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2018年5月4日() スマホGPSアプリの進化に驚いた
 かつてきのこ標本を収蔵庫に収める場合、採取地にはメッシュマップで調べて5439-0382などとメッシュコードを併記していた。メッシュマップは高価でしかも県別になっている(a, b)。したがって、しばしば出かける県のもの10冊ほどしか購入できなかった。それ以外の県で採取した時などは、面倒でも県立図書館や科学博物館などに行って調べなくてはならなかった。
 やがて採取地の情報や登山などでは専らGarmin社のGPSmap60CSxを使うようになった(c)。一方この間にスマホが急速に普及してGPS機能も充実し価格も安くなってきた。しかし初期のスマホ端末はGPS受信機能に関してはGarminなどの専用機にはとても及ばなかった。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
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(d)
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(e)
(e)
(f)
(f)
 そのため、つい最近までスマホのGPSは本格的な登山や正確な位置情報はGarminにはかなわないとばかり思っていた(雑記2018.4.14)。ところがスマホでGeographicaのようなアプリを活用すると(d)、GPS専用機よりも平易に現在地や目的地を得ることができるようになっていた。

 3月初め頃から出かける都度、GarminのGPSmap60CSxとタブレット端末を持ち歩いて両者を比較してきた。電池消耗の件は誤解だとわかった。Garminなどの専用機はGPS機能についてしか電池を使わない。しかしスマホやタブレットではGPS機能以外のことでかなり電池を消耗している。GPS機能だけに限定するとGPS専用機とほぼ互角になることも分かった。

 そこで4月14日以降、きのこ観察やハイキングなどではGeographicaだけを導入したスマホ端末とGPSmap60CSxとの両者を持ち歩いて比較してみた(e)。基本的にスマホ端末には単独で利用できるGPS機能が備わっているので、通信事業者と契約しなくてもWiFiが利用できない環境でも、GPS衛星さえとらえられれば、そのままGPS機として使える。
 ただしdocomoやsoftbankのようなA-GPSタイプの機種の場合、デフォルトのままだと通信環境のないところでは、単独でGPSを使うことができない。圏外でもGPS機能を使えるようにするためには、「設定」で「GPSのみ」とか「ネットワーク非使用」にする必要がある。

 この3週間ほどの結果から、バッテリーの持ちは両者ともほとんど同一で、緯度経度情報もほとんど同一だった。極端に違うことがひとつあった。地図の表示だ。スマホのGPSアプリでは国土地理院の等高線入りの詳細な地図が表示されるのに対して、GarminのGPS専用機の地図は高価にもかかわらず荒くて情報に乏しいことだ(f)。さらにGPS専用機は操作が難しいのに対して、スマホのGPSアプリは直感的な操作ができてすぐに誰にでも利用できる。

 GPS専用機は以前ほどではないにしろ、いまもってやはり高価だ。先にわざわざ2万円もする高価なGarmin専用地図を購入してしまったが(同上:同2018.4.14)、2,000〜3,000で購入できる中古スマホ端末をGPS専用機として使えばはるかに安価に済んだ。高い授業料だった。

 ちなみにわが家では携帯電話はもっぱらガラケーだ。SNSは利用しないので(同2016.2.24)、スマホに変える必要がない。通信事業者と契約していないので、所有するスマホ端末にSIMはさしていない。タブレット端末はもっぱら「携帯用コンピュータ」として利用。
 本格的な冬山登山や道なき山を歩いたりする場合には、やはりスマホGPSよりもGPS専用機+紙の地図に軍配が上がる。しかし、そういった山登りをやめて久しい。今後はGarminなどの専用GPS機器はしだいに使わなくなり、お蔵入りになるかもしれない。