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2017年10月4日(水) 「除染」ですっかり様変わりした
 福島県北部の飯舘村は今年の3月、南部の長泥地区を除いて避難指示が解除された。2011年の原発事故直後から、この地域の「村民の森あいの沢」で定期的にきのこの観察を続きてきたが、今月初めに出向いた時には、この公園がすっかり様変わりをしていることに驚いた(雑記2016.9.28同2015.6.1同2014.9.23同2013.9.23同2012.9.8など)。
 一昨年以降「除染」作業による周囲の変遷は見てきたが、今年は昨年までとは全く様相が変化していた。遊歩道がすっかり整備され(a)、そこから左右20mはすっかり「除染」され、灌木や倒木はもちろん表土がすっかり取り除かれたり、入れ替えられていた(b, c)。
 かつては遊歩道の周辺にはニンギョウタケ、カラスタケ、ニンギョウタケモドキ、コブガタアリタケ、コウタケなどがよく見られたが(同上雑記)、今や全くその面影はない。この日は、「除染」対象区域のすぐ外側あたりにだけ、わずかに数種類のきのこがみられた。ニンギョウタケ7〜8株(d)、カラスタケ数株、コブガタアリタケ2〜3個体(e)、巨大なシロカノシタが10数株(f)といったところ。コブガタアリタケの着くような灌木はほとんどなくなっていた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 公園入口の駐車場で昼食をとっていると、すぐ後ろに「つくば」ナンバーの車がとまった。しばらくすると、ヘルメットに背負い籠といういで立ちの二人が降り立ってきた。筑波の森林総研のNさんのグループのメンバーのKさん達で、定期的なきのこの調査に訪れたものだった。