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ルーペでもわかる巨大胞子:オオズキンカブリタケ | |||||||||||||
オオズキンカブリタケの胞子はとても大きい。例年このキノコに出会う都度、その巨大な胞子に呆れたり感動したりする。そのためか、過去の雑記でしつこいほど何度も繰り返し取り上げている(雑記2014.4.18、同2012.4.30、同2011.5.18、同2004.4.15、同2003.4.29、同2002.4.20)。胞子はソーセージ型で長さ70〜90μmほどだが、ときには120μmに及ぶものもある。20倍程度の高倍率ルーペを使うと、フィールドでも胞子の形が分かる(e, f)。 成熟したキノコの頭部には白い粉がゴミのように多数ついている。これらはいずれも胞子で、ルーペで見ると白色透明な姿を確認することができる(d〜f)。大部分の成熟した子嚢には胞子が二つだけ入っているが、中には三つとか四つ入っていることもある。 過去には子嚢が出来上がり始める頃に四つの小さな胞子を持った子嚢が並んでいる姿を何度か見ている。また五つの胞子を持つ子嚢も見たことがある。果たしてこれらは奇形だったのか、あるいは発生当初には胞子が八つないし四つあるのかは、いまだに確認できていない。いずれにせよ、子嚢の中に胞子が作られる初期段階では八つないし四つあり、二つだけを残して他は消滅していくのだろうと思っている。 オオズキンカブリタケはアミガサタケなどに近い仲間の腐生菌なのだから、培養できる可能性は高い。アミガサタケについては子実体を作る段階までの培養は成功していないようだが、オオズキンカブリタケではどうなのだろうか。もし培養可能ならば巨大胞子を二つ作る仕組みを解明できるかもしれない。 |
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