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2007年10月20日()
 
[求む! きのこ標本!!] 更新
 
 国立科学博物館で来年実施の特別展「菌類大博覧会(仮)」に使用する展示標本用きのこに関わるリスト(指名手配リスト手配終了リスト)が10月19日付けで更新された。併せて、[求む! きのこ標本!!] の文面に写真も加わり新たなメッセージに更新されている。

 昨日の雑記で紹介した「薄切り」講習会(東京会場) も定員いっぱいとなり締め切られたという。また、生産が追いつかず、既注文者以外は数ヶ月待ちということであり、PV製簡易ミクロトームの新たな入手は非常に難しい状況という。


2007年10月19日(金)
 
「薄切り」講習会
 
 幼菌の会と菌類懇話会共催の「簡易ミクロトーム研修会」は、まだ東京会場(a, b) [11/23(祝) 13:00〜17:00 浜松町] に若干の余裕があるようだ。案内には『「とにかく薄く切る」ことにねらいを絞った研修会です。・・・こつを掴めるまでひたすら切り続ける研修会です』とある。
 
(a)
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(b)
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(c)
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(d)
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(e)
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(f)
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(g)
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 参加するには、幼菌の会の森本繁雄氏あて(ramaria@mvc.biglobe.ne.jp)に、11月5日までにメールタイトルを「ミクロトーム研修会」として下記フォームで申し込む。参加費は2,500円で、プレパラート作成用具は各自使い慣れたものを持参する必要がある。幼菌の会や菌類懇話会の非会員でも参加可能だ。詳細は菌懇会通信No.138(2007.9.22)等に掲載されている。
10月20日時点で、定員いっぱいとなり受付は完了したという。
------------------- 申込用紙 [ミクロトーム研修会] -------------------
氏名:
郵便番号:
住所:
参加する会場: ( ) 東京
電話あるいは携帯電話:
宴会: ( ) 参加  ( ) 不参加
今回の研修に参加しようと思ったわけ:
あらかじめ質問がありましたら:
所属: ( ) 幼菌の会  ( ) 菌懇会  ( ) その他
PV製簡易ミクロトーム: ( ) 注文済み  ( ) 現場で購入したい  ( ) 購入予定はない

2007年10月18日(木)
 
ツキヨタケとシミ
 
 ツキヨタケの特徴として、多くの図鑑には、次の2点が強調されている。ヒダと柄の境界部に隆起帯があること、柄の切断面に紫褐色〜黒褐色のシミがあること。ツキヨタケ以外でこういった特徴を示すきのこはない、と書かれている本もある。ていねいな図鑑では、このシミが黄褐色で目立たないケースもあるとして、注意を喚起している。
 
(a)
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(b)
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(c)
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(d)
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(e)
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(g)
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(h)
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(i)
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(j)
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(k)
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(l)
(l)
 確かに、たいていのツキヨタケでは若い菌であっても、柄を切断するとたいてい顕著な黒いシミがみられる。しかし、中には、若い菌ではほとんどシミがなく(b, c)、大きく育っても、わずかに濃い黄褐色のシミが見られるだけのツキヨタケもある(d, e)。
 先日、奈良県の大台ヶ原で採取したツキヨタケがそのよい例であった(a)。発光も強く、10〜20個体を集めると本が読めるほどの明るさだった。ミクロの世界を確認すると、胞子(g)、ヒダ切片(h)、子実層付近(i)、担子器(j)、ヒダ縁の組織(k)、傘表皮(l)など、ふつうのツキヨタケだ。
 さらに、ツキヨタケは一般にヒダが発光するとして知られるが、発光しないツキヨタケもある。日光で採取したツキヨタケは、これまでのところ発光しないタイプばかりである。

2007年10月17日(水)
 
「菌類の多様性と分類」
 
 菌学教育研究会の講座「菌類の多様性と分類」の平成19年度後期講座(5日間)の案内を再録しておこう。日程は、11月16日(金)〜20日(火)で、研究会の専用施設筑波センター(茨城県つくば市筑波字外輪町2074番地3〜4)を会場に実施される。講座受講の申込〆切は11月5日(必着)となっている。詳細は、日本菌学会ニュースレター 2007-4(10月)、菌懇会通信 No.138(2007.9.22) などに掲載されている。
問い合わせ先
〒187-0032 東京都小平市小川町2丁目1299-49
菌学教育研究会事務局 布村公一 п彦AX 042-343-6836
E-mail:BZG22155@nifty.com
〒300-4352 茨城県つくば市筑波2074-4 土居祥兌
E-mail:ydsotowa@ce.wakwak.com
〒190-0182 東京都西多摩郡日の出町平井2196-152 近藤和彦
E-mail:hinodekon@ybb.ne.jp

    [講座概要] (敬称略)
11月16日(金) 顕微鏡の使い方 菌学教育研究会 浅井郁夫、土居祥兌
11月17日() 冬虫夏草類の分類 日本冬虫夏草の会 内山 茂
11月18日()
 
午前:高知県のきのこ
午後:京都御苑のきのこ
森ときのこを愛する会
京都御苑きのこの会
近安和雄
小寺祐三
11月19日(月) 樹木寄生菌類の分類 (独)森林総合研究所 金子 繁
11月20日(火)
 
(午前) 菌類分類学概論(1)
(午後) 菌類分類学概論(2)
三菱化学メディエンス(株)
(株)テクノスルガ学術顧問
三川 隆
杉山純多

2007年10月16日(火)
 
立枯樺にツノシメジ
 
 さる10月6日のこと、富山県有峰で行われる日本菌学会のフォーレに参加するため、早朝岐阜県側の神岡町を通過していた。天蓋山登山口で車をとめ(a)、キャンプ場から登山道を少し進むと、カンバの立ち枯れに黄色いしっかりしたきのこがついていた(b, c)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
 近づいて見あげてみると、見慣れたツノシメジだった(d, e)。これまで日光で何度も見ているが、いずれも倒木から出たものばかりである(雑記2007.9.3同2006.8.21同2005.8.28)。立ち枯れから出たものを見たのは初めてだった。発生時期もずいぶん遅い。高いところについているので、長い棒を見つけてきて、それ用いて数個を採取し、採取会の会場に持ち込んだ。
 富山県ではまだツノシメジの採取記録はないとされるが、長野県や新潟県では採取されている。ツノシメジは何故かカンバによくつく。富山県にもカンバはあるだろう。適切な時期に、カンバの倒木を注意深く見れば、必ず見つかるのではあるまいか。

2007年10月15日(月)
 
観光旅行
 
 今月前半は、10日近く家を空けて車で動き回っていた。キノコ(菌類)とコケ(蘚苔類)の観察が主目的だったが、間に観光旅行もはさむことになった。山陰本線の余部鉄橋(a, b)、鳥取の三徳山投入堂(c, d)、本州と四国をつなぐ瀬戸大橋(e, f)は、車中からの撮影(a, c, e)ばかりではなく、車を降りてゆっくりと楽しんだ(b, d, f)。ひさしぶりに「観光客」となった。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
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(g)
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(h)
(h)
(i)
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(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 きのこも「観光客の目」で楽しんだ。常備搭載品の単眼顕微鏡で、これらのきのこを随所で観察したが、検鏡写真などは撮らなかった。海辺砂浜(g)や松林(h, i)、海浜の神社林(j)、コケ上のきのこ(k ,l)も気楽に観察したが、乾燥標本にして持ちかえることはしなかった。

 今回の旅行では、各地でいろいろな方と出会い楽しい時を過ごすことができた。特に、富山県中央植物園の橋屋 誠さん、鳥取大学農学部の安藤洋子さん、(財)日本きのこセンター 菌蕈研究所の長沢栄史先生、岡山理科大の西村直樹先生、愛媛きのこ観察会の沖野登美雄さん御夫妻、池内啓子さん等にはお世話になりました。ありがとうございました、深く感謝します。


2007年10月14日()
 
発光ツキヨタケの撮影
 
 10月5日に自宅を出発して、長野、岐阜、(富山)、福井、京都、兵庫、鳥取、岡山、愛媛、奈良、静岡と主に海岸と石灰岩地を回ってきた。昨夜、当初の予定より早く帰宅した。

 12日に奈良県の大台ヶ原(a)でツキヨタケをいくつか採取し(b)、その夜宿舎で発光するツキヨタケの撮影を試みた(c, d)。発光するツキヨタケの撮影は、先に9月24日(室内)と9月26日(屋外)でやってみたが、いずれも上手くいかなかった。
 NIKONのD70に、標準ズームのAF-S NIKKOR 18-70mm 1:3.5-4.5G EDを装着したものを使った。マニュアルモードにし、シャッターをbulb、絞りを開放、ノイズリダクションをONにして、リモコンでシャッターを操作した。画質モードをFINE、記録様式はJPEGとした。
 

(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 長時間露光はバッテリーの消耗が激しい。露光時間だけではなく、記録保存処理と媒体への書き込みにも長時間が必要である。シャッターを10分間開放すれば、媒体への記録までにほぼ同じか、それ以上の長い時間が必要となる。具体的には、D70では充電済みのバッテリー1本で、3〜5枚しか撮影できない。このため、撮影前に充電したばかりのバッテリーに交換した。
 灯りをつけてピントを合わせた後(b)、暗闇で撮影した。初めにISO400で8分間(c)、次にISO320で12分間シャッターを開放にした(d)。ついでISO800で4分間シャッターを開放しシャッターを閉じると同時に点灯した(e)。この時点でバーテリー残量表示が半分ほどになった。このあと、ISO200で15分間シャッターを開放した。ところが、保存開始の途中でバッテリー切れとなり、結果として、非常にざらついたノイズだらけの画像となった(f)。
 たった4枚(c〜f)の撮影をするために1時間半もが必要だった。しかも、その大部分が待ち時間であるた。シャッターを閉じた後は "job on" という表示が点滅を続け、この間は他の動作は何もできない。発光きのこの撮影はとにかくじっと忍耐である、と知った。

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