HOME | みちくさ:INDEX | back |
|
|||||||
やっとExcelがまともに使えるようになったので、きのこのデータ整理をはじめた。ところが、コケ標本が混じっていた。昨年12月22日に佐野市の鍾乳洞で、石灰岩上についていたものだ(a)。小さな樹状に分枝した苔類で、1種類の群落だろうとばかり思っていた。 データ整理の前に、コケを処理するつもりで標本袋を開いた。ごく短時間で終わるはずだった。顕微鏡を覗いたのが誤りの始まりだった。小さな塊の中に、3〜4種類の小さなコケが複雑に絡み合っていた(b)。こうなると、主たる種を仕分けなくてはならない。 |
|||||||
|
|||||||
主要な群は、クラマゴケモドキゴケ属 Porella(c) とケビラゴケ属 Radula(d) だった。この両者は、背面からみるとほとんど同じで、まして乾燥状態では全くわからない。絡み合った枝をほぐして、一個体ずつ分けながら、ルーペをつかって分別作業をはじめた。 ところが、複雑に絡み合い、そのままではほぐすこともできない。あきらめて、標本全体を水没させ、ほぐしながら分別することにした。もはやルーペでは困難で、実体鏡のステージに少量ずつ載せては、精密ピンセットを2本使った作業となってしまった(e)。 結局、この分別作業に長時間を費やし、Excelファイルには全く手をつけることはできなかった。分別地獄の一日だった。何かと似ていると思った。ケシボウズ標本の分別だ(f)。うんざりしながら、ひとつ一つ顕微鏡で胞子を確認しながら仕分けたっけ・・・。 |
|||||||