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日( )

2001年10月31日(水)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
 茨城までマユハキタケの成長具合を確認に行ってきた。5/18以来ほとんど成長していない。逆に個体の数はかなり減っていた。また例年ならちょうど今頃多数のマツバハリタケが発生する地点でもきのこの姿はほとんどなかった。その近くのシモコシのシロからも何も出ていない。今日かろうじてであったのは、ドクベニタケ、カキシメジ、クヌギタケ科のきのこ(a, b)だけだった。ちなみにその胞子(c)は8〜9×5〜6.5μmで、特に特徴のない単調な形をしている。チシオタケに似ていたが傷つけても赤い汁は全くでない。

2001年10月30日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 神奈川の沢田芙美子画伯を案内して軽井沢まで行ってきた。目的はジャガイモタケだが、今年は発生状況がとても悪い。例年大きな白い個体が多数発生する地域でも、比較的小さめなものが主体で、霜にやられたのか表面が黒褐色になったものが多かった(a, b)。コガネタケ(c)はほとんど終わりで乾燥気味の個体ばかりしか見られなかった。クリタケ(d)は元気のよい株がいくつもあった。特に探したわけではないが、ジャガイモタケの近くにはアカモミタケ(e, f)、クギタケ、コムラサキシメジ、キヌメリガサ、シモフリシメジなども見られた。持ち帰ったのはアカモミタケ3本だけだった。天気が良く快適な一日だった。

2001年10月29日(月)
 
(a)
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(b)
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(c)
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(d)
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(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
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(h)
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(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
 早朝、先日(10/26)訪れたさいたま市の公園に行ってきた。コガネタケ(a)の成長が悪いので、多分これは小さいまま終わってしまうタイプだろう。先日同様、ホコリタケ(c)がいたるところに出ている。(b)はその幼菌群だ。ホコリタケの胞子を覗いてみると4〜5μmほどで微小突起に覆われた球形をしている。明視野(d)よりも暗視野(e)で覗いた方が表面の状態などは明瞭だったが、撮影してみると逆の結果となってしまった。これはもっぱら撮影技術の問題だろう。カニノツメ(f)もあちこちにある。(g)は柄の部分が長いタイプ、(h)はタマゴを切断してみたものだ。
 ナヨタケに類似のきのこ(i)がでていた。(j)はその幼菌、(k)は胞子で10〜12×6〜7.5μm程で表面は滑らかだ。柄の根元は白い毛に覆われていた。今ひとつ同定に自信がもてないのでこのままアップすることにした。

2001年10月28日(日)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 菌懇会の観察会が生田であった。雨の降る中、緑地内を歩くと思っていたよりもいろいろなきのこが出ていた。コガネタケ(a)は大きく成長していた。ミヤマタマゴテングタケ(b)も若い菌と大きく成長した菌が見られた。メタセコイアの樹の根元からハタケシメジ(c)が多数出ていたが、いずれもまだ小さく雨のために泥を被っていた。何ヶ所にも見られたナラタケ(d)も同様泥だらけだ。ハタケシメジの胞子(e)は特に特徴のない5.5〜8μmの球形だが、コガネタケの胞子(f)は8.5〜13.5×4〜5.5μmの紡錘形で表面に微細なイボがついている。面白半分に暗視野で撮影したらイボこそ見えないが、まるで籾殻のように見えた。

2001年10月26日(金)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 午前中さいたま市の公園を歩いてきた。与野の小林裕彦さんの案内で、きのこ屋(高橋 博)さんと一緒にコガネタケなどを観察をしてきたものだ。コガネタケ(a, b)はほとんどが幼菌で多くは傘の裏がまだ被膜におおわれている。ハタケシメジ(c)も何ヶ所にも出ていた。ツチヒラタケ(d)は全体に小さめですっかり干からびてしまった株が多かった。腹菌類の卵が何種類か見られた。それらのうちスッポンタケ(e, f)がいくつも大きく成長していたが、残念ながら頭を出している個体は一つしか見つからなかった。人の出入りの多い公園ゆえ、これらのキノコが無事に成長できるチャンスは少ないかもしれないが、なんとか大きくなって欲しいものだ。

2001年10月25日(木)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
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(f)
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(g)
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(h)
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(i)
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(j)
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(k)
(k)
(l)
(l)
(m)
(m)
(n)
(n)
(o)
(o)
(p)
(p)
 上州武尊の中腹を歩いてきた。午前中はブナの林を歩いたがずっと雨だった。今年はナメコ(a)の成長が悪い。ムキタケ(b)、クリタケ(c)、エノキタケ(d)も同様だった。ナラタケ(e)、ニカワチャワンタケ(f)、モエギビョウタケ(g)はあちこちに見られた。アシナガタケ(h)が美しい姿を見せていたが、残念ながら暗くてうまく撮影できなかった。数年来立派に成長していたカバノアナタケが、ついに今年はえぐり取られてしまっていた(i)。でもさすがに高いところにある菌(j)は無事に残っていた。
 昼過ぎカラマツ林にいくとハナイグチ(k)、ホテイシメジ(l)、オトメノカサ(m)、カラマツシメジ(n)が多数出ていたが、いずれもやや乾燥気味だったり成長具合が芳しくない。目に付いたのがとても美しいチャワンタケ(o)で、胞子嚢をメルツァーで染めたのが(p)だ。胞子嚢のフタの部分がアミロイド反応を示している。照葉峡の紅葉が最盛期のため道路がとても混雑していた。

2001年10月23日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
←10/21のアセタケ
 検鏡写真補足
 午前中、仕事で上尾付近まで行ったので帰路、見沼田圃を回って帰宅した。カバイロタケ(a)が数ヵ所にでていた。コムラサキシメジ(b)が多数発生しており、中には色がほとんど白色(c)の個体もかなりあった。シロフクロタケ(d)も卵状のものから成菌まで揃っている。ハタケキノコ(e)やオオチャワンタケ(f)は足の踏み場もないほど発生している地域が数ヵ所あった。ハタケチャダイゴケ(g)はこの地域ではほぼ通年見ることができる。この群れの周辺はまるでロクショウグサレキンに冒されたような色をしていた。
 一昨日のアセタケ(10/21i〜l)に関して、同定に必要なデータがかなり欠如しているにもかかわらず何人もの方からメールをいただいた。ありがとうございます。ついでに昨日掲載しなかった検鏡データをここに補充しておく。(h)は胞子、(i)が側シスチジア、(j)は昨日見落としていた柄シスチジアと思われるものだ。このアセタケについていえば、ヒダにも柄にもシスチジアが非常に少なく、かなりしっかり探さないと見つけにくかった。

2001年10月21日(日)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 きのこ屋(高橋 博)さんといっしょに埼玉県北本市とさいたま市の公園を回ってみた。北本ではアラゲキクラゲ(a)やフウセンタケの仲間以外にはこれといったキノコを見ることはできなかった。さいたま市の河川敷の公園にはノウタケ(b)、ハタケシメジ(c)などがあったが、ハタケシメジはきれいな個体は少ない。ムジナタケ(d, e)、カレバキツネタケ(f)、ツネノチャダイゴケ(g)は新鮮な姿を見せてくれた。キララタケによく似たヒトヨタケ科のきのこ(h)が印象的だった。アセタケ属クロニセトマヤタケ節のきのこが多数見られた。(i)が成菌、(j)は凹頭状の根元、(k)は厚膜の縁シスチジア、(l)はコブ状の胞子を付けた担子器で、胞子は大きなコブに覆われ10〜12×7〜8μmほどのサイズだ。また、柄にはシスチジアらしきものは見られない。このアセタケ属のきのこは何だろうか。

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