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昨日午後にサクラのハルシメジ(広義)を検鏡して遊んだときに思い出した。去る23日に採集したウメ樹下のハルシメジを冷蔵庫の奥に放置したままだった。形が崩れきっていたので捨てたと思って忘れていた。すっかり乾燥してコチコチに硬くなっていた。 |
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ヒダをカミソリで切り出してフロキシンで染めてみた(b)。むろんシスチジアなどはない。フロキシンで染める前に、ヒダの脇に散乱する胞子をみた(a)。カサ上表皮は水封では平行気味に匍匐しているが、3%KOHで封入すると、サクラのハルシメジと同様に、菌糸が立ち上がってくる。 図鑑などには、シメジモドキ(梅のハルシメジ)にはクランプはないと記されている。確かに、カサ肉やヒダ、柄にはクランプは見られない。しかし、たいていの場合、カサ上表皮の菌糸にはクランプがある(e, f)。一方、サクラ樹下のハルシメジのカサ上表皮にはクランプはない。 広義のハルシメジをいくら検鏡しても種の同定にはほとんど役立たないことなどは、過去の雑記(2006.4.28、2007.4.26)でも何度か触れたが、ケヤキ樹下のハルシメジのカサ上表皮にもクランプは見あたらない。カサ上表皮にクランプを持つのは、これまで出会ったものでは、ウメとリンゴのハルシメジだけだった。ただ、ちょっと目には見つかりにくい。 |
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