2016年11月26日() 乾燥しきったワサビタケ
 この時期どこに行っても腐朽材さえあれば、高い頻度でワサビタケの群生に出会う(a, b)。針葉樹だろうと広葉樹だろうとおかまいなしだ。昨冬にも一度観察しているが(雑記2015.12.17)、観察結果についてはすっかり忘れている。危険なボケの兆候だ。そこで、採取から数日を経て既にすっかり乾燥しきっていた子実体を、改めて検鏡してみることにした。
 ルーペで見るとヒダとヒダの間には脈絡膜のようなものがある(c)。薄切りにしようと剃刀をあてたところ、ボロボロと崩れてしまい、薄片を切り出すことはできなかった(d)。採取時にあらかじめとっておいた胞子紋から胞子をみるとアミロイド(e)。湿らせれば切出し可能なのだろうが、薄片が切り出せないので、やむなくヒダの縁あたりを摘み取ってフロキシンで染めてKOHで封入してみた。面白い形の縁シスチジアがあるはずだが、明瞭にはとらえきれなかった(f)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 今日はまた、ギリシア語とラテン語の読書会。このため昨日の午後、東武鉄道の最寄り駅近くの駐車スペースまで出かけて除雪をしてきた。今朝は安心してここに車を駐められる。


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