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日( )

2003年12月31日(水)
 
胞子紋損壊!
 
 「きのこの話題」に「胞子紋のこと」を書いたのは2001年11月16日のことだった。その最後の部分で [胞子紋をよい状態で保存する] という見出しで、若干の注意事項にも触れた。つい最近激しい振動を加えてしまい400種ほどの胞子紋をダメにしてしまった。
 このところのパソコン関連の機器類の処分に伴ってのゴタゴタのなかで、胞子紋を納めた箱の山を60cmほどの高さから落としてしまった。中を確認すると、一部のスライドグラスが破損し、何種類かの胞子が箱の中に飛散していた。こうなるともはやサンプル的価値は全くない。落としたのは4箱、あきらめて100枚入りケースの中の胞子紋、計400枚はすべて捨てた。
 紙に採取した胞子紋ならこういった事故は起こらないが、スライドグラスに採取した胞子紋の場合は、激しい振動は致命的である。ケースの落下は最悪であった。100枚単位でダメになってしまう痛手はかなり大きい。被害を最小限に防ぐためにも何らかの工夫をしなくてはなるまい。

2003年12月30日(火)
 
(1)
(1)
IBM
ThinkPad340
(2)
(2)
FIC
Note5500T
(3),(4)
(3),(4)
IBM
ThinkPad701C

ThinkPad701CS
 先日大方のパソコンはメーカー指定の店に持ち込んで処分したのだが、ノート型がまだ4台残っていた(1〜4)。古い機種だが、どれも完動品で電源コードもある。速度こそ遅いがいずれもインターネットにも接続できる。OS等の入ったCD-ROM、FD等は紛失してすでにない。
 (3), (4)のThinkPad701C(S)は蓋を開くとキーボードが左右に広がる構造で話題となり、バタフライの愛称で一世を風靡した(1995年)。その機能性と斬新さに対する高い評価から、ニューヨーク近代美術館の「Museum of Modern」に永久コレクションとして保存されているという。

 これらをもらってくださる方がいれば、件名に [NotePC希望] 等と書いてメールをください。着払いで受け取ってくださることが唯一の条件です。HDDに導入済みのOSは温存したままなので、そのまま利用することも可能です。(3), (4)はSystemCommanderで起動OSを選択します。
 なお、この案内の有効期限は1月6日までとします。申込者が複数のときは独断と偏見による抽選で決めさせていただきます。いずれも実用機というより、Linux、FreeBSDなどOSの学習向きです。譲渡後のことはいっさい関知しません。個人の責任での利用となります。
 (1) IBM ThinPad340 295x205x48mm Memory7.8MB Intel386
   HDD340MB (導入OS) MS-DOS J6.3/V
   FDドライブ内蔵、CD-ROMドライブなし、インターネットにはWebBoyで接続
 (2) FIC Note5500T 298x240x40mm Memory80MB Pentium166MHz
   HDD630MB (導入OS) Lazer5 Linux6.2
   CD-ROMドライブ内蔵、外付FDドライブあり、専用LANカードあり
 (3) IBM ThinkPad701CS 246x200x41mm メモリ24MB Intel486DX4
   HDD6.0GB (導入OS) MS-DOS7.0, Windows95, Plamo Linux1.4
   CD-ROMドライブ内蔵、外付FDドライブあり
 (4) IBM ThinkPad701C 246x200x41mm メモリ24MB Intel486DX4
   HDD1.35GB (導入OS) PC-DOS7.0, Plamo Linux2.0
   CD-ROMドライブ内蔵、外付FDドライブあり、スペアHDD720MBあり
    スペアHDD (導入OS) PS-DOS7.0, Plamo Linux1.4.4

2003年12月29日(月)
 
コンピュータと顕微鏡
 
 コンピュータ関連業界というのは変遷が非常に激しい。昨日までの知識が今日は何の役にも立たない。機器はすぐに陳腐化する。一方ではシステムの維持のためにCOBOLのような古い言語も生きている。最近はこういった流れについていけなくなってきた。これを機にこの世界から足を洗うことにして、得意先企業には廃業宣言をした。機器と書籍の大量処分はその結果である。収入は大幅に減るが、眼痛などの健康障害はこれ以上ひどくならずに済むだろう。
 それに対して光学顕微鏡の世界はありがたい。レンズと駆動系さえ正常ならば、30年前の機器でも新品と遜色なく使える。現在使っている顕微鏡は最も新しい機種でも8年ほど前のものだ。古い方では生産から30年以上経過している。
 きのこ観察専用に顕微鏡を入手しようと思ったら中古を購入するのが現実的だ。新品だと150万円ほどするものでも、程度の良い中古品が30万円程度で入手できる。ネットオークションなどでも入手可能だがこれは勧められない。このあたりのことは「八王子のきのこ」→「きのこノート」の「顕微鏡のはなし」、「顕微鏡を選ぶはなし」がとても参考になる。
 中古を入手するなら、しっかりした業者から購入することが大前提である。過去何度も顕微鏡を購入してきたが、新品を購入したのは一度っきりだ。これまで故障もほとんど無い。

2003年12月28日()
 
(a)
(a)
 
天秤引退
(b)
(b)
 早朝さいたま市見沼区の公園に行ってきた。昨日の残雪と霜で一帯が真っ白だった。クズヒトヨタケの幼菌がわずかに見られただけで、ウッドチップにもきのこの姿はほとんどない。立ち枯れの枝に、わずかにキクラゲ、アラゲキクラゲ、ヒラタケ、エノキタケ、スエヒロタケがでていたが、干からびて貧相なものばかりだった。
 つい最近まで試薬類の計量には旧式の天秤(a)を使っていた。感量100mgで、2〜100gの範囲を計量するように設計された物だが、0.05〜10gまでを計れるよう細工して使ってきた。電子はかりと違って、計量という行為そのものに独特の味わいがある。しかし50mg、100mgの分銅を失ってしまったので、最近では200mg未満は量れない。最小単位が0.01g程度の電子はかりが3〜6万円で購入できるのだから、天秤を捨てるべきか分銅を購入すべきかに選択の余地はない。アンティークな雰囲気の天秤は捨てるに忍びないが、骨董品として飾っておくスペースはない。
 液体をはかるには昔から小型のビーカーや三角フラスコなどを使ってきた(b)。何度かぶつけたり落としたりして壊したが、以前はどこに行ったら入手できるのか分からず苦労した。最近では東急ハンズのような店に常時置いてあり簡単に入手できるのでありがたい。

2003年12月27日()
 
旧式パソコンと部品を処分
 
 このところ何年ぶりかでPC関連機器を見直した。押入やら天袋の奥からも10数年来の旧式パソコンやSCSI関連の周辺機器が多数でてきた。「資源有効利用促進法」施行前の今年の9月30日までに気づいて、速やかに処分すべきだったと後悔したがあとのまつりである。
 NEC、IBMなどのメーカーやら (社)電子情報技術産業協会(JEITA) に引取を依頼する羽目になった。MS-DOS時代の旧式ノートパソコンでも引取料金は一台3,000円也! 今後はSCSIを使うつもりはないので、この際、EZDrive(SyQuest社)、CD-R/RWドライブ、MOドライブ、ZIPドライブ、カードリーダーといったSCSI関連の機器は思い切ってすべて捨てた。2〜20GBのSCSI外付ハードディスクが8台もあった。連日少しずつデータを吸い出し、専用ソフトで消去し金属ゴミとして出した。これが結構面倒で時間もかかるので、最後の数台はハンマーで破壊して捨てた。
 広い世間にはこれらの機器を欲しい人はいるのだろうが、ネット上のオークションに出品したり、中古PC店に持っていく手間の方が面倒だった。それにしても処分した機器類はなんだかんだと100キログラムを超えた。仕事で必要だったとはいえ随分ためこんだものだ。
 テキストファイル以外は、作成したアプリケーションソフトが滅びてしまっていて、かなり多くのファイルが読み出せなかった。10〜5年ほど前までのきのこ関連データもかなり捨てた。あらためて、将来的に残したいデータはテキストファイルとして保存すべきことを痛感した。

2003年12月26日(金)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 「ケシボウズの検鏡は楽でいいね、胞子と弾糸さえ見ればいいのだから」としばしば言われる。ヒダや傘を持たないから面倒な切片作りの作業が不要で、胞子と弾糸さえ見れば同定できると思われているようだ。ところが、ケシボウズタケ属の同定でいつも最も苦労させられるのが、外被膜の検鏡である。この仲間を分類するにあたってまず第一に重視される形質は外被膜・内被膜・孔口・胞子である。柄やら弾糸などは第二次的要素に過ぎない。
 幼菌では最初すっぽりと外被膜に覆われている。その外被膜は砂粒と渾然一体となっている。やがて頂部から破れて孔口が現れ(a, b)、成菌では外被膜は頭部下側にわずかに残る。老菌では外被膜はほとんど識別困難か、あっても外被膜からの組織採取はまず無理である。
 若い菌(b)から外皮膜をはがすと(c, d)、裏側は白い繊維状の膜をなしている(e)。ピンセットで一部をつまんでスライドグラスに載せることは簡単そうに思える。ところがそれが思いの外難しい。この膜は非常に薄く、15〜50μmほどの砂粒が多量に織り込こまれている。顕微鏡で覗くと黒い塊としてみえる(g)。砂粒を残したままだとカバーグラスは割れるし、薄い層を観察することもままならない。だから外被膜の構造が分かるような姿(f)を捉えるのはかなり難しい。
 それに比較すれば内被膜の観察は簡単だ。ハラタケ目の標本からヒダ切片を切り出す要領と同じである(h〜j)。ただ、内側にこびりついた胞子やら弾糸端をしっかり削ぎ取ってから切り出さないとうまく観察できない。今朝は最近採取したウネミケシボウズタケ(仮)を使った。

2003年12月25日(木)
 
食卓でプレパラート(2)
 
 ホコリタケ、ヒメツチグリ、ケシボウズ等の胞子を取り出すのに、かつては頂孔を下向き状態にして、スライドグラス上でつまんだ指先に軽く力を入れ胞子を噴出させていた。ところが、このやり方ではいくつかの不都合が生じる。砂粒が混入しやすく弾糸も得られにくい。
 先の細いピンセットを頂孔に差し込んでつまみ出すとうまくいくこともある。しかし頂孔を無用に広げてしまったり、砂粒を一緒につまみ出してしまうことが多い。そこで柄付針の先端0.3mmほどをカギ形に折り曲げたものを使うようになった。これを頂孔に差し込んで弾糸と胞子を引っかけて取り出し、引き出された部分をピンセットでつまんでスライドグラスに運ぶ。こうすれば、博物館などから借用した貴重な標本に対する損傷を最小限に押さえることができる。
 ところが、ピンセットでつまんだ組織を引き出すときや、スライドグラスに運ぶときにしばしば胞子が飛散する。慎重にていねいに取り扱えばよいのだろうが、あわただしい朝の時間帯である。空中に舞った胞子は、ジャムをつけたパン表面に付着したり、飲みかけのコーヒーに浮遊してくれる。あとは「ええい、ままよ」とばかりそのまま口に運ぶことになる。そのうちに体から色々なきのこが生えてくるよ、といわれるゆえんである。食卓以外で常設の適当なスペースが確保できればこういった問題は起こらないのだが。

2003年12月24日(水)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
  (d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
  (i)
(i)
(j)
(j)
 今日もまたケシボウズの話題、日曜日(12月21日)に千葉県外房の浜辺で出会ったものについてのメモである。蓮沼海浜公園では夏から初秋にかけて発生したウネミケシボウズタケ(仮)の残骸が残っていたが、大部分は柄からはずれ頭部のみであった。一部に最近3週間以内に発生したもあった(a)がその数はとても少なかった。一方、最近1ヶ月以内に発生したと思えるナガエノホコリタケも十数本確認できた。
 野栄町の浜ではかなり多数のウネミケシボウズタケが見られたが、やはり最近発生したものはとても少なかった。松林に囲まれた草地でホコリタケ科のようにみえるきのこ(b, c)に出会った。やや老菌だが径30〜35mmほどある(b)。掘り出してみると柄やらその痕跡はなく砂をかんだ菌糸が無数に出ていた(c)。胞子をスライドグラスに落としてそのまま覗いてみるとどうも変だ(f)。あらためてエタノールでマウントしてみた。間違いなくこの胞子(g)、弾糸(h)はウネミケシボウズタケのものだ。過去にここまで大きな個体を見たことはなかったし、柄の痕跡がほとんど見られないものに出会ったのも初めてだった。外見だけで判断する怖さをあらためて感じた。
 蓮沼村でも野栄町でもドングリタケ属(d, e)がいくつもみられた。色もかなり変化に富んでいた。いずれも短く不規則にちぎれた弾糸を持つが、明瞭な隔壁をもっている(i)。先端が面白い形をした菌糸もあちこちにある。胞子には短柄がみられるものもあるが、多くは短柄を持たないようにみえる。ドングリタケ(Disciseda subterranea)とは少し違うようだ。

2003年12月23日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 先日(12月19日)千葉県内房の浜辺でシバフダンゴタケ属(Bovista)のようなきのこ(a, b)のすぐ脇に、孔口が筒状のケシボウズタケ属(Tulostoma)のきのこ(c, d)がでていた。発生は両者ともに1〜3ヶ月以上前のようである。見た目の姿はかなり違うし、片方には柄がなく、もう一方には明確な柄がある。ところが、胞子を見たところ両者ともに差異を感じることはできなかった(e)。いずれも胞子は柄をもっていない。また弾糸も両者ともに拳状節をもっていた(f)。
 これから考えられることは、Bovistaのように見えたもの(a, b)は、頭部が柄から分離して転がったものなのだろう。あまりTulostomaっぽくない外見だが、外被膜(Exoperidium)をていねいにみると、やはりTulostomaのそれであった。また、裏側の中央部には柄の痕跡らしきものがみられた。これらはいずれもケシボウズタケ(Tulostoma brumale)のように思えるが、まだ断定することができないでいる。もし、ケシボウズタケなら千葉県では初めてみたことになる。

2003年12月22日(月)
 
食卓でプレパラート
 
 きのこ屋(高橋)さんの [くさびら日記 12月14日] に『「きのこ雑記」の浅井さんはダイニングテーブルでプレパラートを作っているけど、けっこうスペースを使うものである。』とあった。別に好きこのんで食卓でプレパラートを作っているわけではないのだ。他に場所がないのだ。
 プレパラートを作るには一定のスペースが必要であり、パン皿やら飲み物を置くスペースをかなり圧迫する。このため、検鏡に必要な作業は、朝食前になるべく完了させてしまわなくてはならない。これは結構シビアな条件である。間に合わないことはしばしばあるので、パンをかじりながらの胞子採取とか、コーヒーを飲みながら切片の作成といった局面が日常的に生じることになる。それでも最近は顕微鏡を食卓に置くことが少なくなってきたので、その分スペースがあくから安心してプレパラートの作成をしながら朝食をとることができる。
 昨日は仲間4人で千葉県外房の海浜を歩いてきた。風も弱く暖かい陽差しの下でのんびりと探索をすることができた。ケシボウズの仲間、ドングリタケ属、シバフダンゴタケ属といった類がかなりでていた。海辺に出る途中の松林ではニセマツカサシメジマツカサキノコモドキホコリタケが多数みられた。スナヤマチャワンタケは外房でもまだかなり出ている様子だった。

2003年12月21日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 岡山産ハツタケ(雑記2003年12月19日)がまだ健在だったので、今朝はヒダを切り出した(a)。倍率を一段上げると実質部の球形細胞の間に赤褐色の管状の組織がみえる(b)。さらに倍率を上げてみると薄膜で内部に色素のようなものが充満している(c)。いわゆる乳管菌糸(lactiferous hyphae)だろうか、メルツァーで染めると黒っぽくなり隔壁が明瞭にわかる(d)。担子器は水でマウントした状態ではかなり目が疲れる(e)。メルツァーで染めるとわかりやすくなった(f)。
 手元の生標本ヒダ切片にはどれもシスチジアがほとんど見られなかった。もともとハツタケのシスチジアは縁、側ともにとても少ないが、今朝観察したヒダでは5〜6ヵ所から切り出したうちわずか1切片にだけ側シスチジアが数個みられた。

 数日前になってようやく冬用タイヤに交換した。最近10年間で最も遅い交換であった。最近は冬場はもっぱら海辺に出かけるので、雪上を走行する機会は随分少なくなった。
 6年間使ってきたレーザープリンタを買い換えた。以前のものはネットワークには対応していなかったので、プリントサーバー経由でLANにつないでいた。今回購入したものは標準でネットワーク対応で、価格は以前のものよりも安い。ただ、その分(?)騒音がすさまじい。

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