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昨日早朝から午前中にかけて千葉県内房の浜にケシボウズを探しに行ってきた。いくつかの浜を歩いたが、そのうち2ヵ所でケシボウズに出会うことができた(a, b, d)。富津岬は過去にも採取実績があり、砂浜と植生からいかにもケシボウズが出そうな条件が揃っているのだが、今回は一つも出会うことができなかった。今回出会ったものは、これまで外房九十九里浜で出会ったいくつかのケシボウズともまた違った種類のようである(雑記2002/12/9、同2002/12/17、同2003/1/3、同2003/2/7、同2003/2/8、同2003/2/11)。 最初に出会った個体(a, b)はハマニンニクが多数生えている砂地に発生していたが、頭部と柄が分離してしまって転がっているものが多数あった。掘り出して3つばかり並べてみると(c)、全体に柄が細い。ややミイラ化していることもあり、孔縁部は筒状というよりはフサ状に近いように見えるが、詳細に観察することはできなかった。 次に別の場所で出会った個体(d)は、周囲にイネ科植物は全くなく水際から予想外に近い砂地に出ていたので、それまでの常識が覆ってしまった。この付近にはコウボウムギやハマニンニクなど全くなく、砂が激しく動いて不安定な場所である。掘り出してみると柄が非常に長い(e)。頭部の径が12〜14mmほどあり、柄の長さは65〜75mmほどもあった。今回採取した両者を自宅で並べて撮影してみた(f)。柄の長さと太さがずいぶん違う。 今の時期に見られるケシボウズタケの多くは昨年11月から今年1月末頃までに発生したのだろう。しかし、今の時期でも頭部の孔口が未だ開かず比較的若い個体もあった。これは2月頃まで新規発生が続いていたことをうかがわせる。ただ、頭部が柄から分離して転がっていた個体をこれほど多く見たことはなかった。この様子だと月末には全く見ることはできなくなるだろう。 |
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