2009年5月18日(月) |
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ウラベニガサ、ヒイロベニヒダタケと顕微鏡で遊んだので、数日前に採取したベニヒダタケ(a〜d)も、切り刻んでみることにした。胞子は水やKOHで封入すると図鑑などに掲載された形と同じような姿にみえる(e)。しかし、メルツァー液や濃硫酸で封入すると、担子菌であれ子嚢菌であれ、窪みができたり、形が変形するものは多い。メルツァー液や硫酸で封入したときは変色性を観察するだけにとどめておくのがよさそうだ。
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(a) |
(b) |
(c) |
(d) |
(e) |
(f) |
(g) |
(h) |
(i) |
(j) |
(k) |
(l) |
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ヒダを一枚スライドグラスに寝かせて、フロキシンで染めKOHで封入して縁をみると多数の縁シスチジアがみえる(h)。めくら切り(雑記2008.7.29)でヒダを切り出してフロキシンで染めた(g)。その一方で、実体鏡の下で連れ合い(通称 カミコン)がヒダを切り出す練習をしていた。
実体鏡の下での切り出しは初めてのことだ。十数枚切り出した中に5〜6枚、きれいな切片があった。逆散開型のヒダ実質と側シスチジア(j, k)、縁シスチジア(i)が明瞭にとらえられている。脆いきのこでは、ピスに挟んで切るよりもきれいな切片が得られるようだ(同2008.8.7)。カサ表皮は実体鏡の下で切り出して水道水で封入した(l)。KOHで封入すると色素が抜けて透明になる。
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