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展示用に作成された凍結乾燥品のハナビラタケをもらった。生のときの色合いや形がよく残っている。つまんだり落としたりすると細かく砕けてしまう(a, b)。粉々にせずに薄切りができないかと思い、一部を水溶性アクリルエマルジョンで固めてみた(c)。 ごくわずか一部をカミソリで削り取って低倍率で見ると子実層らしきものが見えた(d)。担子器や胞子らしきものも見える。生と違って凍結乾燥品の薄切りはきわめて難しい。フロキシンを加えてKOHでマウントした(e)。一菌糸型の構造である。消しゴムでこすると原菌糸だけからなることはさらにはっきりする(f)(雑記2003.9.18、同2003.9.20)。クランプもみえる(g)。担子器は外細長く(h)、基部にはクランプもある(i)。胞子は玉子型から類球形である(i, j)。 それにしても熱乾燥で作られた標本と違って、凍結乾燥による標本は扱いが面倒だ。うかつに切ると粉々になってしまう。蒸気などで湿らしても、軽石状になっているので、なかなか元に戻らない。アクリルエマルジョンで固めたものも切ってみたが、これも薄切りは意外と難しかった。 |
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