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日( )

2008年1月20日()
 
直筒に一眼デジカメ (3)
 
 直筒の先に載せた一眼デジカメのホワイトバランスをとって撮影してみた。ISO感度100、シャッター速度優先ですべて1/15秒。顕微鏡側の光量、コンデンサ絞りはすべて同一。対物レンズは10倍(d)、20倍(a, c)、40倍(b)で、試料はヤマトクラマゴケモドキの葉身細胞(a, b)、ナミガタタチゴケの葉の横断切片(c)、ツバキキンカクチャワンタケの横断切片(d)だ。
 
原画像
F値=0 1/15秒で撮影
(a)
(a) 
(b)
(b) 
(c)
(c) 
(d)
(d) 
Photoshop
色調補正 自動調整
(a')
(a')
(b')
(b')
(c')
(c')
(d')
(d')
Photoshop
色調補正 手動で修正
(a'')
 (a'')
(b'')
 (b'')
(c'')
 (c'')
(d'')
 (d'')
 昨日と同じく、上段に撮影したままの画像、中段にPhotoshopの [色調補正] で [自動レベル調整] をかけたもの、下段に見た目に近い色合いに手動で修正したものを並べた。ホワイトバランスをとる基準の画像が適切でなかったため、全体に白飛びしたり明る過ぎる。

2008年1月19日()
 
直筒に一眼デジカメ (2)
 
 ホワイトバランスもとらず、プログラムモードで撮影すると、どのような目に遭うのかを記しておくことにした(e〜h)。失敗談である。ISO感度はデフォルト(100)のままで、顕微鏡側の光量を変えてシャッターを切ってみた。カメラが選んだシャッター速度は、1秒、1/6秒、1/10秒、1/15秒だった。しかし、予測通り画像が汚い。Coolpix995は何も考えずオートモードである。
 
(e:1sec)
(e:1sec)
(f:1/6sec)
(f:1/6sec)
(g:1/10sec)
(g:1/10sec)
(h:1/15sec)
(h:1/15sec)
(Coolpix990)
(Coolpix990)
[Photoshop] 色調補正自動レベル調整
(e')
(e')
(f')
(f')
(g')
(g')
(h')
(h')
(Coolpix990)
(Coolpix990)
 撮影した画像を、そのままPhotoshopの [色調補正] で [自動レベル調整] をかけてみた。その他の処理は一切やっていない。こうやってみると、コリメート法による撮影は、誰にでも楽にきれいな映像が得られることがわかる。つくづくと、スイバル機構を備えてレンズ部にフィルタを装着できるタイプの、Coolpix4500の後継機が欲しいと思う。

2008年1月18日(金)
 
直筒に一眼デジカメ (1)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
 オリンパス製顕微鏡BH2の三眼部に、5倍の撮影用レンズを装着し、直筒にキャノンの一眼デジカメEOS Kiss Digitalを取りつけた(a)。ピント合わせはファインダを覗き込んで行う必要がある。高い場所に立ってファインダを覗き込むのは辛いので、アングルファインダを装着した。シャッター操作はコード付きのリモコンを、電源はAC電源を用いた。
 検鏡の素材にはクラマゴケモドキ属のタイ類を使い、低倍率で撮影してみることにした。電源オンにすると、直筒には絞りがないため、F値は0と表示される。ホワイトバランスをとらずプログラムモードにした。対物レンズを低倍率にして、顕微鏡の接眼部でピントを合わせた。すると、ファインダの中には、光の干渉模様がみえた(b, c)。ついで、干渉模様を無視してファインダを覗きながら、新たに顕微鏡の微動ノブを操作してピントを合わせた(d)。シャッター速度を変えて何枚か撮影したのち、比較のためにCoolpix995を装着して撮影を試みた。

2008年1月17日(木)
 
えっ、こんな資料までが!
 
 「ふくべ書房」の目録No.50(2008年冬季号)が届いた(a)。項目13の「植物」を開いて唖然とした。思いがけない資料までが古書リストに掲載されていた。
 菌学教育研究会が国立科学博物館新宿分館で開催していた「菌類の多様性と分類」の講座テキストが多数掲載されていた(b)。価格は1部あたり1,500円から3,500円。これらは、現在でも、会の事務局に直接申し込めば、大部分は1部1,000円で購入できるものばかりだ。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
 同書店の先のリストNo.49(a)には、青木実著『日本きのこ図版』(コピー)が378,000円という値を付けられているのに驚いた(雑記2007.10.21)。今号に『日本きのこ図版』が掲載されていないところをみると、売れたのだろう。このほかにも、今回のNo.50には、菌懇会配付資料が3,150円の値をつけてリストアップされていた(c)。

2008年1月16日(水)
 
府馬のオオクス
 
 千葉県香取郡山田町府馬の宇賀神社境内(a)に、巨樹としても知られる「府馬のオオクス」がある(b)。国指定の天然記念物で、名はオオクスだが実はタブノキで、幹周り20m、樹高12m、推定樹齢は1300〜1500年とされる(c)。巨樹としての大きさは全国3位だという。
 周囲を回ってじっくりとみると(d, e)、いたるところにマユハキタケと思われるものがついていた。眉掃き形の子実体ばかりではなく、小さな粒状の分生子座もみられた。そういえば、奥多摩にある巨樹、都指定の天然記念物「古里附のイヌグス」も、名はイヌグスだが、これもタブノキで、大きなマユハキタケが多数ついていた(雑記2005.4.17)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
 千葉県富津市の興源寺にも、巨樹として著名な「クスノキ」があるが、これはタブではなく、正真正銘のクスノキ科のクスノキだ。この巨樹も、幹周り12m、樹高14.5mの巨大なもので、千葉県指定天然記念物となっている。もちろん、マユハキタケはついていない。興源寺は、ケシボウズ観察でしばしば通っている内房の浜と同じ富津市にある。

2008年1月15日(火)
 
房総の浜
 
 昨日早朝に家を出発して、千葉県の房総半島をグルッと一回りしてきた。外房の浜ではきのこの類は全く見ることができなかった。東京湾側の内房では(a)、小さなケシボウズの仲間が、ポツンポツンと新たに発生していた(b)。孔口は筒状で、外皮が菌糸状、胞子には微疣、Tulosotma kotlabae らしい(b, c)。他にナガエノホコリタケらしきものも出ていた(d, e)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 ケシボウズ以外にみられたのはスナヤマチャワンタケだけだった(f)。例年ならたいていひとつか二つのコナガエノアカカゴタケが見られるのだが、昨日は一個体もみなかった。

2008年1月14日()
 
ケシボウズの担子器
 
 昨日の朝、江東区夢の島にケシボウズ観察に行った。夢の島にはユーカリが多く植えられ、看板もある(a)。1時間ほど、そのユーカリの落ち葉をかき分けてケシボウズを探索した(b)。出てきたのは、頭部だけが異常に発達して、柄がほとんど無いケシボウズだった(c, d)。大きなものは、頭部の径が2cmに及ぶ。 低温と強風のため、指先が凍えた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 径2mmほどの小さな幼菌も掘り当てたので、帰宅してこの幼菌を半分に切ってみた。内部のグレバはまだ真っ白だった。夢の島では、過去に何度かケシボウズを採集しているが、グレバが白い幼菌ははじめてだった。後日のためにも、いちど担子器を確認しておきたいと思っていた。
 白いグレバの中には、多数の担子器と小さな胞子が充満していた。すべてが未成熟なため、成菌の胞子に比べると、サイズは半分ほどしかない。ステリグマ(担子柄)の先に胞子をつけた担子器を撮影するのはなかなか上手くいかない。
 全体にサイズが小さいので、対物油浸100倍レンズを使う。このレンズは焦点深度が非常に浅い。顕微鏡の微動ノブを動かしながら確認すると、いたるところで胞子をつけた担子器をみることができる。しかし、それを一枚の写真に捉えるとなると、なかなか難しい(e, f)。

2008年1月13日()
 
あ〜ぁ分別地獄
 
 やっとExcelがまともに使えるようになったので、きのこのデータ整理をはじめた。ところが、コケ標本が混じっていた。昨年12月22日に佐野市の鍾乳洞で、石灰岩上についていたものだ(a)。小さな樹状に分枝した苔類で、1種類の群落だろうとばかり思っていた。
 データ整理の前に、コケを処理するつもりで標本袋を開いた。ごく短時間で終わるはずだった。顕微鏡を覗いたのが誤りの始まりだった。小さな塊の中に、3〜4種類の小さなコケが複雑に絡み合っていた(b)。こうなると、主たる種を仕分けなくてはならない。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
  主要な群は、クラマゴケモドキゴケ属 Porella(c) とケビラゴケ属 Radula(d) だった。この両者は、背面からみるとほとんど同じで、まして乾燥状態では全くわからない。絡み合った枝をほぐして、一個体ずつ分けながら、ルーペをつかって分別作業をはじめた。
 ところが、複雑に絡み合い、そのままではほぐすこともできない。あきらめて、標本全体を水没させ、ほぐしながら分別することにした。もはやルーペでは困難で、実体鏡のステージに少量ずつ載せては、精密ピンセットを2本使った作業となってしまった(e)。
 結局、この分別作業に長時間を費やし、Excelファイルには全く手をつけることはできなかった。分別地獄の一日だった。何かと似ていると思った。ケシボウズ標本の分別だ(f)。うんざりしながら、ひとつ一つ顕微鏡で胞子を確認しながら仕分けたっけ・・・。

2008年1月12日()
 
マウントアダプタ
 
 直筒にマウントアダプター [OM−EOS] を装着した(a, b)。キャノンであれば、良質の中古を安価に入手しやすい。ピント合わせには、アングルファインダーを使う。直筒には手持ちの撮影用レンズを装着するので、残る課題は、適切な露光条件を見つけることだ。
 新たにデジタル一眼を使って顕微鏡撮影をするのであれば、(株)マイクロネット(株)美館から販売されているアダプタ(NY−1S)に、オリンパスのE-330を装着するのがよいだろう。可動式モニタが使いやすい。このアダプタは、単なる接続用の筒ではなく、良質の撮影用レンズを内蔵し、ほとんどの一眼ボディを、双眼・三眼を問わずたいていの顕微鏡に装着できる。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
  (c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
 昨年12月に新たに入手した無骨な三眼実体顕微鏡でも撮影できるよう、COOLPIX995を撮影専用機に回した(c, d)。こちらのアダプタは、ケンコーのFS28なので非常に安上がりだ(e)。実体鏡での撮影は、顕微鏡撮影に比較すると、かなりいい加減でよい。また、撮影頻度も低いので、AV電源は使わずバッテリーを用いて、シャッターも手押しでいくことにした。

2008年1月11日(金)
 
顕微鏡撮影装置のカメラ
 
 顕微鏡撮影には長いことNIKONのCOOLPIXを使っていた(a)。昨年7月から一眼デジカメD100を使うようになって半年、D100が最近しばしば不調をきたすようになってきた(b)。古い銀鉛システムに使われていた専用カメラ(c)は、マウント方式こそFマウントだが、フランジバックがNIKON一眼レフ標準の46.5mmより短いらしい(雑記2007.7.21同7.29同7.31同8.3同8.6)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 一方、オリンパスの顕微鏡で、専用撮影装置(d)を用いてフィルム撮影もしていたが、ひさしく使っていない。これはバヨネット式でありながら、独自のマウント方式のため(e)、装着できる一眼デジカメはない。やむなく、簡易アダプタ(f 左)を介してCOOLPIX990を使ってきたが、今後はOMマウントを備えた直筒(f 右)の利用を考慮することにした。マウントアダプタを介してフォーサーズシステムか、キャノンのEFマウントボディを使うことを考えることになる。

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