|
|||||||||||
昨日北海道から戻った。7日に大洗港を出発して、9日から北海道の海浜を歩き始めた。北海道一帯を襲った大型低気圧の被害は予想外に大きかった。どこの浜もすっかり土砂や漂着物に覆われ、砂地の植物はなぎ倒され、先端のみを地表に現していた。菌類など全くの論外である。そんな中で、日本海側の海岸は比較的被害が少なかったようだ。 13〜14日にアカダマスッポンタケに出会うことができた。友人ら5名で、強風の吹き荒れる石狩の浜を歩いた。ちょっと見たところ普通のスッポンタケとほとんど変わらない(a, b)。しかし、袋の部分(菌蕾)の砂を少しどけてみると、その表面は赤紫色である(c)。地表に顔を出しはじめたばかりの若い菌の袋はいずれも赤紫色を帯びている(d, e)。双頭の奇形もみられる(f)。 地表に顔を出しているタマゴ(g)を掘ってみると8つほどの個体が束生していた(h)。砂の上に曝されたタマゴはみな赤紫色を呈している(h)。一晩経過するとタマゴは成長しはじめ、袋はさらに赤みが強くなっていた(i)。柄や頭部はしなびても、袋や根状菌糸の赤紫色はそのままだった(j)。 石狩浜では他にもウネミケシボウズタケのミイラを一個体採取した。砂地に直立していなかったので撮影はしなかったが、北海道でのウネミケシボウズタケ第一号である。太平洋側、オホーツク海側の浜では、海浜生菌類には殆ど出会うことができなかった。ごく僅かにザラミノシメジ属、フミヅキタケ属、ナヨタケ属の砂地生菌類に出会ったのみであった。 |
|||||||||||
HOME |