2003年2月8日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 早朝、先日採取してきたケシボウズタ(2003/02/06d)を少していねいに見た。これは柄の3分の1ほどから上部を地表に現し散生していたものだ。まず3本を取りだして並べてみた(a)。この写真の最上部に位置する個体の孔縁盤を撮影したのが(b)、真ん中の個体の柄の部分を中心に撮影したのが(c)だ。これは10個体ほどを採取して持ち帰ったもの(2003/02/06f)から任意に3本取り出したものだ。頭部から柄の基部までのサイズは35〜45mmほどある。
 いずれも胞子表面には肋骨状の隆起が見られる(d)。これは胞子表面に焦点を合わせたものだが、輪郭部にも焦点を合わせてみた(e)。弾糸にみられる掌状の節部を取り出してみたのが(f)である。Tulostoma striatumに近いような感触を得たが、正確な同定にはさらに各部の詳細な観察が必要だ。今回採取の個体はいずれも老菌ばかりだったので、今年の晩秋にでも幼菌と若い個体を採取して改めて同定したいと思っている。
 ちなみに昨年12月にT. striatumの若い個体を観察(2002/12/9雑記2002/12/17雑記)している[胞子写真は、2002/12/14雑記も参照]が、その場所は今回採取した場所とは全く別である。また、その場所には、かつて見られたT. striatumはもはや全く見られない。人為的(?)に掘り返されたようにも見えるし、砂に埋もれたのかもしれないが今や跡形もなくなっている。

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