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[標本番号:No.1121 採集日:2011/07/21 採集地:広島県、北広島町] [和名:オオミズゴケ 学名:Sphagnum palustre] | |||||||||||||||||||
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広島県の北部、島根県に近い臥竜山聖湖キャンプ場に、きのこ観察で入った折にミズゴケの群落にであった。日陰のやや湿った斜面一面に群生し、朔をつけたものもみられた(alt 825m)。たぶんオオミズゴケだろうと思った。今朝は久しぶりにこのミズゴケを観察した。ミズゴケを観察するのは昨年8月9日のワタミズゴケ(標本No.983)以来のことになる。
最初に開出枝を一本つまみ出しサフラニンで染色して、実体鏡の下で葉をこそぎ落とした。裸になった枝の表皮細胞の表面には螺旋状肥厚がある。ミズゴケ節 Sect. Sphagnum のものだ。ついで、一枚の葉を背面側を上に向けた状態にして、顕微鏡で覗いてみた。葉緑細胞は腹面側に開き、透明細胞との境界面は平滑に見える。この時点でオオミズゴケ S. palustre であると確信したが、念のために葉の横断面を切り出してみた。すると葉の横断面で葉緑細胞は二等辺三角形で、腹面側に開き、透明細胞と接する部分は確かに平滑だ。
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種の同定のためであればミズゴケ節のものでは不要だが、下垂枝の葉についても透明細胞の表裏の様子を確認した。開出枝の葉の透明細胞の様子とほとんど変わりない。黒色の朔は球形で蓋は円形。朔の表面には多数の気孔がある。気孔の頻度が高いので、朔の断面を切り出してみると、たいてい気孔を含んでいる。オオミズゴケについてはすでに何度も観察し、詳細に記述しているので、ここでは画像だけを掲げることにした。 |
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