2008年5月14日(水)
 
うがい薬イソジン
 
 5月5日に採集したカンムリタケ(a)は、タッパウエアに入れて冷蔵庫に保管しておいたが、今朝もまだ新鮮な状態を保っていた。久しぶりに子嚢を覗き、さらにうがい薬のイソジンでメルツァー代用を試みた。カンムリタケの子嚢頂孔(b, c)はメルツァー液できれいに青変する[アミロイド](d)。うがい薬のイソジン(e)はしばしばメルツァー液の代用に用いられる。カンムリタケではごく弱く青変するのが確認できるが(f)、ちょっと見た目にはほとんど青変していない。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 メルツァー液もイソジンも主成分はヨウ素なので、多くの子嚢菌でアミロイド反応を確認するのに、イソジンはかなり広範囲に代用がきく。でも、イソジンを使うと、本来は強アミロイドを示す組織でも、反応が非常に弱かったり、非アミロイドのような反応を示すこともある(雑記2007.7.26同2003.12.19同2002.12.31)。

 千葉菌類談話会の会誌 [談話会通信] は、No.1〜No.12まではタイトルだけしか読めないが、No.13〜No.24(最新号)はネット上で全文を読むことができる。[No.19] 掲載の長尾英幸氏「うがい薬で調べる子嚢のヨード反応は?(PDF)」はとても参考になる。


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