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PC損傷のため8月20日頃までお休み中です

 

2004年8月16日(月)
 
日常復帰はまだ遠い
 
 先月末にメインパソコンが壊れて既に2週間以上になる。いったんは「今日の雑記」はしばらくあいだ全面休止にするつもりだった(雑記2004.8.1)。以前だとメインパソコンの他にも数台の予備的パソコンがあったのだが、今年の初めにそれらをほとんど処分してしまい、残ったのはサーバー機(Linux)と古いノートパソコンだけとなっていた。
 このノートPCに急遽Word2000などを導入した。ハードディスクは10GB、メモリは32MBなので、Officeアプリケーションはとても重い。Photoshopは論外であったので、画像リサイズをするフリーウエアを導入した。この2週間に5回ほど画像をアップしてみたが、ただただじっと忍耐あるのみであった。リサイズに時間がかかり、FTPアップに時間がかかる。
 連絡メールに添付されてくるOfficeファイルにはほとほと困った。最新バージョンのExcelなどが使われているともうダメである。うかつに開こうものなら途中でOSがフリーズし、ときにはファイルも破損してしまう。したがって最近では添付ファイルはこのノートでは開かず、他の媒体に保存して、外部のPCで読み出すことになった。不便でもあり面倒でもある。
 ここ2週間ほど、この古いノートPCで継続してみたが、かなり無理があった。やはり20日ころまで「今日の雑記」は全面的に休むことにした。18〜20日頃に新PCが届いたら、また再開することにしたい。その間に顕微鏡のハロゲン球も届くことだろう。

2004年8月15日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 数日前久しぶりにホシアンズタケのヒダを切り出して顕微鏡で覗いた。位相差顕微鏡でも観察しようと思ったら、球切れであった。そんな時に限って予備のハロゲン球が手元になかった。
 最初水でマウントしたが、厚いゼラチン質に加えて実質部もほとんど透明でよくわからない。メルツァー液で染めると子実層の部分が茶褐色になり(a)、担子器もかなりわかりやすくなった(b)。次にコットンブルーで染めると(c)、担子器はさらに明瞭に捉えられた(d)。意外と長い担子柄を持っている。さらにフロキシンでも担子器の姿は明瞭に見られるが、撮影には失敗した(e)。輪郭部に焦点を据えて胞子を撮影してみると、さながらミニ歯車である(f)。
 例によって、画像をパソコンに送るのにとても時間がかかり、WEB用にリサイズしたところさらにまた長いこと待たされた。注文したパソコンがとどくまでにはまだ4〜5日ほど待たなくてはならない。エクセルやワードが添付されたメールは受信に時間がかかりかなり辛い。

2004年8月14日()
 
青木実氏と検鏡図(2)
 
 青木氏は早朝かなり多数のプレパラートを作成し、観察結果は文章で記録した。スケッチをするにはあまりにも時間が足りない。そこで氏はスケッチのかわりにもっぱら顕微鏡写真を何枚も撮ることにした。こうすれば、勤務を終えてから、あるいは休日に顕微鏡写真と文章による記録に基づいてシスチジアなり胞子、組織各部のスケッチができる。
 検鏡結果を写真フィルムに残すという方法を採用するようになるまで、カメラとは無縁であったという。一瞬のうちに記録にできるということがカメラを使おうと考えた唯一の目的であったという。そして、経費をかけないためにフィルムの現像は自分で行うようにした。
 青木氏は切片作成にピスは全く使わず、もっぱらきのこを手で支え、カミソリで何枚もの切片を切り出した。その中から薄いものを選んでプレパラートにしたという。ピスは一度も使ったことはなく、実体鏡も使用したことはないという。
 あとでフィルムと文字による記録に基づいてシスチジアなり傘表皮の構造を描く、と聞くと一見簡単そうに思えるがこれがとんでもない。いい加減な切片を撮影したフィルムからは、正確なミクロの図を描くことはできない。たとえば側シスチジアなのか縁シスチジアなのか区別することすら難しい。まして、ヒトヨタケのひだ実質を撮影しようと思ったら、かなり高度な切り出し技術が必要となる。これは日々の修練の賜物であろう。

2004年8月13日(金)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 昨日早朝千葉県房総半島内房の浜を観察してきた。ケシボウズ以外のきのこは全く発生していなかった(c)。ケシボウズにしても最近1ヶ月以内に発生したと思える個体は10数個みられたのみである(a〜d)。これらはTulostoma kotlabae(a, b:日本新産種)とTulostoma brumale(d:ケシボウズタケ)であり、ナガエノホコリタケは昨年のミイラ(e, f)しかみられなかった。アラナミケシボウズタケも同じくミイラがわずかに残っていたのみである。
 朝の内に帰宅の途についたが、対向車線はお盆の帰省車や行楽の車でひどく渋滞していた。当初は房総横断道路を経て外房も観察しようと思っていたが、早々に逃げ帰ってきた。

2004年8月12日(木)
 
青木実氏と検鏡図(1)
 
 日本きのこ図版(No.1〜No.2172)を繙くと、それぞれの取扱い種について形態スケッチと併せて非常に精緻な検鏡図がいくつも記載されている。各種試薬による呈色反応、胞子紋の色などについても詳細な記述が見られる。それぞれの種について多方面からの観察結果と、これほど多くの検鏡図を掲載した文献はほとんどない。
 保育社「日本新菌類図鑑」では掲載種の多くに胞子のスケッチがある。しかし、シスチジア、傘表皮、ヒダ実質にいたっては文字による記述のみであり、図はほとんど掲載されていない。ミクロの記述では定評のある池田良幸著「石川のきのこ図鑑」でも、検鏡図は胞子とシスチジアまでである。きのこ図鑑のバイブル的存在であるスイスの菌類図鑑にしても検鏡図の範囲は胞子・シスチジア・傘表皮くらいまでである。
 さらに、日本きのこ図版掲載の図は、ほとんどが採取直後に生の組織から作ったプレパラートによる観察に基づいている。それらの図の大部分は青木実氏自身の手になるものだ。これらの採取・検鏡・記録のほとんどが早朝の数時間の間になされている。しかも、記述したきのこはすべて標本としても保存されている。
 現実にやってみるとわかるのだが、出勤前の短時間に採集し引き続き多数のプレパラートを作成し、検鏡結果を記録するのは至難の業である。検鏡図をいくつも描くのにはかなりの時間が必要である。青木氏はどうやって一人でこれだけのことをできたのだろうか? 青木氏ご本人にそのことを直接たずねてみて、その謎の一端を解き明かすことができた。

2004年8月11日(水)
 
無気力・脱力感
 
 新しいパソコンが届くのはまだ1週間以上先だが、届いたところでデータが戻ってくるわけではない。ただ、画像処理や標準的ネット環境が復活するだけだ。失ったデータの重みを感じる。8月1日以降に採集したきのこの大部分は、観察する時間もとれずに冷蔵庫に入ったまま腐らせたり、虫にやられてしまった。このところ顕微鏡写真はほとんど撮っていない。
 検鏡結果を文字で記録するのはまだしも、スケッチしている時間はとれない。顕微鏡写真を撮影する主たる目的は、スケッチ(=詳細な観察)の代用である。しかし、撮影結果を保存するのにあまりにも時間がかかり、それを放棄してしまっているのが現在の状態だ。今月に入ってきのこの切片を切り出したのは3〜4回、しかし撮影したのはたったの一度だけであった。

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