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埼玉県川越市の保護林ではクロハツはまだ出始めたばかりだった。傷つけたり切断すると、白色だったカサ肉や柄が赤くなって(a)やがて黒くなる(b)。赤変したり黒変に要する時間は、成長段階、湿度と温度によってかなり幅があるようだ。傷つけたとたんに赤くなることもあれば、10分以上経過してようやく赤くなることもある。黒変についても同様で、一晩経過してようやく黒くなることもある。この日のクロハツは、切断すると直ちに赤色になり、数分で黒色になった。
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クロハツは顕微鏡初心者にとって扱いやすいキノコだ。比較的しっかりしているので、ヒダ切片の切り出しはとても楽だ(d)。大きな縁シスチジアがあり(g, i, j)、球形細胞からなるヒダ実質も顕著にわかる(e)。子実層の確認も楽だ(f)。 切り出したヒダのプレパラートの端からフロキシンとKOHを注ぎ込んで反対側から濾紙で吸い出した。縁シスチジアが明瞭となった(g → h)。担子小柄(ステリグマ)をもった担子器がなかなかみつからない。やっと見つけたものは基部がよくわからない(k)。カサ表皮の組織は細長い(l)。 クロハツは毎年のようによくメモっている。雑記2009.6.30、同2008.7.18、同2006.6.24等々。 |
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