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2015年10月20日(火) 近場の都市公園ではきのこはわずか
 農協の産直売場への立ち寄りを兼ねて近郊の都市公園二ヶ所を散策した。きのこの姿はごく僅かしかなく、硬質菌も限られた種類しか見られなかった。出会った柔らかいきのこといえば、ウスヒラタケ(a, b)、ヒメワカフサタケ(c, d)、ウラベニガサ(e, f)、アセタケ属(g, h)、スギエダタケ(i, j)、ハナビラニカワタケ(k)、ツチグリ(l)、小さなベニタケ属くらいのものだった。
 
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 直売所と近くのスーパーマーケットで渋柿を購入して、干し柿を作るために皮をむき家の庇の下に吊るした。残念ながらいわき市時代のように沢山吊るすことはできなかった。


2015年10月19日(月) 筑波実験植物園の「生き物のきずな展」
 17日(土)から始まった国立科学博物館筑波実験植物園の「生き物のきずな展」に行ってみた。展示はわかりやすく小学生でも理解できるような工夫が施されていた。昨年まではこの時期には「きのこ展」が行われていたが、その時と比較するとお客さんの入りが若干少ないように感じた。しかし、今年もきのこ関連の展示が大きな比率を占めていた。
 植物園内はこのところの乾燥気味の天気を反映してか、きのこの姿は少なかった。それでもコタマゴテングタケ、ヒラタケ(f)、アセタケの仲間、ナガエノホコリタケ(d, e)、ヒメツチグリの仲間、ハナオチバタケなどのキノコが見られた。
 
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 植物園内にはどうせたいしてきのこは無いだろうと思って、三脚を持って行かなかった。そのため、撮影したきのこの大半はブレて使い物にならなかった。


2015年10月18日() カタオシロイタケ Fomitopsis spraguei だろうか・・・
 都市公園で切り株を褐色に腐らせているきのこを採取した(a)。指で押すと軽く弾力性を感じた。裏面もカサ表面と同じように白色で口孔の一部は菌糸で塞がれている(b)。子実体の一部を切り出してみると、消しゴムのような弾力性と艶がある(c)。裏面の孔口は3〜4個/mm(d)。カサ肉の断面は白色で独特の芳香があり子実層は浅い(e)。
 フロキシン・消しゴム法で菌糸をほぐしてみると三菌糸型だった(f)。原菌糸にはクランプがあり(g)、骨格菌糸(h)と結合菌糸(i)は透明。子実層をいくら探しても担子器や胞子は見つからなかった(j)。未熟なのだろうか。特にこれといったシスチジアなどは見当たらない。
 内外の図鑑やモノグラフの検索表をたどるには胞子の形状・サイズ・アミロイド反応が必要だが、肝心の胞子がみつからない。そこで、憶測をまじえて無理やり検索表をたどるとFomitopsis spragueiに落ちた。この学名のきのこにはカタオシロイタケという和名が与えられている。
 
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 今日はこれからつくば市の筑波実験植物園で開催の「生き物のきずな展」へ出発。


2015年10月17日() あまりの荒れ方に唖然呆然:尚仁沢
 一ヶ月半振りに塩谷町の尚仁沢遊歩道を歩いた。9月10日の栃木・茨城集中豪雨によってひどく荒れているとは聞いていたが、聞きしに勝る凄まじい荒廃ぶりだった。湧水群までの遊歩道はなんとか復旧して歩ける状態にはなっていたが、沢沿いの小径はかつての面影をまるで失っていた。8月に多くの地上生きのこが発生した地表面は深くえぐれ、樹木の根が露出し、流されてきた岩などがゴロゴロしていた(雑記2015.8.2同2015.8.4)。
 出会ったきのこといえば、ヒロヒダタケ(a, b)、ヒトヨタケ(c, d)、ムキタケ(e, f)、チチタケ属、小さな落ち葉分解菌くらいのものだった。硬いきのこも種類が少なかった。
 
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(e)
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(f)
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 昨日は霧雨が降ってはいたが雨量としてはほとんどゼロ。しかし、今日の朝はよく雨が降っている。カサをささないとビショビショになる。来週水曜日頃にきのこが期待される。


2015年10月16日(金) 20数年ぶりの湯西川:すっかり変わっていた
 「生き物のきずな展」のための野生キノコを求めて、栃木県北部の旧藤原町(現日光市)の湯西川温泉方面に足を伸ばした。安ケ森林道に入って少し走ると、「通行止め」表示に遮られた。9月の大水害で道路が決壊したためだという。この周辺の山はどこもすっかり色づいて、まさに錦繍の秋といったところだ。でも林内の地表はどこもよく乾燥していた。
 きのこはいたって少なく、チャナメツムタケ(a, b)、クリタケ(c, d)、ニガクリタケ(e, f)、ムキタケ、フウセンタケの仲間、アシグロタケといったものしか見当たらなかった。ムキタケはブナばかりではなく、コナラ、ミズナラ、ヤマザクラなどからも出ていた。採集品はすぐに送り出した。
 
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 かつて湯西川温泉への道を走ったのは20年以上前のこと。昔は狭くて急カーブの続く道が延々と続いていたが、ダム建設で全く様変わりしていた。広くて立派な道が温泉街まで延びていた。林道を走って土呂部から川治温泉方面に抜けたが、途中の紅葉がとても見事だった。


2015年10月15日(木) 紅葉狩り:奥日光山王林道から川俣へ
 秋の錦を味わうために奥日光の光徳牧場から山王林道に入り川俣温泉までのんびりとドライブを楽しんだ。前日のNHKテレビでの放映の効果は抜群で、中禅寺湖畔や竜頭の滝周辺は早朝にもかかわらず首都圏からのクルマで大混雑していた。
 渋滞を尻目にさっさと戦場ケ原を抜け、光徳牧場の先から山王林道に入った。ブナの黄葉が目に鮮やかだった(a)。林道からの景観は錦の絨毯が美しかったが、川俣湖に近づくとまだ紅葉にはやや早く、部分的にしか紅葉を楽しむことはできなかった(b, c)。
 主目的が紅葉鑑賞だったので、きのこを探して歩きまわることは一切しなかった。それでも紅葉ポイントにクルマを駐めて、周辺を覗いてみるといろいろなきのこが出ていた。特に多かったのがムキタケだった(g, h)。太い倒木一面にムキタケのついた姿は壮観だった。クリタケも成菌(d)、若い菌(e)、幼菌(f)といろいろな成長段階のものに出会った。他には、ナラタケ(i)、チャナメツムタケ(j)、スギタケ(k)、アカチシオタケ(l)、オシロイシメジ、カベンタケモドキなどにも出会った。
 
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 採取したキノコは国立科学博物館筑波実験植物園の「生き物のきずな展」(10月17日〜25日)にむけ、展示用野生きのことしてクール便で発送した。ムキタケの一部は酒の肴となった。


2015年10月14日(水) 近場の都市公園はカキシメジばかり
 自宅近くの都市公園はすっかり乾ききってきのこの姿は非常に少ない。ただ、カキシメジだけは乾燥に強いのかいたる所で見られる(a〜c)。ほかに新鮮なきのこといえば、ハタケシメジが幼菌から成菌まで数ヶ所にでている(d〜f)。数は少ないがヒメワカフサタケ(g, h)、フウセンタケ属(i, j)、ベニタケ属(k, l)、ホコリタケ類などもある。
 
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[奥日光ではキヌメリガサが最盛期]
 昨日の朝、奥日光の西ノ湖から隠れ滝に続く小径を散策した。周辺は黄色系の紅葉が美しい。小径を進むと広葉樹林から、ストローブマツ林に変わり、やがてカラマツ林に変わる。すると足元にコンキタケ(根気茸)、つまりキヌメリガサが迎えてくれる(m, n)。ハルニレ倒木からはムキタケが出始めていた(o, p)。さらに腐朽したハルニレ倒木には、ここでもオドタケが老いた姿を見せていた(q, r)。ヌメリスギタケモドキは相変わらずあちこちで見られた。
 
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(r)
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 バス停に戻る途中の遊歩道で、埼玉県春日部市の菌友にバッタリであった。先日のきのこ同好会(宇都宮大学演習林)以来の出会いだった(雑記2015.10.4)。
 昼の赤沼駐車場は満杯だった。帰宅の途に就くと対向車線が大渋滞していた。竜頭の滝を先頭に二荒山神社中宮寺までの約6Kmはほとんどクルマが動いていなかった。昨日のNHKテレビで紅葉の中禅寺湖を放映していたから、今日はさらに凄まじい混雑が起こることだろう。


2015年10月13日(火) オドタケとシスチジア
 先日中禅寺湖畔で採取したオドタケを検鏡してみた。オドタケの検鏡はこれが三度目で、今回の主たる目的は縁シスチジア探しだった(雑記2010.9.22同2004.10.23)。
 2010年のときの子実体は未成熟のため胞子がほとんどできていなかった。また子実層も未完成でシスチジアの有無は確認しようもなかった。また、2004年のときにはいくら探しても縁シスチジアは見つけられなかった。今回の子実体は十分に成熟していた(a〜c)。
 胞子は透明でコントラストが弱いので、ここではフロキシンで染めた画像を掲げた(d)。胞子はアミロイドだ(e)。まずはお決まりのヒダ切片からシスチジアを探したが、何枚切り出しても、縁にも側にもみつからない(f)。ついでヒダを一枚スライドグラスに寝かせて縁をみた。これまた、縁シスチジアといえるようなものは見つからない(g, h)。
 コントラストの弱い状態で何かを探すのは辛いので、組織全体をフロキシンで確認した。ヒダの縁付近の様子をみても、やはりシスチジアらしきものはない(i)。担子器や偽担子器の基部には明瞭なクランプがある(i, j)。カサ表皮は菌糸が平行に並ぶが(k)、ヒダ実質やカサ肉と同じく、ここにも無数のクランプが見られる(l)。きのこは標本としては残さず庭に廃棄処分した。
 
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 昨日(10月12日)のいろは坂の渋滞は凄まじかったようだ。午前中いっぱい登り線の激しい渋滞が続き、たかだか6Kmの坂に60〜70分もかかったという。近付かないでよかった。


2015年10月12日() みかも山公園のきのこ教室に参加
 みかも山公園は栃木県内最大の都市公園で、三毳山の自然をそのまま活かし、起伏もあり樹種もとても豊かだ。その公園で昨日行われたきのこ教室に参加した(a)。講師は(株)北研社長できのこアドバイザーの川嶋健市氏(b)。助手をつとめていたのは、「さかなクン」ならぬ「きのこクン」、つまり同社の研究員のOさん。雨にもかかわらず、30名近くの参加者があった。
 日光だいや川公園のきのこ教室と同様に(雑記2015.10.5)、最初に40分間ほどパワーポイントファイルを用いてのきのこ紹介、そのあと全員で外に出てきのこを探索した(c)。このところずっと雨なしの毎日だったため、きのこの姿は少なかった。もっとも多かったのは褐色系のハナオチバタケ(e)で、他の軟質菌はフクロツルタケ、白色のテングタケ属、カラカサタケなど、数えるほどしか見られなかった。採集後の解説は、カワラタケ、カイガラタケ、ツヤウチワタケ、エゴノキタケなどほぼ通年見られる硬いキノコの仲間や、シラタマタケ(f)などになった。
 
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2015年10月11日() ときには顕微鏡も役立つ:状況証拠の収集
 先週の金曜日(10/9)に中禅寺湖畔を散策した折に出会った地上生のきのこ(a, b)は、現地ではキシメジ科だろうとは推測されたが、何属のきのこなのかわからなかった。
 現地でわかったことといえば、カサにヌメリがなく、柄が中実で表面は繊維性(b, c)、ヒダの付き方が上生(c, d)、親ヒダがカサ縁近くで分岐している(e)、縁シスチジアがあるらしい(e)、等だった。自分たちのこれまでの知識・経験からは何属のきのこかよくわからなかった。
 持ち帰ったきのこをカバーグラスに伏せて一晩置いたが、胞子紋は全く落ちなかった。そこでヒダの一部をピンセットでつまみ出して、押しつぶしてみたところ、胞子は全く見られず、先端に結晶が付着したシスチジアが観察された(f, g)。胞子が落ちなかったのは未成熟と思われる。ヒダやカサ肉の菌糸をいくら観察してもクランプは見つからなかった(h)。
 あらためてヒダ断面を切り出してみた(i)。押しつぶし法でみられたシスチジアは縁シスチジアのようだ(i, j)。ヒダ実質の構造は(逆)散開型や錯綜型ではなく、単純な並列型で(j)。胞子をつけた担子器はほとんど見いだせなかったが、よくみると僅かに楕円形の胞子らしきものがみえた(k)。フロキシンで染めて担子器やシスチジア、クランプの有無などを再確認してみた(l)。
 
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 わかったことは、柄表皮が繊維性、ヒダの付き方が上生、ヒダに分岐がある、ヒダ実質が並列型、特徴的な縁シスチジア、菌糸にクランプ無し。胞子は楕円形らしい。これらの状況証拠から導き出される属といえばザラミノシメジ属(melanoleuca)となる。このきのこはおそらくコザラミノシメジだろうが、決定的な証拠が見つからない。そこで昨日の雑記(2015.10.10)ではザラミノシメジ属と記した。自分たちの基準からすればキノコは属レベルまでわかれば十分だ。


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