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2018年5月18日(金) またまたケコガサタケを解剖して覗いてしまった
 ケコガサタケについては過去に何度か、比較的ていねいに検鏡している(雑記2012.5.21)。また初冬の頃にフユノコガサと同時に発生していたことがあって、その両者を比較してみたりもしている(同2015.11.20)。なにを今更とも思えるが、またまたバラして顕微鏡で覗いてしまった。
 覗いてみたのは5月17日に宇都宮市の文化の森に沢山でていたケコガサタケ(a, b)。最初にヒダをスライドグラスに寝かせての縁をみた。縁シスチジアと思われるものが無数に見える(c)。しかし何とも見にくいのでフロキシンで染めてみた(d)。
 かなり密集度が高いのでヒダを切り出してみると、意外にも一つしかついていなかったり(e)、シスチジアをよけて切ったのか全く見えないものがかなりあった(f)。フロキシンで染めたものを押しつぶして倍率を上げて見た(g)。確かにフユノコガサの縁シスチジアはとは明らかに違う。
 ことのついでに担子器の基部もみることにした。多くの担子器の基部にはベーサルクランプと呼ばれるものが見えた(h)。でも、これは上手く撮影されておらずなんだかよくわからない。
 ルーペでみると柄の表面がザラザラしているので、これを切り出してみた(i)。するとヒダの縁シスチジアと似通った形の柄シスチジアが多数着いていた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)