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武蔵野の雑木林にはチャダイゴケの仲間がよく出ている。ウッドチップからはハタケチャダイゴケ、落枝からはコチャダイゴケがよく目立つ。先日採取したコチャダイゴケ(a)を切り刻んで遊んだ。今朝袋を開けるとすっかり乾燥して、ゼラチン質はほとんど不明瞭となっている(b)。カップの外側は白毛におおわれる(c)。この白毛は細長い菌糸からなる(l)。まずはカップを縦断した(d)。カップは一層からなり、内側は平滑でつやがある。碁石のような姿のペリジオール(小塊粒)も一緒に縦断した(e)。ついで、ペリジオールをつまみ出して並べた(f)。
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ハタケチャダイゴケ、スジチャダイゴケ、ツネノチャダイゴケのペリジオールには片面にへそがあって、へその緒(funiculus)の先はカップの内面に付着している。しかし、コチャダイゴケにはへその緒がなく、ペリジオールはゼラチン質の中に浮遊している。だから小塊粒に表裏はない。 ペリジオールを縦横に切ってみると胞子の入った層が現れる(g)。ペリジオールの外皮膜はキンチャクタケに似たイバラ状突起のある厚壁の菌糸からなり剥がれやすい(h, i)。外皮膜や外皮層は強酸や強アルカリに弱く、これらに浸すと簡単に壊れてしまう。胞子はペリジオール内部の液中に密集し膜が厚い。液中の菌糸にはクランプがある(j, k)。 雑記2006.7.25には、生のコチャダイゴケからの観察結果が記されているが、担子器の画像はない。一方、同2009.11.11にはスジチャダイゴケの、同2006.12.15にはツネノチャダイゴケの、同2006.6.27にはハタケチャダイゴケの、それぞれ担子器やへその緒が掲載されている。 |
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