2015年8月27日(木) |
ヒダハタケ:金精峠の登山道にて |
金精峠の登山道脇で傷み始めたヒダハタケを採取した(a〜c)。胞子(d)は非アミロイド(e)だが、偽アミロイド(f)のものやら極端に大きな胞子(g)がかなりの頻度で見られた。持ち帰った時にはきのこ本体がすっかり崩れて、ヒダの切り出しは不可能だった。そこでなんとか形を保っていたヒダをスライドグラスに寝かせて縁を見た(h)。倍率を上げると縁シスチジアが多数みられた(i)。側シスチジアも多数あって、縁シスチジアと形も大きさも同じようだ(j, k)。単子器の基部のクランプの有無は確認できなかった(l)。
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 (a) |
 (b) |
 (c) |
 (d) |
 (e) |
 (f) |
 (g) |
 (h) |
 (i) |
 (j) |
 (k) |
 (l) |
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「キノコのフォトアルバム」にこれまで「ヒダハタケ」として掲載していたきのこは、「ムクゲヒダハタケ Paxillus sp.」とするのが妥当と判断して修正した。
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またまたオオミノミミブサタケの胞子遊び オオミノミミブサタケが相変わらず発生を続け、胞子を盛んに噴出し続けている。そこで複数のカバーグラスに噴出された胞子をたっぷり付着させた。これをドライ(封入剤なし)、エタノール、コットンブルー、メルツァー試薬で封入して遊んだ。画像の倍率は対物40倍。
ドライの低倍率(対物20倍)では、画像は不明瞭だが胞子表面の縦筋はわかる(m)。しかし倍率を40倍に上げるとかえって曖昧になった(n)。このプレパラートに対して、カバーグラスの脇からエタノール(消毒用アルコール)を注ぐと途端に画像が明瞭になった(o)。コットンブルー(p)、メルツァー試薬(q)でも、胞子表面の縦筋は明瞭に捉えられる。KOHや水で封入した場合、胞子表面に合焦しても胞子の縦筋はあまり明瞭には捉えられなかった。30%程度の濃いKOHで封入して5〜6分ほど放置すると、ミミブサタケの場合と同じように、胞子の外壁が溶けだした(雑記2015.8.20、同2015.8.6、同2007.7.30など)。
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