているので、そこでは撮影せず標本(No.900)だけを採取したとある。そういった経緯はすっかり忘れていた。
両標本を並べてみると、そっくりでどちらがどちらか間違えそうになる。しかし、念のために葉を取り外し、何ヵ所かで横断面を切ってみた。中肋断面の様子などを再確認したところ、現地で感じたようにヤマトフデゴケとしてよいと思った。なお、本標本は、遊歩道の泥の流出を避けるため階段状に組んで埋め込んだ丸木を広く覆うように群生していた。採取標本は、仮根に覆われた下部が無数の小砂利に覆われていた。
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