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日( )

2008年4月20日()
 
ハルシメジの季節
 
 昨日は菌懇会の例会。ハルシメジとアミガサタケが多数みられた(a, c)。いわゆるコガネカレバタケによく似たきのこ(b)、イタチタケの仲間などもみられた。今年初めてヒメキクラゲにも出会うことができた(d)。いよいよキノコシーズンの幕開けを感じさせられた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 ヒメキクラゲに出会ったのは今年初めてだった(e)。前日の雨のためか、キクラゲ(f)、アラゲキクラゲなどがとても新鮮だった。

2008年4月19日()
 
未熟だった子嚢菌
 
 一昨日採集したフクロシトネタケの仲間を検鏡してみた(a, b)。サイズこそ大きかったが、一目見たときから、まだ未熟で胞子はできていないと思っていた。いちおう型通りに子実層を薄く切りだしてみた(c)。倍率を上げていっても、見えるのは側糸ばかりだった(d)。さらに別の場所から切り出してみたところ、一部に子嚢を作り始めてはいた(e)。しかし、子嚢の中に胞子はまだ見られない。さらに若い個体の子実層をみると、まだ、あまり色づいていない組織が並んでいた(f)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 子嚢菌の採取にあたっては、成菌ばかりではなく、ボロボロになって崩れはじめた老菌をみつけて持ちかえるようにしているが、今回は老菌が見つからなかった。比較的大きな個体があったので、淡い期待を抱いていたのだが、子嚢胞子のできあがった個体は一つもなかった。

2008年4月18日(金)
 
シャグマの最盛期
 
 昨日、菌友のSさんと二人で、福島県のいわき市まで行ってきた。久しぶりに会う友人らと一緒に、最盛期のシャグマアミガサタケ(a, b)、フクロシトネタケの仲間(c, d)、樹液酵母(e, f)などを採取することができた。帰路、筑波の科博研究棟に寄って、標本を細矢博士に手渡してきた。ちょうど、科博には鳥取のAさん、東大名誉教授の杉山先生なども訪問中で、しばし楽しい時を過ごした。樋口博士からは、同定依頼をしてあった蘚類も受け取ってきた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 低地では、シャグマアミガサタケが最盛期を迎えていたが、標高1,400メートル地点などでは、あと10日〜2週間ほど先になるのではなかろうか。低地の生活圏では、アミガサタケに続いて、いろいろな大型子嚢菌の発生が始まったようだ。

2008年4月16日(水)
 
樹液酵母:東京
 
 東京での樹液酵母の発生状況を知るために、昨日、調布市・小金井市・三鷹市にまたがる都立野川公園を歩いてみた。あちこちで樹液酵母をみることができた(a〜e)。残念ながら、展示などに使えそうな切り株についたものはなかった。しかし、樹液酵母の発生は、ちょうど今が最盛期と思われる。きっと首都圏一円に発生しているのだろう。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 サクラの樹下の斜面には、あちこちにアミガサタケが多数発生していた(f)。食用に少し持ち帰った。ハラタケ目のきのこは、イタチタケやコガサタケの仲間が散見される程度だった。

2008年4月14日(月)
 
樹液酵母の発生情報
 
 例年だと今の時期、あちこちで鮮やかな色の樹液酵母がみられる。一昨日、栃木県の山の中を走っている時には、一つも目に入らなかった。今年は例年よりもやや遅れているのかもしれない(雑記2006.3.21同2005.4.17似て非なるもの)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
 発生が遅れているとはいえ、そろそろ、公園や野山の至るところにみられるだろう。国立科学博物館の特別展示「菌類のふしぎ−きのことカビと仲間たち」(H.20.10.11〜H.21.1.12) に向けて、この樹液酵母について、担当の細矢剛博士が以下のように呼びかけている。
 特に首都圏や関東圏の方で、有力な情報をお持ちの方は是非ともご協力をお願いします。連絡先などはこちらです。
【情報求む!】

木の切り株に出ている樹液(写真)を切り株ごと手に入れたいのです。手に入りそうなところがあれば、ご一報ください。

2008年4月13日()
 
サボって林道走り
 
 昨日は、栃木県の前日光周辺で、暗くなって足元が分からなくなるまで、林道を走りまくっていた。沢のどん詰まりで突然終点となるケースが多かった。車をとめられそうなスペースがあれば、周辺を歩いてはキノコやらコケを採取し、キブシやヤマブキからピスを作った。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
 小さなきのこをいくつか採取してフィルムケースに入れた。あまりによく揺れたせいか、車内に標本が散逸してしまったのだろう。いまだに見つからない。

 学会支部の総会に出席するはずだった。交通費・参加費・懇親会費だけで1万円かかる。オークションや二次会はとても無理だ。昨日のガソリン代その他経費は7,000円弱だった。


2008年4月12日()
 
携帯三点セット ミニ
 
 ミニサイズが便利なこともある。外泊で出かけたりしたとき、現地でミクロの観察をしたいときがある。最低限の小道具としては、接写のできる小形カメラと高倍率ルーペがあればよい。ただ、ルーペを見ながらヒダの薄片を切り出したり、コケの葉を切り出すのはちょっとつらい。
 最近は、ミニ実体鏡、小型顕微鏡、プレパラート作成セット、デジカメを小形デイパックに詰めて持ち歩くことが多くなった(a, b)。これら一式すべてで2〜2.5Kgに過ぎない。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
 カミソリやスライドグラス、カバーグラス、ピンセット、柄付き針、スポイト、ピス、濾紙などは、昔風の金属製の筆箱がちょうどよい(b)。ミニ実体鏡は、日常使用しているものと比較すると(c)、ワーキングディスタンスが小さくて手元が少し窮屈だが、慣れると40〜50μm厚くらいに切り出せる。ただ、顕微鏡の接眼レンズは、やや高性能の上質レンズを取りつけてある。
 那須高原SAなど、高速道路のサービスエリアでは、携帯三点セットは重宝する。屋外では微風でもピスがヒラヒラと飛んでいってしまうので、簡易ミクロトームはほとんど使わない。

2008年4月11日(金)
 
[キノコのフォトアルバム] のこと
 
 [キノコのフォトアルバム] の更新をやめて既に1年以上が経過する。取りあげた種数は約620でストップした。[きのこ雑記] 開始(2000年11月)からほぼ6年、ほぼ年間100種ずつ追加していたことになる。単調で退屈な同定経過はネット上には公開しなかった。
 2004年夏までは、[キノコのフォトアルバム] 掲載のすべての写真には記録と標本、記載という裏付けがあった。記録と標本の伴わない写真にはほとんど価値がない。更新をやめたのはそれらを失ったからだ(雑記2007.9.11同2006.11.14雑記2004.8.16)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
 このときの反省から、コケの観察では、退屈で単調な観察作業や同定経過(一例)をネット上に残すようにした。自宅パソコンが全滅しても記録はネット上に残る。気をつけるのは標本管理だけですむ。標本は一定数たまったら、公の標本庫などに寄贈してしまえばよい。
 [こけ雑記] では [フォトアルバム] は設置せず [観察覚書] をメインに据えた。最近取りあげた種数が200を超えた。初めてコケに関わったのが2006年7月だから、ほぼ2年弱を必要としたことになる。退屈で単調な観察内容がメインだから、当然アクセス数は伸びない。
 採取したものを、詳細に観察し、画像も添えて記録し、乾燥標本として残すという作業は、結構集中力を必要とする。作業に要する時間もバカにならない。標本をていねいに観察すると、年間100種あたりが限界ということか。

 最近しばしば、「きのこ雑記さんは、最近はきのこにすっかり関心を失って、アルバムの更新もやめてしまったようだ」とか「どうしてアルバム更新をしないのだろう?」といった声がしばしば聞こえてくる。最近はTulostoma以外の標本を残さない。採集地・採集年月日・発生環境・基物などの記録と観察結果はあっても、標本がないのだから、アルバムを更新する理由がない。今朝の雑記は、ぼやきと弁解になってしまった。


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