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日( )

2001年11月30日(金)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 きのこ屋(高橋)さんと一緒に、アンチウイルスソフトを購入しに出たついでにさいたま市の公園に寄ってみた。小振りのコガネタケ(a)がまだでている。モエギタケ(c)はすっかり乾燥しきっていた。それぞれのきのこを数分間スライドグラスの上に転がしておくと、少数ながら胞子が落下していた。(b)がコガネタケで9〜12.5×5〜6μm、表面には微細なイボがあり、胞子紋は黄土褐色。(d)はモエギタケで6.5〜8×4〜5.5μm、胞子紋は紫褐色だった。それぞれ水などでマウントすればまた違った形に見えるのだろう。
 夕方になって、モエギタケのヒダの切片を作りKOHでマウントして覗いてみたのが(e)で、一部分を拡大したのが(f)だ。色々な部分からヒダを切り出しては探したのだが、肝心のクリソシスチジアがどこにもみつからない。となると、これはモエギタケによく似てはいるが別種のきのこなのだろうか。

2001年11月28日(水)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 連休中はずっと仕事だったので、今日になってやっと久しぶりに外出した。早朝暗いうち出発して、茨城県大洗近辺と大洋村の砂浜(a)を歩いてきた。2ヵ所の浜で50メートルほどの距離を3時間ほどかけて舐め回すように歩いたが、お目当てのきのこには出会えなかった。でも他のきのことの出会いを楽しむことができた。
 水際から10数メートルほどしか離れていない浜にスナジクズタケとスナヤマチャワンタケが並んで出ていた(b)。スナジクズタケ(c, d)はよく見るとあちこちに出ている。さらに今日見た幼菌にはクモの巣膜があった(e)。スナヤマチャワンタケ(f)は強風のためにほとんどが砂に埋もれていた。この写真は、きのこを被っている砂に強く息を吹きかけて姿が分かるようにして撮影したものだ。
 以前にも気づいてはいたのだが、外見がハタケシメジのように見えるきのこ(g, h, i)がスナジクズタケなどと同じような地域にでている。今回は採取して観察してみた。傘のサイズは5〜10cmほど、ヒダは白く老菌になっても黒褐色にはならない。胞子紋は白色、胞子は6.5〜9×5〜6.5μmで表面に微細なイボがある。水でマウントしたのが(j)、メルツァーで染めたのが(k)、胞子はアミロイドだ。ヒダ切片をみると側シスチジアは数が少なく形も小さい。縁シスチジアも同様だ。ちなみに、ていねいに砂を取り除いて食べてみた味はエノキタケのような感触だった。

2001年11月23日(金)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
早朝の見沼界隈を散策してきた。積み上げられたチップの山からはあちらこちらでネナガノヒトヨタケ(a)あるいはワタヒトヨタケと思われるキノコが無数に発生していた。数本を引っこ抜いてみたが、柄の長いものもあれば、いたって短いタイプのものもあった。冬枯れの叢にはシロフクロタケ(b)が相変わらずでている。オオチャワンタケ(c)もまだまだ次々に発生しつづけている。しかし、ハタケチャダイゴケ(d)は完全に終息の方向にむかっているようだ。つい最近まで艶々していたマンネンタケ(e)もいまや全く艶を失っている。シロノハイイロシメジ(f)は干からびかけたままの状態でまだ多数見ることができた。他にもナヨタケ属、ハタケキノコ、エノキタケ、ヒラタケ、アラゲキクラゲなどが散見された。まだまだ、きのこシーズンは終わっていないようだ。

2001年11月22日(木)
 
キノコのフォトアルバム」の各ページにそれぞれ表紙写真を掲載することにした。これまでは表紙、つまり「顔」となる写真を全く掲載していなかった。というのも、納得できる写真がほとんど無かったからだ。特徴を顕著にとらえておりなおかつ鮮明で綺麗な写真が撮れたら、表紙として載せようと思っていた。でも、そうなると半永久的に「顔なし」のままになりそうだ。そうであれば、不満足でも各ページに表紙写真をとりあえず掲載しておき、それよりも良い写真が撮れたら、その部分から随時交換していくことにしようと思う。

2001年11月21日(水)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
 自宅のシャーレで育てていたカキノミタケ(a, b)が二つともすっかり大きくなって、黄褐色の分生子を多量にばら撒いている。この黄褐色の粉(分生子)を顕微鏡でのぞいてみたのが(c)だ。11月7日にカキノミタケを採取した折にすぐそばにあった柿の実を幾つか一緒に持ち帰り、これをそれぞれ別のシャーレに置いておいた。そのときは単なる柿の実であり、カキノミタケは発生していなかったのだが、予測どおりしっかりとカキノミタケに冒されていたわけだ。この実のうち2つが数日すると子実体を作り出した。今や子実体の高さが12〜25mmほどのサイズになった。
きのこの話題」で「胞子紋のこと」アップしたところ、井口 潔氏から胞子紋に関わる興味深い話題を提供いただいた。ご本人の了解もあるので、これを「胞子紋のこと2」としてアップすることにした。

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