日本菌学会銚子フォーレ(9/22〜9/24)に出かける直前に採取して、そのまま冷蔵庫に保管しておいたワタカラカサタケを、処分する前に覗いた。先日柄が茶色い綿屑状のきのこを見た折に(駄言駄菌2017.9.20)、ワタカラカサタケのミクロの姿を再確認したいと思っていた。
ワタカラカサタケの検鏡画像を撮影したのは今回が三度目で(雑記2016.9.25、同2009.10.19)、ミクロの姿がどうなっていたのかなど全く忘れている。そこで曖昧でおぼろげな記憶を取り戻そうと検鏡して画像を撮影してみた。
胞子紋は短時間でたっぷり落ちだ。胞子は大きいので対物40倍で明瞭にわかる(e)。偽アミロイドだ。ヒダをルーペで見てもシスチジアの有無ははっきりしない(d)。ヒダを一枚スライドグラスに寝かせた。フロキシンで封入して縁をみると(g)、薄膜で嚢状の縁シスチジアが無数にある(h)。改めてヒダの切片を切り出してみると、当たり前だが先端に同じものが見えた(i)。ついでに担子器(k)、柄の表面も覗いてみた(l)。しかし、今回の検鏡結果をいつまで覚えていられるのかは、はなはだ心もとない。おそらく一か月後にはすっかり忘れてしまっていることだろう。
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