2006年12月23日()
 
押し潰し法 (3)
 
 昨日の雑記で、「押し潰し観察」とは、「組織をバラして観察」することに他ならない、と書いた。基本的には、組織の形状をなるべく変形せず、サイズ変化を最小限に保ったままバラすことが理想となる。しかし、目的によっては、形態変化は全く問題とならない
 その典型的な場合が、硬質菌における菌糸型の確認だろう。原菌糸だけから構成されているのか、あるいは、骨格菌糸や結合菌糸をもっているのか。この確認が目的であれば、菌糸が潰れて扁平になろうと、直線的な菌糸が渦を巻き捻れても、それは問題とならない。
 厚膜菌糸は、潰れても厚膜のままである。隔壁を持った菌糸は潰れても隔壁を持っている。だから、潰れようと捻れようとかまわない。いかに観察しやすく薄く広げるかがポイントとなる。

 菌糸型の確認については、過去の雑記で執拗にやっているので、それを参照されたい。
    [フロキシン消しゴム法]   雑記2003.9.18同2003.9.19同2003.9.20
    [押し潰し実例]   雑記2003.9.30同2006.5.23同2006.7.10、etc.


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