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2005年6月20日(月)
 
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 持ち帰ったスジオチバタケを覗いて楽しんだ(a, b)。胞子紋は白色で面白いスジ状に胞子が落ちる。胞子は大きく細長い。まるで棍棒のようだ(c)。非アミロイド(d)。ヒダを一枚切り出した。透明なのでフロキシンで染めた。ヒダ実質は細かく錯綜しているe)。あらためてKOHでマウントして、軽く押し潰した。例によってバラバラになった担子器群がみえる。担子器部分を見た(f)。傘部分の組織は箒状ではないので、取り上げなかった。それにしても、子実体はとても小さいのに、胞子がなんと大きなことか。今朝はここで時間切れ。

 佐野書店から6月の文献案内が出た。待望の Fungi of Switzerland Vol. 6 Russulaceae(スイス菌類図鑑第6巻 ベニタケ科)の予約募集も始まった。

2005年6月19日()
 
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 昨日、仲間7人で日光を歩いてきた。クリンソウ観光の客でバスは凄まじい混雑だった。ホシアンズタケは例年よりもかなり発生が遅れている。昨日は出会った数も少なかったが、小さなものから大きな個体まであった(a, b)。タモギタケは目立つせいかむしり取られた痕跡も多く、幼菌とバクサレた老菌が目立った。しかし、新鮮な良い状態の株もいくつもみることができた(c)。
 非常に良いことに、ヒロメノトガリアミガサタケがちょうど最盛期を迎えていた。昨日は40数個の個体に出会うことができた。背丈8cm前後のものから、20cmを超える大きなものまでいろいろな形・色・サイズの姿を楽しむことができた。色は茶色、白色、グレー、淡褐色、淡黄色と変化に富んでいた(d〜f)。他にも多くのきのこに出会えたよい一日だった。

2005年6月18日()
 
メール転送中止
 
 すべてのメールをケータイへ転送するよう設定したのは数年前のこと。当時は仕事柄、メールには直ちに対応する必要があった。迷惑メールはさほどなかった。最近では、連日120〜150件、ひと月では4,000件以上もの迷惑メールが来るようになっていた。
 迷惑メールの大部分が出会系と詐欺商法。うっかりボタンに誤ってふれたら大変なことになる。本当に見なくてはならないメールはごくわずかしかない。それらが、クズメールの海に溺れて見えなくなってしまう。このため、誤って重要な連絡メールを消してしまったこともあった。
 ドコモには毎月1,800円から3,000円ものパケット料金を支払ってきた。先日の [雑記 戯れ言] でグチを書いたが、ケータイへの転送を中止した。Webメールは使わないから、今後は、外泊時などは数日間メールを見ない日もある。

 優良洋書の案内で知られる佐野書店がブログで写真入りの詳細な案内を開始した。その名も [佐野書店ブログ] である。これは定期的にチェックする価値がある。

 まだ夜中の2:30。しかし、そろそろ準備しないと間に合わない。これから日光。ホシアンズタケは出ているだろう。今年はマルミノノボリリュウには逢えないような気がする。

2005年6月17日(金)
 
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 昨日ゆえあって所沢の航空公園に車を置いて歩く必要があった。目的は達せられなかったが、雨の公園には広い範囲できのこの大きな群落があちこちに見られた。20メートル四方くらいにわたって無数にきのこが生えていた(a)。近寄ると足の踏み場もないほどに密生している。キオキナタケとオキナタケの大群落だった(b, c)。少し離れた場所にはキコガサタケがやはり大きな群落をつくっていた(d)。
 目を上げるとひときわ鮮やかな黄橙色のきのこがいくつも見られた。ベニヒダタケがウッドチップからでていた(e)。その近くにはヒメヒガサヒトヨタケ節のきのこが群れをなしていた。胞子が特徴的な形をしている。いよいよ梅雨本番を迎えるのだろうか。

2005年6月16日(木)
 
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 雨の筑波山を歩いてきた(a)。ランニング登山をしたり、自転車で登ったり、オートバイで登ったりといろいろな接し方をしてきたが、今回は下見観察が目的だった。傘をさし、ゆっくりと小径の両側を注意深く見ながら登った。雨に濡れて足下がよく滑った。
 筑波山神社には老木・古木が多い(b)。スダジイの大木には大きなカンゾウタケがいくつもみられた(c)。登山道下部はスギ植林地だ。よく見ると、スギの落ち葉、落枝などから、クヌギタケ属をはじめホウライタケ属、ニセホウライタケ属などの小さなきのこが多数みられた(d〜f)。参道にはハタケシメジやらササクレヒトヨタケなどもみられた。
 試薬をチェックしたり、会場整備をしたりするうちに、夕方になった。フィルムケースに採取してきた小さなきのこ類は、今回は(も?)記録から抹消して、廃棄した。筑波で覗いた微小菌の傘表皮には、箒状組織がみられるものがいくつもあった。撮影はしなかった。
 [雑記 戯れ言] に書き込みをしようと思ったら、Exciteブログは【ただいまメンテナンス中です】とある。今日の17:00までサービス停止だそうだ。

2005年6月15日(水)
 
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 千葉の海で防風林近くのシバ地から黒っぽいアカヤマタケ属のきのこがでていた(a, b)。胞子紋は白色。胞子は非アミロイド(c)。ヒダ実質は並行に菌糸が走っている(d)。フロキシンで染めて子実層をみると細長い担子器が並んでいる。KOHを加えて軽く押し潰すと、担子器がバラバラになった。あらためて何と長い担子器なのだろうと思う。細長い担子器の基部にはクランプはない(e)。傘表皮は菌糸が平行に這っている(f)。オオヒメノカサとしてよさそうだ。

 今日6月15日は、池田良幸著『北陸のきのこ図鑑』の予約購読締切日となっている。発行部数が少ないために、書店の店頭に並ぶのは、大きな都会のごく一部に限られそうだ。予約締切後の購入は、佐野書店とか復刊ドットコムなどから購入することになる。

 今日はこれから出かけて、終日筑波。月末の菌学講座:微小菌類観察会の下見だ。

2005年6月14日(火)
 
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 千葉県蓮沼海岸の防風林には多くのきのこが出ていた。蓮沼海岸にでかける目的が砂浜のきのこの観察。したがって、松林のきのこについては、滅多に観察したり採取したりしない。この日は珍しく、いくつかを持ち帰った。帰宅してみると、多くが熱さのためにしなびていた。
 テングタケ科のきのこが松の深い落葉の中から出ていた(a)。別の個体をみると傘表皮とツボの部分がはっきりしていた。ヒダは白色、胞子紋も白色。胞子は非アミロイド(c)。ヒダを切り出してみると、実質部は散開型である(d)。ヒダがペシャンコになっていて切り出しに難儀した。ヒダの縁を見ると、いかにも脆そうな組織と担子器をはじめ子実層がきれいに並んでいる(e)。
 この状態のプレパラートにカバーグラスの縁からKOHを流し込んだ。担子器がバラバラになる。この状態をみる都度、いつもなぜか花火を思い出す。これらのなかから20個ほどの基部をみる。基部にクランプはない(f)。中には球形の細胞から直接担子が出ているようなものもある。テングタケの若い個体だろうが、今年みかけた最初のテングタケ科であった。

2005年6月13日(月)
 
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 昨日仲間5人で、千葉の海岸を歩いてきた。台風のもたらした雨は残念ながらたいした降水量ではなかった。それでも内房富津市の海岸ではコナガエノアカカゴタケに出会った(a, b)。この浜では新鮮なケシボウズタケは全くみられず、ごくわずかにTulostoma brumaleかT. kotlabaeと思えるものがいくつかみられた。
 外房蓮沼海岸では、松林の中に多くのきのこがでていた。砂浜では、カヤネダケの新鮮な姿が多数みられた(d)。数はまだとても少ないがウネミケシボウズタケが発生しはじめていた(e, f)。ケシボウズもこれからが本番か。真夏のような暑い一日だった。

2005年6月11日()
 
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 去る9日(木曜日)に群馬県水上方面に行ってきた。観察会の下見が目的で、よく歩いた。合間にブナ林を覗いた。例年この時期、クヌギタケ属をはじめいくつものきのこがみられる。しかし、この日はヌメリツバタケモドキ以外の軟質菌には出会えなかった。
 細い清流に目をやると、水中の小枝には小さな子嚢菌類が何種類かみられた。そのうちから、白っぽい盤菌を持ち帰った(a, b)。頭部の径1.5-3mmほどで、柄があるようにも無いようにもみえる(c, d)。托実質や外皮層は絡み合い菌組織からなっている。
 子実層はメルツァー液でも変化はない。透明で見づらいのでフロキシンで染めてみた(e)。胞子は紡錘形で、全体がゼラチン化した組織に埋没している。胞子の姿が分かりにくいので押し潰してみた(f)。ズキンタケ科らしいがよく分からない。
 きのこではないが、今はちょうどモリアオガエルの産卵期。大きなメレンゲ状の卵塊が池の上や、水面などにいくつもみられた。多くの地域で「天然記念物」としてモリアオガエルの自然の営みを保存する試みがなされているが、この地域ではごくありふれたものだ。今日はのんびりと千葉。夜は外泊となるので、明日の雑記はお休み。

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