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去る2月2日に持ち帰ったヒメキクラゲを湿り気を与えた状態でスライドグラスに放置しておいた。2月3日朝には胞子も担子器も全くみられなかったが(雑記2006.2.3)、カバーグラスには無数の胞子が落ちていた。水でマウントしても透明でとてもみにくい(a)。フロキシンを加えると姿が明瞭になった。正確にサイズを計測するには油浸100倍で確認するのが間違いない(b)。 最初に胞子紋取りに使ったブヨブヨの子実体から切り出してみた(c)。担子器らしき姿はあるが、このままでは確認するのが難しい。あらためてフロキシンを加えて3%KOHでマウントし直すと、子実層には担子器が多数できているのがわかる(d, e)。 菌糸組織にはクランプがある(f)。なお、室内に放置して乾燥したヒメキクラゲからも切り出してみた。こちらの方がはるかに簡単に薄手の子実層を切り出すことができた。慣れないとブヨブヨの生状態から(c)、(d)の様な薄片を作るのは難しいが、乾燥させると簡単にできる。やはりキクラゲの仲間は乾燥品から切片を作るに限る(雑記2006.1.26)。 あらためて振り返ってみると、ほぼ2年に一度は同じようなキノコを顕微鏡で覗いている。ヒメキクラゲも2002年12月25日、2004年2月13日にやはり取り扱っていた。過去の雑記をみると、切片作成技術が年々低下している。とにかく、キクラゲ類の生から切り出しは難しい。 |
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