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2016年1月31日() これまた背着生のタバコウロコタケ科
 広葉樹の立ち枯れに暗茶褐色のきのこがベッタリついていた。随所にわずかな突出部があり、よく見ると幅の狭い小さなカサを作っているようだ(a〜c)。孔口は4〜6個/1mmで(d)、断面をみると、一年生で子実層と子実層托は同じような菌糸組織からなっている(e)。
 菌糸構造は一菌糸型ないし二菌糸型で(f, g)、剛毛体が多数ある(h)。剛毛体の形やサイズはネンドタケなどとよく似ている。ただ、明瞭なカサを作らず、全体的にとても脆い。Phellinus(キコブタケ属)かInonotus(カワウソタケ属)のきのこには間違いない。
 
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[菌類懇話会スライド会へ:川崎市生田緑地]
 東武日光線で首都圏に向かうときのために、駅近くで駐車スペースを利用させてもらっている。1月18日と30日の降雪でその駐車スペースは積雪25〜35cmの雪原となっていた。そこで、昨日昼に二人で1時間ほどかけて除雪して車を駐められるようにした。雪国では当たり前なのだろうが、朝の除雪に引き続いて昼も除雪作業に追われて、結構しんどかった。
 今日は川崎市生田緑地の宙と緑の科学館で行われる菌類懇話会のスライド会に参加のため早朝電車で出発する。出発は二人一緒だが、ひとり(Y)は直接生田緑地へ向かい10:30頃の到着予定、もうひとり(I)は東京都世田谷区のパン屋経由で生田緑地に向かうので昼食時くらいの到着になる。今夜は川崎市泊まり、帰宅は明日の午後だろうか。


2016年1月30日() ほとんど背着生のコフキサルノコシカケ
 隣接する樹木に寄りかかるように傾いた広葉樹の下を通り、ふと見上げると何やら背着生の硬質菌がいくつも着いていた(a)。少々苦労していくつかを取り外してみると、わずかにカサを作っていた(b, c)。孔口は4〜6個/1mmで(d)、断面を見ると子実層は一層だった(e)。
 菌糸構造は三菌糸型で、特徴的な枝分かれをした結合菌糸が多数みられる(f)。カサ表面に艶はなく、胞子らしき粉がわずかに付着していたが、胞子紋はまった落ちなかった。そこでカサ表面をカミソリでこそぎとって胞子を見ると、二重壁のマンネンタケ型をしている(h, i)。カサ表皮をKOHでバラしたみたが、若干の胞子がみられるものの、菌糸構造はよくわからなかった。
 発生してからまだ一年を経過しないコフキサルノコシカケなのだろう。今後大きくカサを張り出しながら生長していくのかもしれない。
 
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 昨日は夕方からそれまでの雨が雪になり、あたり一面が再び白いベールに被われた。今朝の自宅周辺は積雪10cm、重い湿った雪だ。今朝の最初の仕事は駐車場と家の前の雪かきだ。


2016年1月29日(金) 佐野市木浦原のザゼンソウ群生地
 昨日佐野市葛生の喜多山公園(alt 130〜230m)を散策した。この公園にはいたる所に石灰露岩があるので、久しぶりに石灰岩生のきのこを探した。雪はまったくなかったが、きのこもカワラタケ、シックイタケ、アラゲカワラタケ、スエヒロタケ、ネンドタケしか見られなかった。
 そのまま先に進み秋山川に沿った県道を北上して木浦原に向かった。日陰の道は凍結した路面が続き、標高300mあたりから先では路面がすっかり雪に被われ(a)、観光客の車が走れる状態ではない。木浦原のザゼンソウ群生地は杉林の中にある(b, c)。採取して持ち帰る不逞の輩が多かったため、今は群落全体がコンクリート製の柵と鉄条網で囲われている(d)。
 例年花季は2月末から3月中頃までだが、今年は少し早くなりそうだ。この日は、やっと円錐形の苞(ほう)を伸ばし始めたものが、水流の際にいくつか見られただけだった(e, f)。見頃はまだ三週間以上先になろうか。その頃には路面の雪も大半は消えていることだろう。
 
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(e)
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 昨日はよく晴れて穏やかな一日だった。気温も高くなり、自宅の屋外では10度を超えた。


2016年1月28日(木) ミノタケ:カサの縁に硬い疎毛がある
 若いときと成菌、乾いている(a, b)ときと濡れているとき(c, d)で、ずいぶんと印象が異なるきのこだ。すっかり乾燥すると両者とも同じようになる(e)。カサ表面には剛毛のような毛が放射状にあり(e)、その先端がカサの縁近く(g)、あるいは縁そのもの(f)から飛び出している。子実層托の変異も大きく、管孔だったり薄歯状だったりする(h, i)。菌糸構造は三菌糸型で(k)、原菌糸にはクランプが豊富にある(l)。成菌がやや古くなると全体が茶褐色になり、一見するとタバコウロコタケ科のネンドタケのような色になる。でも菌糸は透明(白色)で、もちろん剛毛などはない。
 
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 今頃つまり1月末から2月の始めは一年でも最も寒い季節だ。18日の降雪の後、顕微鏡室前の庭はまだ一面の雪、茶室横の斜面のツバキ樹下ではようやく雪が溶け始めた。
 ふだんの観察地や自宅周辺は未だに雪に被われている。硬質菌などは多くが雪の下になって見えないが、よしんば見えても近寄ることもままならない。手持ちの未観察硬質菌もそろそろ底をついてきた。雪のなくなった宇都宮市や鹿沼市方面に足を伸ばしてみようか。


2016年1月27日(水) 八年ぶりの奥鬼怒温泉郷 加仁湯温泉泊
 強い寒気団がやってきた一昨日から昨日、久しぶりに奥鬼怒温泉郷の加仁湯温泉で一晩を過ごした(a, b)。八年前の11月には友人ら六人で泊まり、翌日凍てついた鬼怒沼湿原までハイキングをしたが、今回は深い雪に閉ざされて宿からは一歩も出ることはなかった。
 この宿には多くの露天風呂がある。内湯は当然男女別々だが、露天風呂に関してはひとつだけある女性専用風呂を除いて、小さな家族風呂(c, d)、マス目のような風呂(e, f)、桶風呂(g, h)、広い岩風呂(i, j, k)などすべて混浴となっている。雪の降る中、寒さに震えながらそれらを順繰りにひととおり巡って楽しんだ。夕食朝食は八年前より量・質ともにさらに豊かになった。
 
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 昨日午後1時過ぎに帰宅すると、温度計が室外4.8度、室内2.8度を示していた。一晩無人だった室内はすっかり冷え切っていたようだ。温度計のMIN記録では自宅周辺の室外の最低気温はマイナス10度、室内はマイナス3度だった。マスコミの報道によれば、強い寒波の襲来によって全国的に記録的な最低気温を計測したという。今朝はam4:00の室内で0.3度だった。


2016年1月25日(月) 寒波と自宅周辺の雪模様
 昨夜はこの冬一番の寒波が襲来した。今朝4:00に外気温はマイナス7度。am6:30頃にはマイナス9度くらいまで下がるだろう。木戸までの通路も狭い庭も雪に被われている(a, b)。このところ日中でも気温が2〜4度ほどにしかならないので、いつになっても雪が融けてくれない。
 昨日は日差しがあったので暖かかったが、昼近く玄関脇では外気温がマイナス4度(c)、二階の部屋ではpm7:30に1.3度ほどだった(d)。隣家の庭や田圃(e)も、南東側の分譲団地(f)もまだほとんどが雪に被われている(f)。雪がないのは幹線道路の車道だけだ。
 昨年の今頃はいわき市の自宅でツバキキンカクチャワンタケが見られたが(雑記2015.1.27同2014.1.21)、今の自宅のツバキ樹下はすっかり雪に被われている。
 自宅駐車場(1月18日降雪時)の屋根側だけはすぐに雪をどけたが、青天井の塀側は氷塊と化した雪が30〜60cmほどに乱雑に積み上がっていた。昨日それを少しずつ崩してどけ、さらに平らにし、なんとか車を駐められようにした。気温は摂氏2度だったが大汗をかいた。
 
(a)
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(c)
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(e)
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 今日は昼頃出発して奥鬼怒温泉郷の加仁湯温泉で雪見風呂と雪見酒を楽しむことにした。正月三ヶ日から暖かい日が続き、奥鬼怒温泉郷でも雪が非常に少なかったそうだが、先週と昨日までの降雪で一面の雪景色となったらしい。帰宅するのは明日の午後になる。


2016年1月24日() 三菌糸型だが原菌糸が見つからない
 ザックの底から忘れられていた採集品がいくつか出てきた(k, l)。茶色の紙袋に入ったままで表にマジックで基質、採取日、採取場所、当日の採集番号などがメモされている。
 そのひとつ12月24に佐野市で採取したキノコをじっくりと眺めてみた(k)。すっかり乾燥しきっていたが、縁が内側に曲がることもなく、カサには曖昧な環紋がみられ、表面には短い白毛が密に生えている(a〜d)。孔口は2〜3個/1mmで(e)、管孔は浅くカサ肉は薄い(f)。
 断面をみたがシスチジアらしきものはよくわからない(g, h)。KOHで菌糸をバラしてみると、結合菌糸と骨格菌糸がみられる(i, j)。ということは三菌糸型ということになるが、管孔部やカサ肉、白毛基部など異なった場所の組織微小片を切り出してはバラしてみたが、子実層の他には原菌糸が見当たらない。Trichaptum(シハイタケ属)であれば、原菌糸にクランプがあるはずだが確認できなかった。とりあえずシロハカワラタケとしておくことにした。
 
(a)
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 少し前までは夕方暗くなっても市営温泉は結構賑わっていた。しかしこのところ暗くなると急に客が少なくなりはじめた。温泉の従業員の話では「暗くなると路面が凍結するので、それが怖いから明るい内にお帰りになるお客様が増えたようです」とのことだった。
 昨日、鹿沼市から宇都宮市に抜けて帰宅したが、両市ともに道路脇や田畑に雪はほとんど残っていなかった。一方、日光市に入るとにわかに積雪が増え、自宅周辺までくると田畑は雪原、道路脇は雪塊の山が占拠といった状態だった。これは主要幹線での話。


2016年1月23日() 何かと思えば小さなチヂレタケだった
 立ち枯れの樹木の樹皮に小さな茶褐色のキノコが多数ついていた(a, b)。乾燥しきってすっかり丸まっており、子実層托がどうなっているのかわからないので、とりあえず持ち帰っていた。標本を取り出して1時間ほど水没させておくと生時の姿に戻った(c)。
 一つ一つのキノコはとても小さく、カサ表皮は毛むくじゃらで幅5〜6mmしかない。しかし水没で復帰した子実層面をみると、どこかでよく見るキノコそのものだった(c, e)。断面を見てもまさにチヂレタケそのものだ(f)。念のために菌糸構造をみると一菌糸型で、菌糸にはクランプがあり、菌糸表面には微細な粒子が付着している。胞子紋はとらなかったが、これは間違いなくチヂレタケのようだ。残しておいてもしょうがないので、残雪の残る林に戻した。
 
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 このところ朝は連日マイナス5〜6度で、日中も4〜6度と気温は意外と上がらない。先日の雪はすっかり凍りきって歩道を塞いでいる。屋根の雪はガチンガチンの氷になって縁から張り出してくる。これが時折大きな音を立てて崩れ落ちてくる。真下にいたら大怪我をすること間違いない。自宅の屋根の下にはゴジラの背のように突き刺さった氷列ができている。


2016年1月22日(金) スギの切り株からでた大型硬質菌
 先週雪の降る前のこと、散歩コースの大部分は杉林ばかりだが、途中でスギの切り株から大きな硬質菌が出ていることに気づいた(a, b)。まさかスギからこれほど大きなキノコがでるとは思ってもいなかった。カサの幅は20cmを超えていた(c)。カサ上面には放射状の線と環紋があり、小さめのキノコが重生していた。孔口は1〜2個/1mmで一部乱れている(g, h)。断面を見ると何層かの子実層があるように見え、管孔部の菌糸は白色と茶色が混じっている(e, f)。
 菌糸をバラしてみると、骨格菌糸と結合菌糸が多数みられるので三菌糸型なのだろうが(j〜l)、いくら探しても原菌糸を見つけることができなかった。したがって原菌糸にクランプがあるのか否かはわからない。担子器や胞子、シスチジアの類は見つけられなかった。
 Gloeophyllum(キカイガラタケ属)かDaedaleopsis(チャミダレアミタケ属)のキノコと思われるがよくわからない。基質のスギの腐朽の様子からは褐色腐朽菌のように見えた。
 
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 先日の18日以降日課の散歩はできずにいる。先週の降雪から既に四日目、輪王寺に続く御幸町周辺では観光客も多いので歩道もしっかり除雪されている。しかし、多くの歩道では除雪車の撥ね除けた雪塊が歩道を占拠していて、部分的にしか歩道は歩けない。


2016年1月21日(木) エビウラタケ:白毛革質のカサとゼラチン質の管孔
 佐野市の石灰岩地で、真っ黒に焦げた切り株にエビウラタケが群生していた(a)。カサは白毛を帯びた革質だが(c, d)、管孔部は膠質で、カサ肉と管孔部との間には暗紫色のゼラチン層がある(f, g)。このためきのこ全体はとても柔軟性がある。孔口は4〜6個/1mm(e)。
 新鮮なよい状態だったらしく、1時間ほどで胞子紋がたっぷり落ちた。対物40倍で覗いたところ胞子は透明でコントラストが弱い(h)。そこでフロキシンで染めて油浸対物100倍にすると、ソーセージ形の胞子を確認できた(i)。胞子は非アミロイド(j)。菌糸構造は一菌糸型でクランプがある(k)。子実層をみると担子小柄をつけた担子器も見られた(l)。
 
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[市営温泉「やしおの湯」へ出直し
 さすがに三日連続での臨時休館はないだろうと思い、懲りずに「やしおの湯」へ向かった。わずかに雪が舞ってはいたが既に路面に雪はない。御幸町の土産店通りを過ぎ(m)、神橋の交差点もすんなりと通過し(n)、雪道をわずかに走って「やしおの湯」に到着した(o, p)。除雪も済み駐車場にはふだんの半分くらいの車両が駐まっていた(q)。温泉でのんびりしてから帰宅の途についた。自宅近くのインターチェンジ周辺も通行車両は至って少なかった(r)。
 
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