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[標本番号:No.1222 採集日:2018/02/25 採集地:栃木県、日光市] [和名:エゾスナゴケ 学名:Racomitrium japonicum] | |||||||||||||
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先月25日の朝日光市の丸山公園から大谷川の堤防を越えて河川敷の遊歩道を散策していた。足元にはエゾスナゴケの絨毯が延々んと続いていた。よくみれば、あちこちで胞子体をつけた雌株が大量に見られた。これまではエゾスナゴケの雌株が胞子体をつけた姿は見たことがなかってので、ここでは主に胞子体についての観察結果を記すことにした。 配偶体の観察結果は過去のサンプル(標本No.1146、No.0379、No.0143、No.0104)とほぼ同様だったので、ここでは画像だけを掲げて、文字による記述は省略した(e〜o)。 |
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エゾスナゴケはいわゆる頂蘚類だとばかり思っていたが、よく見れば茎の先端に胞子体をつけた株もあれば、茎の途中から複数の胞子体を出した株が多数あった(p)。 朔柄は赤色で長さ15〜20mm。朔は長卵形で、長さ2mm前後、縁が花弁のようになった長い帽、細長く尖った嘴状の蓋をもつ(r)。朔歯は一重16枚で1mm以上の長さがあり(q, r)、基部まで針状に二裂し(s)、基部(t)から先端部(u)まで細かな乳頭に密に覆われる。朔には顕著な口環がある(v)。朔の基部には気孔がある。胞子はとても小さな球形で、径8〜10μm。 エゾスナゴケは主に2〜3月の冬場に注意してみてきたつもりだが、これまでは雌株の群落が広範囲に一面に胞子体をつけた姿にはであったことがなかった。日光市の大谷川の河川敷には何キロメートルかにわたってエゾスナゴケが最優先種としてみられるが、今年に関しては朔をつけた群が非常によく目立った(a, b)。 |
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