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先に三重県の浜で採取したオオシロカラカサタケの乾燥標本を観察してみた。生で最低限の観察をした後、直ちに熱乾燥したものだ(a)。ヒダには何となく緑色の名残が残り(b)、傘表皮は全体にノッペリしてしまった(c)。ヒダと傘表皮のプレパラートを作ってみた。 |
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最初にふだん乾燥標本を取り扱う要領で、ヒダを摘んでそのままカミソリをあてて切り出した。指先の皮膚を一緒に薄切りにする感覚だ(d)。かろうじてヒダ実質の様子が分かる程度だ。傘表皮も生標本の時とは違って、やや不鮮明となった(e)。
せっかく手元に簡易ミクロトームがあるので、これを乾燥標本切り出しに使ってみた。これまで乾燥標本の切り出しは、試料を直接手で摘んでそのまま切り出していた。だから、簡易プレパラートの使用については、正直あまり期待していなかった。 |
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先日「リンクを張らせてください」といったおかしなメールがいくつかあった。無視していたら、その後怒りのメールが届いた。一時期やたらに「相互リンクのお願い」メールが多かったが、無視するか断ってきた。最近は相互リンクのお願いはなくなってきた。 そもそもリンクを張るのに、何故いちいち相手の許可を得なくてはならないのだろうか。リンクを張りたければそうすればよい。不要と判断したらリンクを切ればよい。この件に関しては、山形浩生氏の「リンクするなら黙ってやれ!」に基本的に賛成だ。 「きのこ雑記」にもリンクページがある。このページに掲載のサイトはいちいち相手の許可を得たり、通知したわけではない。任意に、つまり好き勝手に掲載したものだ。訪問することがなくなり削除したことがある。その結果恨まれたこともある。しかし、勝手に張ったリンクを気ままに削除したまでのことで、別に他意があるわけではない。 |
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昨日、茨城県つくば市にある科博研究棟まで行ってきた。公共交通機関を使うと、電車・TX(つくばエクスプレス)・バスと乗り継いで、片道1,600〜1,800円、正味2時間10分ほどかかる。乗り換え時間やバスの待ち時間を考えると、所要2時間半といったところだ。 車を使うと道路距離にして約80kmで、燃費を10km/Lとして約8リットルのガソリンを消費する。高速道路を使わず、一般道を走ると概ね2時間半かかる。時間的には公共交通機関利用の場合とほとんど変わらない。問題はガソリン価格だ。 わが家の車は皮肉なことにハイオク仕様だ。最近のハイオクの価格は川口市で148〜152円/Lである。8L×150円=1,200円、つまり一人で行っても、公共交通機関利用の場合より低コストとなる。自動車税や保険は何もせずともかかる固定費だから計算外である。 疲労と時間を考えると高速道路を利用したいところだが、片道料金1,800円の通行料負担が生じる。これだけで既に公共交通利用料金を軽く上回ってしまう。ただ、時間的には1時間少々で到着可能となる。二人乗車で行く場合は、公共交通機関利用とほぼ同額となる。
菌類がらみで、つくば市にはしばしば出かける。大きな荷物がない限り公共交通機関で行きたいところだ。しかし現実は、排気ガスをまき散らすことになっても、経費を考えると車を使わざるを得ない。だから、ETC割引は当然としても、ガソリン価格には敏感になる。 |
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先週の土曜日から昨日まで3日間、山梨県北西部、長野県の八ヶ岳南麓〜北八ツ麦草峠下あたりの亜高山帯の針葉樹林を主体に、友人等6名で歩いた。どこもきのこの姿は非常に少なく、例年の今頃とは比較にもならなかった。 |
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亜高山帯ではないが、白州町の山でかろうじてニンギョウタケに出会うことが出来た(a, b)。例年の1/20〜1/30程度の分布範囲と量だった。この時期には必ずみられるはずのヒゴノセイタカイグチやセイタカイグチにいたっては、ただの1個体もみられなかった。 八ヶ岳の亜高山帯、標高1,400〜2,000mあたりでもキノコの姿は非常に少なく、特定の1〜2種類のアセタケの仲間ばかりだった。結果的に持ち帰ったキノコといえば、ツガサルノコシカケらしき硬質菌一つ、撮影したのはカバイロツルタケ(c)、コチャダイゴケ(d)だけだった。八ヶ岳の中腹も強い日射で暑かったが(e, f)、樹林に入るとひんやりして快適だった。 |
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富士山では展示用標本になるような個体は得られなかったが、中途半端に乾いたものや、幼菌などはいくつか持ち帰ってきた。そのうちの一つ、チチタケ属と思われるきのこを楽しんだ。コメツガ樹林で、イワダレゴケの間から顔をだしていた。傘径約3cm、柄にはにアバタがあり、傘は明るい黄褐色で表面に環紋はなく、繊維に被われる(a)。 |
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乾燥しているせいか、傷つけても乳液は全くでないが、ヒダを中心として青変する(b)。胞子紋はほとんど落ちなかった。ごくごくわずかスライドグラスにへばりついた胞子をまずはそのままカバーグラスをかぶせて見た(c)。ついで、ヒダを切り出してみた(d)。このところ切片作りはコケばかりだったので、きのこのヒダを切り出したのは随分久しぶりのことだ。 ヒダ先端(e)やら実質(f)を見たのち、カバーグラスの縁からメルツァー液をスポイトで注いだ(g)。フロキシン入りKOHで組織をバラして、側シスチジア(h)、担子器(i)を確認した。傘表皮は菌糸がはったり立ち上がって入り乱れている(j)。試薬による呈色反応のチェックは止めた。
今はまだ夜中の2:00、これから八ヶ岳に向かって出発だ。検索表や文献にあたって同定作業をしている暇はない。帰宅は月曜日夜となるので、それまで、雑記はお休みとなる。 |
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2007年度日本菌学会菌類観察会の申込み期限が近づいた。メールやFAX、郵便での締切は8月31日(金)となっている。参加するつもりで申込を忘れている向きもあろうかと思うので、ここで再度簡単な案内をして、注意を喚起しておくことにした。 かつてまだ道路が有料となる前に何度か訪れたが、秋の有峰湖はとても美しい。有峰の自然を味わい、参加者らと親交を暖め、キノコについてより深く知るには、よいチャンスだ。初日(10/5)の行事に参加するかどうかは未定だが、6日はゆっくりと楽しもうと思う。
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昨日富士山で涼をとってきた。スバルライン通行料がいつのまにか、2,000円にもなっているのに驚いた。以前通行したときは1,400円くらいだった。五合目には多数の車がひしめき合って、駐車場に近づけなかった。数キロ手前から、道の両側に路側帯駐車場がずっと続いていることにビックリした。結局、五合目駐車場に車を停めるのは諦めて、奥庭駐車場まで戻った。 |
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予測通り、きのこは非常に少なく、地肌は全体にかなり乾燥していた。四合目付近と、奥庭周辺を中心としてのんびりと歩いた(a)。目的の一つである展示用標本の確保はかなわなかったが、久しぶりにキノコの姿を見ることができた(b〜f)。山の上はとても涼しく、正午時点の気温は20度なく、日陰でじっとしているとひんやりしていた。 | |||||||
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今週末から10月末までは、土日といえば宿泊勉強会や観察会が重なってしまう。きのこや菌類関係の団体にいくつも加入していると、日程の調整が大変だ。自分が企画担当なら当然抜けられない。身体は一つしかないから、あっちに出ればこっちに出られない。 急に思い立って、菌類仲間に声をかけてもなかなか日程の調整がつかない。お互い似たような事情を抱えているから、しかたないのかもしれない。この時期、週末というと何らかの行事に追われ、臨機応変の対応ができない。急に思い立って出かける、というのは夢のまた夢になってしまった。カラカラ陽気でも、予定の観察会には出かけなくてはならない。 明日は菌友ら4人で久々の富士山。実に久しぶりの平日の遠出だ。きのこはほとんど期待できそうもないが、多少の涼しさは期待してもよいだろう。 |
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