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日( )

2001年9月30日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 栃木県きのこ同好会の観察会に参加した。メンバーは気さくな人たちばかりで気持ちのよい一日を過ごすことができた。参加した最大の目的はコウボウフデをじっくりと観察したかったからだ。期待通りにコウボウフデがいろいろな姿をみせてくれた。(a)〜(c)が成菌、(d)は卵から顔を出したばかりの幼菌である。コウボウフデの周辺の地面は胞子や弾糸がまき散らされて青黒い色をしている。ちなみに、このきのこは栃木県では絶滅危惧種に指定されており採取は禁止されている。だから、きのこそのものは採取できない。周辺に落ちている土の上の胞子・弾糸塊と踏みつけられペシャンコになっていた菌の一部を拾って、フィルムケースで持ち帰り顕微鏡で覗いてみた。
 コウボウフデの最大の特徴とされているエラータ(環紋弾糸:elater)がないかどうかを1時間以上も探したがやはりみつからなかった。前にも何度かエラータを観察して見慣れているので見落とすはずはない。でも、今日のコウボウフデからはついにエラータはみつからなかった(e)。胞子をみたのが(f)で、8〜9μmほどのサイズだ。

2001年9月29日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
 千葉菌の観察会に久しぶりに顔を出した。千葉の泉自然公園までは電車・バスで2時間半以上かかる。これだけの時間があれば会津までいかれるのだが、久しぶりに本郷先生にお会いしたくて泉自然公園まで行って来た。きのこはやはり予想通りとても少ない。ナラタケモドキ(a)、マメザヤタケ(b)くらいしか撮影しなかった。本郷先生はムラサキシメジ属と思われる不明菌を熱心に撮影されていたが、すぐわきで先生の話を伺うだけで撮影はしなかった。
 懇親会に出るつもりだったが、用件が入ったので昼過ぎに一足先に帰宅した。仕事の合間に、浦和の伊勢丹で行われている「大イタリア展」に行ってヤマドリタケを買ってきた。「ボルチーニ」という商品名で売られていたが、結構な売れ行きだった。(c)が購入してきたもので、(d)はそのうちの1本の柄の網目だ。

2001年9月28日(金)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
 パソコンに時間のかかる作業をやらせる段取りをしてスタートの指示を与えた。作業が終わるのに4〜5時間ほどかかる。この間の時間を使って近くの市役所支所裏の斜面を覗いてきた。きのこがとにかく非常に少ない。先に真っ白だったオニフスベが今やすっかり老菌(a)になっていた。一部を切り取って持ち帰り、顕微鏡でのぞいてみた。弾糸(b, c)は径3〜6μm ほどで、分岐もあれば隔膜も見られた。胞子(d)は5〜7μmほどでトゲトゲの姿を見ることができた。この間もパソコンはせっせと作業を続けて、ようやく処理が終わるのにほぼ5時間半ほどかかった。
 一昨日からプランターと植木鉢に据えた卵3つは未だ変化がない。この手の腹菌類を数多く見てきた浦和のY氏によれば「99%スッポンタケに間違いない」とのことだ。氏の判断はこれまでほとんど間違いなかったから、この卵もスッポンタケの確率が非常に大となった。

2001年9月27日(木)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
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(d)
(d)
(e)
(e)
 25日に採取してきた卵3つをプランターに2つ(a)、植木鉢に1つ(b)据えて、昨日から観察を始めた。水平切断面(9/25のl)からはキヌガサタケと判断されるのだが、はたして予測通りにこの卵がキヌガサタケなのか、あるいはスッポンタケなのかは出てみないとわからない。このところの乾燥で、採取時(d, e)すでに卵の表面がかなり乾いて強靱になっている。以前にも、中の本体が卵を包む皮を破れずうまく発生させられなかったケースが何度もあったので、卵の頭部にカミソリで十字に切れ込みを入れた(c)。仕事の合間にこまめに霧吹きで「お湿り」を与えている。うまく発生してくれるとよいのだが。

2001年9月26日(水)
 
 面倒なデータ処理の仕事が三分の一ほど片づいたが、まだ残りがたっぷりある。加工に必須の資料が手元に届いていなかったので昨日は一息つけたが、また次の資料が今朝届いた。納期も迫ってきた。明日はまたほとんど終日パソコンの前で処理に追われそうだ。ディスプレイを騙し騙し使っての作業は目が疲れる。はやいところこの仕事にケリを付けて外に出たい。なっといったってきのこ最盛期なのだから。今日はヒメツチグリ科のきのこを数種、胞子を顕微鏡で覗いただけだった。この仲間は胞子を見るだけなら、スライドグラスの上で袋をちょっとつまんでやれば直ちに頭から胞子を噴射してくれる。採取に何の手間もいらない。あとは KOH を一滴たらしてやれば見やすくなる。

2001年9月25日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
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(d)
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(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
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(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 東松山の森林公園に行ってみた。きのこの姿はとても少なかった。ヤグラタケ(a)がまだ多数出ている。(b)はその厚膜胞子、金平糖の様な姿のとても大きなものだ。ザラエノハラタケ(c, d)、キイボカサタケ(e, f)、ズキンタケ(g)は多数出ていた。ヒメカタショウロ(h, i)もあり、(j)はその胞子だ。キヌガサタケと思われる卵(k)が数十個みられた。これを水平に切断してみたのが(l)だ。この卵は数個を自宅に持ち帰って植木鉢に据えてみた。何が出てくるのだろうか、数日後が楽しみだ。他にコトヒラシロテングタケらしき大きな白いきのこ、クサウラベニタケ、ドクベニタケ、シロオニタケ、ドクツルタケ、エリマキツチグリ、コフキクロツチガキのような菌などがみられた。

2001年9月24日(月)
 
(a)
(a)
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(b)
(c)
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(i)
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(j)
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(k)
(k)
(l)
(l)
 22日は長沢栄史先生のレクチャーがあり、その後懇親会となった。翌23日は朝から昼過ぎまで、筑波大学菅平高原実験センター内できのこ採集会が行われた。50名弱の参加者が数時間構内を回るとかなりの種類のきのこが集まった。ただ、イグチの類がとても少なかった。写真はそれらのうちのほんの一部だ。
 オオシワカラカサタケ(a, b)、チャヒメオニタケ(c)、ホテイシメジ(d)は多数の参加者が採取していた。オオキヌハダトマヤタケ(e)、キツネノエフデ(f)などもあった。ヒメカタショウロに近い種類らしき腹菌類(g)、コムラサキイッポンシメジ(h, i)等も観察された。昼食後に集まったきのこを実験室に並べ(j, k)、長沢栄史先生によるていねいな解説付き(l)の鑑定会が行われた。この後、長沢先生の指導による顕微鏡観察の勉強が行われ、熱心な参加者は夜遅くまで顕微鏡を覗いていた。
 24日は午前中に再び顕微鏡を使った実習が行われ、昼前に解散となった。道路混雑が嫌なので、解散となった昼前に、直ちに帰宅の途についた。幸いpm2:00過ぎには帰宅できた。楽しい3日間だった。

2001年9月22日()
 

(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
←軽井沢にて
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
(m)
(m)
(n)
(n)
(o)
(o)
(p)
(p)
 菌学会関東支部の採集会・ワークショップに参加するために、きのこ仲間のS氏と一緒に早朝出発した。集合時刻は夕方なので、軽井沢と望月町によってから菅平に向かった。軽井沢ではようやくジャガイモタケ(a, b)が発生し始めた。真っ白なノボリリュウタケの仲間(c)やヒメツチグリ科のきのこ(d)が多数でていた。
 長野県の望月町の雑木林ではクリタケ(e)、ナラタケ(f)、キイボカサタケ(g)などがみられた。オニイグチモドキ(h, i)、オニイグチ(p)、アイシメジ(j)、ミネシメジによく似たきのこ(k)、ウラベニホテイシメジ(l)、チチタケ(m)、アケボノアワタケ(n)などもあった。9月後半だというのにタマゴタケ(o)をあちこちで見た。
 望月町でのんびりした後、菅平の指定の旅館に向かった。

2001年9月21日(金)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 きのこ仲間のY氏からクロフクロタケがでているとの情報をいただいた。朝パソコンに数時間かかる作業をさせた状態で、さいたま市の田園地帯に行ってみた。クロフクロタケ(a)が発生している様を見たのは初めてだった。掘り出して裏面を撮影したのが(b)だ。周囲にはハタケチャダイゴケ(c, d)が足の踏み場もないほど発生しており、周囲の草には椀から飛びだしたペリジオールがからみついていた(e)。ツブカラカサタケ(f)もいたるところにでている。オオチャワンタケ(g)も異常な大きさで大発生していた。近くには可憐なクズヒトヨタケ(h)も無数にでている。樹林地帯のマントカラカサタケ(i, j)はきれいな白色をした大きな個体だった。腹菌類もいろいろ姿をみせてくれた。キツネノロウソク(k)、先端の開いたツマミタケ(l)、サンコタケ、キツネノエフデなどもあった。河川敷の公園とは違って、地上性のきのこや材上性のきのこ、ウッドチップからでるきのこが、他にも沢山みられた。
 帰宅しても、パソコンはまだ黙々と複雑な処理を続けていた。一通りの計算処理がおわるのに計3時間以上がかかった。明日からの連休は日本菌学会関東支部の採集会に参加することにしている。菅平にもきっと多くのきのこがでていることだろう。

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