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このところ、意に反して(?)鍾乳洞巡りを繰り返している。昨日も早朝から秩父の石灰岩地域に出かけて林道を走りまくり、石灰岩地域を歩き回った。規模の大小はあれ、秩父地方には実に多くの鍾乳洞が潜んでいることを知った。 本来の目的はきのこなのだが、いまだに出会えない。今の時期であれば草や樹木が枯れているので、とても見通しがよい。だから、きのこのミイラがあれば見つけやすいはずである。でもいまのところまだ見つからない。 でも昨日は大きな成果があった。定点観察に適したとてもよい場所が見つかった。当分の間は、毎月そこに行くことになるだろう。必ず発生するはずだ。ウネミケシボウズタケの場合がちょうどそうだったのだから。 |
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このところの初夏を思わせる陽気のせいで、桜が一気に満開となった。川口市からさいたま市に連なる見沼代用水東縁には、みごとな桜並木が展開する。桜の下には、大きく育ったアミガサタケを多数みることができた(a〜c)。一方、クワはまだ新芽がほとんど見られず、キツネノワンやキツネノヤリタケの姿は全くない。 久しぶりに見沼の主でもあり、きのこの大先輩でもあるY氏を訪ねた。氏の新たな職場でも、イチョウ樹下にすっかり成熟したトガリアミガサタケを見ることができた(d〜f)。見沼の公園のウッドチップからは、径10cmを越えるような巨大なチャワンタケ類がやたらにめだった。傘と柄をもったきのこはほとんど見られない。 |
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「きのこのねどこ(糟谷大河氏)」のURLが変更になった(ささやき 4月7日)。従来のURLはこのところ不調が続いており、今後はミラーサイトとして運用されるという。 「きのこ屋(高橋 博氏)」の「くさびら日記」に、コメント欄が設けられた。『一時的にコメント欄を設けました。』とあるのは、いつでも廃止することを視野にいれてのことだろう。かつて氏の運営していた掲示板が、独特の雰囲気を醸し出していたことを考えると、面白い対話的日記ページとなりそうだ。 |
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昨日は北の丸公園の武道館で東洋大学の入学式があった。入学式に花を添えるかのように、千鳥ヶ淵の桜も一気に満開をむかえた。例年この時期、濠に浮かべたボートから桜を見るのを楽しみにしている。これまでしばしば、濠の土手にアミガサタケの姿を見た。今年は桜の開花も遅かったが、アミガサタケも見られなかった。 文京区の大学構内ではトガリアミガサタケがすっかり成長していた(雑記2005.3.18)。まだ小振りだが成熟した個体がいくつもみられた(a, b)。頭部を切り出してみると、子実層はできあがっていた(c)。子嚢も成熟し(d)、放出された胞子には小胞もみられる(e)。3%KOHでマウントしフロキシンを加えると胞子がやや細めになった(f)。何でマウントするかによって、Q比(縦/横比)にはかなり差異がでる。 |
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川口市でもようやくアミガサタケが顔を見せ始めたが、まだ幼菌ばかりで数も少ない(a)(雑記2002.4.2、同2003.4.4、同2004.4.10)。頭部をルーペで見てもいかにも未熟である(b)。子実層はまだできあがっておらず、胞子は全く見られない(c)。3%KOHでバラしてフロキシンで染めてみると、子嚢になる組織の基部の様子がよく分かる(d)。 近くのクワの新芽も全くでていない(e)。例年だと枝が緑色を帯びて、樹下にはキツネノワンが出始めるのだが、今年は春が遅い(雑記2003.4.15、同2004.4.10)。 |
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先週の土曜日(4/2)、群馬県でウロコケシボウズタケを観察する機会を得た(a〜d)。同定に必要な最小限の採取と標本庫への収納を約束して、場所を教えていただいた。標本2個体(c)は神奈川県立生命の星・地球博物館に納めた(KPM-NC0012768)。 西北西に面した急な石灰岩盤法面に土の乗った急斜面から出ていた(e)。岩盤上の土壌は貧栄養の小石混じりの土壌である(d)。発生したのは昨年秋と推測したが、ミイラ化した柄はしっかりしており、柄や頭部、孔口は典型的な特徴を残している(a, c)。 形態的特徴と、胞子、弾糸などの観察結果からウロコケシボウズタケと思える(f)。同定のために、外皮・内皮からそれぞれ0.3mm四方を切り出した。採取時とほとんど変わりない姿の標本を、4/3に神奈川県博の出川博士に手渡すことができた。 |
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昨日、玉川大学で行われた平成17年度日本菌学会関東支部の講演会は、70名以上の参加者があり、とても盛況だった。午前中に行われた年次総会は予測どおり参加者は少なかったが、講演会の始まる昼過ぎになると次々に人が集まってきた。懇親会にも予想外に多くの参加者があった。充実した内容の講演が続き、知的刺激を強く受けた一日だった。 玉川大学の桜もまだほとんど開花していなかった。例年ならば、今の時期は構内のイチョウ、サクラ樹下にアミガサタケの仲間が顔を見せてくれるのだが、昨日は時間的ゆとりがなく観察することはできなかった。 |
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今日は平成17年度日本菌学会関東支部の年次大会が玉川大学で行われる。午前中は年次総会、午後からは講演会が行われる。今年の講演会のメインテーマは「島の菌類」、4題の講演があり、その後に一般講演7題が予定されている。川口市から玉川大学までは思いの外時間がかかる。そろそろ出発の時間だ。 | ||
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埼玉県には海が無い。しかし天然の砂丘はいくつかある。群馬、茨城との県境を流れる利根川の南側に位置する大利根町・鷲宮町・加須市・白岡町等にある。中でも加須市にある志多見(しだみ)砂丘が最も規模が大きく、東西1km以上、幅も数十mほどある(a〜d)。利根川からは6〜7kmほど離れた国道125号線沿いにある。 砂丘全体はアカマツ林になったり、エゴノキやシデを主体とした雑木林になっている。中にはひどく荒れた砂丘林もある。利根川南側に広がるこの地域は起伏に乏しいが、砂丘林の周辺だけは、こんもりと盛り上がっている。ただ、現在は砂の動きはとまり、砂丘という言葉を使うのはなんともおこがましい。 昨日、砂地生の菌類を求めてこの志多見砂丘を歩いてみた。砂丘林の大部分が私有地であり、保護林となっているために、自由に歩ける部分はごくわずかしかない。足下は確かに海辺の防風林の砂地と同じような砂である。晩秋にはショウロ、シモコシ、マツバハリタケなどは出そうな気配だが、昨日は砂地生きのこは見られなかった。 |
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外泊時などには単眼顕微鏡を持っていく。デジカメを着けての撮影もできる。カメラバッグの片隅に納まる大きさなので、重宝している。だが、目が疲れやすく、微細構造を見逃すことがしばしばある。原因は片目だけで視ることにあるようだ。 ふだん使用している顕微鏡は双眼鏡筒で、ミクロメータは右側の接眼レンズにだけ入れてある。しかし、観察時にはミクロメータの目盛りは左右の視野の中心にみえる。視野の中の像は鮮明で、ときに立体的にすら感じることもある。 以前は誰もがそのようにみているものだと思っていた。両眼を接眼レンズに添えていても、片目でしかみていない人が多いらしい。片眼視と両眼視とではみえ方に大きな差がある。両眼視をするには意識的な訓練が必要なのかもしれない。 ステレオグラム(a〜c)などを利用して裸眼立体視の練習をすると効果がある。それまでみていた顕微鏡下の世界がまるで違ってみえるだろう。左右の視度と接眼部の幅をきちんと調整せなばならないことは言うまでもない。 |
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