Top  since 2001/04/24 back


日( )
2012年1月30日(月)
 
今日から福島県民
 
 午前中に市役所の支所に出向いて、転入届け、転籍届け、印鑑登録、国民健保などの手続きを済ませてきた。早速住民票の交付をうけて、いわき中央警察まで行き運転免許証の住所・本籍書き換え手続きを済ませ、車庫証明に必要な書類をもらってきた。震災や原発関連の事務が増大しているほか、人の移動の季節も近づいているせいか、どこの役所も混み合っていてよく待たされた。今日の役所巡りはこれでやめた。
 きのこやこけ標本を観察したいと思うが、顕微鏡を広げるスペースがまだ作れない。おまけに顕微鏡のコード、撮影用カメラなどがどこにあるのかよくわからない。昨日は書棚の固定作業に終始した。まずは本の入った段ボールを減らして、机を設置するスペースを決めることが先決だ。この雑記を書いているパソコンもこたつの上を占拠している。プリンタはようやく見つけたが、接続するUSBコードやLANケーブルなどがまだどこかの段ボールの中に入ったままだ。

2012年1月29日()
 
インターネット環境
 
 今朝外はうっすらと雪化粧。転居先で味わう初めての降雪だ。早朝の室温は摂氏2度。ファンヒーターを30分点火するとようやく6度に達した。古い民家ゆえ、すきま風が多いからこれ以上の室温上昇はあまり期待できない。日が差せばそのうち暖かくなるだろう。
 NTT東日本フレッツ光の終端装置(ONU)から無線LANで複数のパソコンを使うつもりだったが、これがなかなか思い通りにならない。無線ルータから15mほど離れた部屋で無線LANを使ったところ、予想外に遅い上にかなり不安定だった。一方、LANコードで繋いでみると非常に快適に繋がることがわかった。そこで当面は有線LANをメインに使うことにした。
 長年使っていたE-mailアドレスが変わったことで面倒なことが多数発生した。学会や加入団体、主立った友人・知人らへの連絡はとりあえず済ませたが、漏れがかなりありそうだ。amazonやgoogleやネットバンキング関連の登録情報変更も必要だ。しかし、アドレスを変更してよかったこともある。これまで毎日数十件あった迷惑メールが今は全くない。

2012年1月28日()
 
本棚に本がバラバラ
 
 見積もりに来た引越業者が本の多さと多数の顕微鏡やパソコン類に驚いていた。今回の引越では段ボールを150枚ほど使うことになった。昨年来大量に処分したにもかかわらず、そのうちの100枚以上が書籍類に使われた。その結果、荷物の総量ではなく重量の関係で運搬用のトラックは大型車が二台やってきた(a, b)。団地の引越で大型トラック二台は非常に珍しい。
 顕微鏡は他の物品とは別に最後に梱包された(c)。一般家庭の引越でこれほど多数の重い段ボールを運ぶことは滅多にないという。段ボールを送り出した部屋の壁には書棚の後がくっきりと残っていた。要するに部屋の壁はすべて書棚だったようだ。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)

 新居ではようやく何本かの書棚を固定し、書籍を収めた段ボールを30数箱ほど空にした。とりあえず少しでも段ボール数を減らすため、ジャンルに関係なく開梱順に手当たり次第書棚に収めるしかなく、小説も専門書もゴチャゴチャになってしまった。
 この状態は精神を病んだ者の書斎そのものだ。今は専門文献や論文別刷りがばらばらになって、何がどこにあるのやら全くわからない。それでも一向に本の入った段ボールは減らない。今朝の時点で、本の残り段ボールはまだ60箱以上ある。

2012年1月27日(金)
 
いわき市最初の朝
 
 今朝目をさますと息が白い。温度計は室内で摂氏2度、外気でマイナス5度を示していた。川口市とはずいぶん違う。1時間ほどファンヒーターをつけると、部屋の温度は摂氏4度まで上がった。しかし、他の部屋は相変わらず摂氏0〜2度ほどしかなく、うっかり薄着のまま移動すると思いの外寒い。しかし、摂氏4度が暖かく感じられたのは30年ぶり、松本市での生活以来のことだ。ただ、雪が全くないので気は楽だ。
 気温が低いため庭はすっかり凍っていて、地上生のきのこは全くない。冬でもウッドチップからシロフクロタケが出るようなさいたま市の環境とはずいぶん違う。冬季のきのこ観察はすべて室内作業だけになる。しかし、顕微鏡を使える状態になるのはまだまだ先になりそうだ。

2012年1月26日(木)
 
何がどこにあるんだろう?
 
 今日の午前中にいわき市の転居先で引越荷物を受け入れた。夜になっても各部屋には段ボールが積み上げられた状態のままで、開梱作業はほとんど進んでいない。とりあえず、台所で最低限の調理ができる体勢にはなった。
 また、最低限のネット環境を整えるべく、一台のパソコンについてのみネット接続をできる状態にした。他のパソコンについては本体だけは段ボールから出したが、電源ケーブルや接続ケーブルがどの段ボールに入っているのかまったくわからない。しかし、新しいプロバイダのメールアドレスはようやく決まった。
 夜外は真っ暗で空には星があふれている。こんなにまでも夜空には星があったのかと再認識させられた。しかし、街路灯はほとんどなく、隣家に行くにも懐中電灯がないとたどり着けない。それにしても、どの段ボールに何がはいっているのかわからず戸惑うばかりだ。

2012年1月25日(水)
 
部屋中段ボール:引越の朝
 
 引越荷物のほとんどすべての梱包が完了した部屋の中は段ボールだらけで(a〜c)、昨夜はかろうじて一部屋のわずかな空間に布団を敷いて眠ることができた(d)。それにしても、引越業者の梱包部隊の仕事ぶりはさすがにプロであると感じさせられた。
 パソコンやルータなどはすべて梱包されたので、手持ち荷物として残したノートパソコンでこの雑記を書き、WiMAXモデムを使ってネットにつないでアップした。一昨日の雪のため、ベランダからみた家並みの屋根は白く、歩道は凍結して非常に滑りやすくなっている(e, f)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 引越業者のトラックが出発したら、手持ちの荷物を積んでいわき市の転居先に向かうことになる。

2012年1月24日(火)
 
引越前日:パソコンの電源オフ
 
 いよいよ明日引越し。今朝この雑記をアップしたら、パソコンやルータなどの配線を取り外す。タワー型のパソコンやディスプレイは引越業者が運ぶ。ノートパソコン一台は自分たちの車で運ぶことになる。転居先は現在も将来もWiMAXのエリア外だが、常磐自動車道は全行程の3/4ほどがエリア内となっているので、明日もメールチェックは可能だ。今朝は、いよいよ書籍や大型家具の梱包開始。外はよりによって昨夜の雪で路面が凍結している。

2012年1月23日(月)
 
インターネットしばし中断
 
 明日の早朝にパソコンやモデム、ルータなどの電気配線などを取り外して梱包することになった。今日と明日で最後まで残っていた梱包作業を終わらせて、25日には川口を出発することになる。転居先で開梱し、新たにパソコンの配線をすませて、ネット環境を整えるまでには何日か必要になるだろう。したがって、「今日の雑記」も一週間ほどお休みになりそうだ。
 1月25日をもって現プロバイダは解約になるので、26日以降現アドレス宛のメールは行き先を失い、宙に浮いて結果として捨て去られることになる。新プロバイダのメールを使えるようにするためには、転居先の回線を通して専用サイトに入らねばならない。川口市のケーブルネット回線からはそれはできない。しばらくはケータイメールが唯一のネット環境となる。

2012年1月21日()
 
埼京線を利用するしか
 
 JR王子駅の脇で火災があって京浜東北線の大宮―蒲田間が運転休止になっている。路線情報では午前中の復旧はないという。みぞれ交じりの空であたりはうっすらと白い。よりによって、今日はギリシア語講座の最終回だ。どうにかして都心に出なければならない。
 そうだ、埼京線に乗れば都心に出られるんだ。この天候の中、遠くの戸田方面の駅まで歩くのはあまり気乗りしないがやむを得ない。今後は埼京線に乗ることもあまりないだろう。とりあえず、ふだんより早い時刻に家を出なくてはならない。準備と下見は電車の中でやろう。

2012年1月20日(金)
 
荷造り大詰め:ギリシア語残念!
 
 ここ川口市でも、朝から今シーズン初めての雪が降っている(a)。しかし積雪を見るまでには至らずに、屋根などがうっすらと白くなる程度の降雪だ(b, c)。

 来週には川口市を引き払って福島県いわき市に引っ越すので、連日荷物の整理と梱包に追われている。昨日は顕微鏡から撮影装置や電源コードなどを外して掃除をした(d, e)。ピンセット、試薬類、スライドグラス、簡易ミクロトームなどを納めた段ボールが幾つもできあがった。
 きのことこけ専用に使っていたパソコンも電源やディスプレイにつながるコードを外した(f)。引越間近というのに、連日いろいろと行事が入ってきて、荷造りはなかなか思い通りに進まない。
 

(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 明日は今期最後のギリシア語講座があるのだが、このところ準備も怠りがちだ。先ほどテキストを開いたところ、未知の語彙の羅列に唖然とした。何度も辞書を引いたはずの語彙がことごとく忘却の彼方へ消え去っていた。これから明日の午前中にかけて下調べをしなくてはならない。毎週上京することはできないので、二月以降は残念ながら再び独学に戻ることになる。

2012年1月18日(水)
 
すっかり乾燥してきのこなし
 
 午前中に多摩湖畔の狭山緑地と狭山湖畔の野山北公園を歩いてみた。連続34日間も雨が降らずどこもすっかり乾燥し、ごく一部の膠質菌以外はきのこの姿はまったくなかった。地面には落ち葉が厚く積もっているが、その下もよく乾燥していた。ヒラタケかエノキタケでも出ていないかと思ったが、見られたのはすっかり干からびた硬いきのこだけだった。

 引越前にまだ顕微鏡を覗くチャンスが一度くらいはあるのではないかと思い、電源コードやカメラをつけたままにしてあったが、どうやらそういった機会はなさそうだ。今晩か明日には顕微鏡やスライドグラスなども梱包できる体勢にしなくてはなるまい。
 家具といってもテーブル、洋ダンスと和ダンスだけで、応接セットなどはない。しかし、顕微鏡と関連資材、野営用品、こけしやマッチのレッテル、製図用品、工作機器と工具、カメラと関連資材、コンピュータパーツをはじめ、色々な趣味的な品物がゴチャゴチャとある。これに多数の書籍が加わるので、引越の荷物まとめは結構面倒だ。


2012年1月17日(火)
 
各種工事完了:引越準備
 
[引越覚え書き] 昨日、転居先のいわき市まで行って、電気の導通確認、水道やプロパンガスの開栓、光電話とパラポラアンテナ設置など、各種工事の立ち会いを済ませてきた。
 光回線ケーブルは幸い家の外壁まで来ていたので(a)、電柱から光ケーブルを引っ張る作業が不要となり、導通処理とルータの設置だけで済んだ(b)。ゆうせん放送のパラポラアンテナも、思いの外すんなりとうまく設置できた(c, d)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
 電話機は持って行かなかったので、通話の確認は引っ越し後になる。小型のノートパソコンを持って行ったのだがCD-ROMドライブを忘れてしまい、無線LANによるインターネット接続はうまくできなかった。ゆうせんについても受信機を使った確認は引越後のお楽しみ。
 工事と掃除のため縁側の窓をすべて開け放って作業をしたので結構寒かった。埼玉県ではストーブなど暖房器具は不要だったが福島の冬は寒い。ストーブやこたつなどの暖房器具を購入する必要がある。風呂は灯油ボイラーを使うので、30年ぶりに灯油を購入した。

2012年1月13日(金)
 
埃をかぶった顕微鏡
 
 今年に入ってまだ一度も顕微鏡を覗いていない。数年前からはキノコがなくてもコケを検鏡していたので、最近十年間ではこれは特筆に値する。例年と比較してキノコの姿が極端に少ないこともあるが、引越を間近に控えてどうにも気分的に落ち着かないことが主因だろう。
 コケと地衣については、未観察や未同定の標本も含めて、すでに段ボールに納めてしまい、今年になって新たに採取した標本はない。元旦に千葉県で採取した複数のケシボウズタケ属については、とりあえず仮同定だけ済ませて放置状態となっている。
 顕微鏡本体や撮影用カメラなどの電気配線はまだはずしていないが、既に一ヶ月ほど触れていないためうっすらと埃をかぶっている。冬の川口市はよく乾燥しているうえに、暖房にはほとんど縁がないので、カビの発生は考える必要がない。引越前にまだ何度かきのこ観察にでかけるが、よほどのことがない限り顕微鏡を覗くことはなさそうだ。

2012年1月12日(木)
 
一度は目を通しておきたい
 
 先日に引き続き今朝も本の話題。きのこ世界でも分子解析に基づいた分類が主流になってきた。盲従や毛嫌いを避けるためにも、分子生物学の基礎概念の理解は必須と思える。
 ワトソン "Molecular Biology of the Gene" 第四版を購入したのは十数年前のことだ(a, b)。苦手な英語に難儀しながら半年ほどかかってやっと目を通した頃に、翻訳書 [上・下] が出た(c, d)。翻訳書はありがたい。高校初年級の生物と化学の知識で十分理解でき、面白くわかりやすいと感じた。これらの本は他の大型本と一緒に紐で縛ってちり紙交換に出した。
 その後2004年に原著第五版が出たとき、翻訳が出るのは時間の問題だと思い原書は購入しなかった。もう苦労して英語で読むのはまっぴらだった。そして2006年に翻訳が出るとすぐに買って読んだ(e, f)。最新の翻訳は2010年刊の第六版で、美しく大きな図版が増えた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 この分野の学問的発展と技術革新には目を見張るばかりだ。大藤道衛『バイオ実験超基本Q&A』(2001年)にはずいぶんと助けられた。いまも相変わらずよく売れているらしく、つい最近もある大手書店で改訂版(2010年)が平積みされていた。
 大部の教科書とハウツー的裏本を取り上げることになったが、分子分類やDNA操作などに関わろうと思えば、両者とも一度は目を通しておきたい必読文献だと思う。

[???] 昨年苦労して苦労してやっとのことでヒイヒイ言いながら何とかプラトンの『ソクラテスの弁明』をギリシア語で読んだ。岩波文庫の翻訳ではたかだか60ページしかない。これに比べると1,000ページあっても英語版の『遺伝子の分子生物学』は何と読みやすいことか。


2012年1月11日(水)
 
調査不足:川村『原色日本菌類図鑑』
 
 昨日の雑記で佐野書店のブログにある『原色日本菌類図鑑』の価格を「破格の値段」と記したことを修正する。昨年末、神田神保町の古書店で見た価格にとらわれて、ネット上で調べるのを怠った結果、誤った表現をしてしまった。「日本の古本屋」というサイトをみると、68,000〜105,000円の価格で、4点のセットが販売されている。
 これをみると「破格の値段」ではなく、それなりの相場価格ということになる。識者の方からのご指摘がなければ全く気づかなかった。思い入れのあった図鑑であったことは確かだが、最低限の調査・探索を怠って誤った情報を流したことをお詫びします。

2012年1月10日(火)
 
川村清一『原色日本菌類図鑑』
 
 今朝ふと佐野書店ブログをみると、川村清一『原色日本菌類図鑑』が載っていた。外箱こそないが、第一巻〜八巻までそろって、販売価格が73,500円となっている(a)。これは破格の値段だ。7年ほど前にやっとのことで全八巻を買ったが、このときの価格は98,000円(b〜d)。それでも、当時の相場からいえば破格の値段だった(雑記2004.7.8)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 購入した当初はまだよかったが、経年変化のために思い切り開くと綴じが崩れた。やがて痛みがひどくなったので全ページをコピーした。ふだんはこのコピーをファイルしたものを使っていたが、昨年夏に製本した(e, f; 同2011.7.31)。あらためていくつかの種についての記載を読んでみたが、やはり当時無理をしても購入しておいたよかったと思う。

2012年1月9日()
 
マルミノカバイロチャワンタケ Pachyella globisupora
 
 マルミノチャワンタケの仲間として昨年9月19日の「雑記」」に載せたきのこである(a,b)。菌懇会スライド会で発表したところ、Mさんからマルミノカバイロチャワンタケとして新種報告したものであるとご指摘をいただいた。Mさんと科博のHさんがPachyella globisupora、和名マルミノカバイロチャワンタケとしてMycoscience(45:112-115, 2004)に新種報告されたものである(h, i)。
 はじめて新種報告なるものを読んでみた。英語、ラテン語の辞書をひたすら引きまくり、およそ読んだとは言い難い状態ではあった(j)。しかし、記載されている顕微鏡的特徴からマルミノカバイロチャワンタケとしてよいようだ。
 胞子が球形、厚膜、油球あり、イボの形態が特異的(c)。托外被層の外面にはゼラチン化した無色の長い毛の層がある(この層が托外被層と思っていた)(f, g)。側糸に隔壁はみられず、先端での分岐はない。自分の観察ノートには書いてあるが、残念ながら再確認できるような写真は撮影できていなかった(d, e)。   (Y. A.)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)

2012年1月8日()
 
近場にきのこ全くなし
 
 今年初めてさいたま市見沼区の公園に行ってみた。例年だと1月の今頃でもウッドチップから何かしらきのこがでている。昼近くの暖かい時間帯にウッドチップ帯を舐めるように眺めつつ歩いてみたが、出会ったのは干からびたハラタケ属のきのこだけだった。キクラゲやアラゲキクラゲはコチコチに固まっていて、うかつに触れると手が切れるようだった。

2012年1月3日(火)
 
津波の傷跡とウサギの糞
 
 元日に房総半島の外房の浜を歩いてみたが、いまだほとんどの防風林は、昨年3月11日の大津波の深い傷跡をさらしたままだ(a, b)。浜近くでも人家に近い場所では瓦礫はすっかり片付けられたが、防風林や浜辺の公園の整備にはまだまだ長い時間がかかりそうだ。
 汀線から数百メートル以上離れた海浜公園の遊歩道脇には金網のフェンスが長く続いていたが、ほとんど跡形もなくなり、周辺の松もおおかた失われたまま(c)。松枯れで寂しくはなっていたが、場所によっては遠くの浜が見通せるほどにまで、松林がすっかり消えてしまった(d)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 一方、津波の被害が激しかった浜にも再びウサギの糞が見られるようになった(e, f)。ところが、これらの糞にハチスタケのついたものは全くなかった(雑記2010.2.2)。

2012年1月2日(月)
 
房総の浜と鹿島灘
 
 今月末に福島県に転居するため、千葉県房総半島の浜を観察する機会は今後ほとんどなくなる。そこで昨日、千葉県房総半島の浜と茨城県鹿島灘を目指して、明け方am6:00頃に川口市の自宅を出た。元日の高速道路は空いていて快適だったが、なぜか東京湾アクアラインのサービスエリア「海ほたる」は閉鎖されていた。内房の浜に到着したのは8:20頃だった。
 東京湾に面した富津市の新舞子浜では、大津波などの影響が少なかった一角に(a)、ケシボウズタケ Tulostoma brumale が多数出ていた(b, c)。一方、外房の浜はどこも昨年3月11日の大津波の影響がひどく、ケシボウズタケ属をはじめきのこの姿は全くみられなかった。茨城県の鹿島灘に入ると、波崎の海浜公園の標高10mほどの遊歩道に(d)、ナガエノホコリタケT. fimbriatum var.campestreがよく出ていた(e, f)。ここには小さなヒメツチグリ属のきのこもよく出ていた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
   昨日は大奮発して、往路も復路も高速道路を使ったため、明るいうちに帰宅できた。元旦に禁酒という変わり者の話もチラホラ聞くが、昨日は帰宅後に、のんびりと明るいうちからビール、日本酒、焼酎とたっぷり楽しんだ。やはり酒ときのこは相性がよい。

2012年1月1日()
 
御神火のない味気なさ
 
 川口市で迎える最後の年末年始となるので、久しぶりに近くの神社を訪ねて二年参りをしようと思っていた。明るいうちに近くの和楽備神社に行ってみるとまだ閑散としていた(a, b)。そして夜中pm11:50頃に再びたどり着いてみると参道は長蛇の列(c, d)。零時の時報と同時に神主がお祓いをして参詣が始まった(e)。でも、いつになっても長蛇の列は短くならない。
 かつては御神火が焚かれ、そこに役割を終えたお札や熊手などを放り込んだものだ。いまや分別ゴミの収集所が用意されて、分解してそこに納めるようになっていた。参詣者のために用意された御神酒もいまはなく、震える手でお参りをするばかりとなっていた。参詣者の列は延々続く。いつまで待ってもきりがないので、お参りは省略して震える体のまま帰宅した。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 神様の火がないとこれほどまでに味気ないものか。結局二年参りはしなかった。ひと寝入りしてから房総の浜に行ってみよう。そうだ今日から首都高速の料金制度が変わるんだ。

過去の雑記

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2011 中下 中下
2010
2009 中下 中下
2008
2007 上中
2006
2005
2004
2003
2002
2001

[access analysis]  [V4.1]