三重県津市の県庁脇の公園から小さな黄色のアセタケを持ち帰った(a)。紙袋に入れた状態で冷蔵庫の野菜篭に放り込んでおいたところ、すっかり乾燥してとても小さくなっていた。熱乾燥したわけではないから、生のときの色は保たれていた。胞子はゴツゴツと角張っている(b)。
ヒダを切り出してみた(c)。縁にも側にも厚壁のシスチジアが多数見える(d〜f)。先端にはクリスタル状の結晶がついている。縁シスチジア(g)も側シスチジア(h)も大きさ・形などはほぼ同じようだ。担子器は明瞭には撮影できなかった(i)。傘には周辺部(j)にも頂部(k)にもシスチジアはみられない。柄(l)にもシスチジアはない。キイロアセタケとしてよさそうだ。
[追記]
7月3日の雑記で、青木 実著「日本きのこ検索図版」を紹介したおりに、青森県黒石市の松井和雄氏のことにふれた。昨日松井氏から連絡があり、[日本のキノコ分類] を示した掲示板は現在もアクセスできるという。オアシス文書をそのままWeb形式に変換したためか、多くの文字化けで読みにくくなっているのは残念だが、以下のURLをたどると参照することができる。
http://homepage2.nifty.com/481010/ →「きのこ掲示板」に入る
それらの中に「1995年に青木実様から、私宛に荷物が届き、日本きのこ図版1〜2172までのまとめとして、日本きのこ検索図版という、シンガー氏の分類にそって、整理、別名で発表したが、同種とみとめられるものを、1つの名前に統一して新しく作ったものが送られてきました。
正式な学名とは、区別して使うなら、自由に使って良いと、手紙までいただきました。」とある。
なお、掲示板は、最近になって作り変えられたそうだ。また、1997年刊の「きのこ族 別冊」掲載のデータなどもすべて公開しておられるようである。
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