2009年2月18日(水)
 
無知をさらけ出した
 
 先日の日曜日、東京駒込で菌類懇話会主催の講演会が行われた。講師は硬質菌の第一人者である森林総研の服部力博士。きのこの菌糸構成と材の腐朽型を懐かしく聞いた。改めて過去の雑記をみると、フロキシンと消しゴムを使って、菌糸をほぐす方法、つまり miticシステムの判定については、しつこいほど何度も取り上げている。

雑記2003.9.18同2003.9.19同2003.9.20同2003.9.21同2003.9.30同2004.9.26 etc.

 材の腐朽型をチェックするには、新鮮なキノコの肉に1-ナフトール・アルコール溶液を滴下して呈色反応をチェックする。リグニンを分解する白色腐朽菌では濃紫色に変色する。しかし、リグニンをほとんど分解できない褐色腐朽菌では変色しないという性質を利用したものだ。
 つい最近まで、1-ナフトールとα-ナフトールを別ものだとばかり思いこんでいた。このため、フィールドに出るときα-ナフトールと1-ナフトールというラベルを貼った小瓶を二つ持ち歩いていた。α-ナフトールは菌懇会配布試薬セットに入っているもの。それに対して1-ナフトールは別途入手したものをエタノールで溶いたものだ。情けないことに、両者を別ものと思い込んでいた。化学常識の無知を暴露したわけだ。この場で改めて修正しておこう。

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