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やっと庭にきのこが出始めたなと思っていたら、次から次へといろいろなきのこが出てきてしまって、おおあわてで観察している。 草地のちょっとした斜面に群生しているきのこを、「ハタケキノコだと思うよ」と言われて観察を始めた(a)。顕微鏡観察後『保育社図鑑』で検索したのだが、検索表(pp.20-23)の [23.] 以降で行き先を失ってしまった。そこでハタケキノコという名称から逆検索をしてして、その結果 [21.] のオキナタケ科にたどりつき、[18.] のカサの上表皮構造の判定で間違ったらしいことに気付いた。 今回の検索の運命の分かれ道は切片作りで苦労したカサの構造である。何回切ってもうまくいかず、上表被を毛状被だろうと思い込んでしまったのが間違いであった(b)。 自分の顕微鏡写真を見直すと球状のへんな細胞が撮影されていた(c, d)。[18.] 「カサの上表皮はいちじるしくふくらんだ細胞を構成要素に持った柵状毛被、子実層状被、または単細胞被からなる」とある。 更に [21.] で「カサ上表被は柵状毛被または球のう状の単細胞被」という表現がでてくる。どうもこれにあたるようである。縁シスチジアはあるが側シスチジアはない(e, f)、子実層托実質は並列型(g)、担子器は4胞子性(h)、菌糸にクランプがあり(i)、胞子は平滑、発芽孔がある(j)。 |
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ということでオキナタケ科フミズキタケ属ハタケコガサタケ節ハタケキノコにやっとたどりついた。毎度ながら検索表には苦労する。 (Y. A.) | |||||||||||
一昨日、東北地方も梅雨入り宣言。昨夜からようやく雨らしい雨が降り出した。今朝も雨。庭の馬糞堆からはオキナタケの仲間も出はじめた。 石森山の遊歩道にはトイレ付きの小さな駐車場がいくつかある。自宅から2.5Kmほど東に向かうとその一つにぶち当たる。周辺には広葉樹の林が広がり、足元は苔むしている。最近はここもイノシシのために、コケが無残に引きはがされすっかり荒れ果てている。 昨日霧雨の中、この駐車場の周辺を歩いてみた。アオキオチバタケがやっとでてきた(k)。昨年より一ヶ月以上遅い(雑記2012.5.10)。ヒナノヒガサ(l)、ケコガサタケ(m)、シロヒメホウキタケ(n)、ロウタケ(o)、クロノボリリュウタケ(p)などが多数みられた。 (I. A.) |
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