Top | since 2001/04/24 | back |
|
|||||
昨年10月に、コケカッター(a, b)をいろいろといじくり回してみた(雑記2006.10.21〜10.31 [コケカッターでキノコを切る])。このときは、「コケカッターは、幅の狭い試料を切り出すのに有効だが、幅広の試料やきのこのように脆い試料を切るのは苦手である。」と結論づけた。あらためて、コケカッターを持ち出して、実体鏡の下でムキタケとニセマツカサシメジのヒダを切り出してみた。非常に楽にきれいに切れることを再認識した。 |
|||||
|
|||||
あらためて、コケカッターの使い方を読むと「コケだけでなく他の植物切片を作る時にも便利です」とあり、そのことを実感した。ツメや、スライドグラスを定規として切り出す方法もあるが(c, d)、実体鏡の下で試料を切る作業は、慣れないと思いの外難し。 「こけカッター」は「きのこカッター」として最適とは言えないが、実体鏡下での薄切り作業には抜群の力を発揮する道具であることに変わりはない。3,000円という価格も優れているし、注文時に「左利き」用にと指定すれば、応じてもらえる。 |
|||||
|
|||||||
昨日早朝、真っ暗な高速道路を走って日光に向かった。am5:00前にも関わらず思いの外、通行量が多くて驚いた。ようやく明るくなり始める頃に日光に着いた。霜がおり、地表は霜柱にすっかり被われている。落ち葉が厚く重なり合って、地表から出るきのこはほとんど姿を消してしまった。今シーズンのきのこはほとんど終わりを告げているかのようだ。いたるところで路面が凍っている。冬用タイヤに交換していないので、慎重にスピードを上げて走った。
|
|||||||
|
|||||||
日光、川俣、鬼怒川と数ヶ所を歩いたが、どこでもキノコがそのまま冷凍標本のようにすっかり凍っていた。ハタケシメジ(a)、カベンタケモドキ(b)、ムキタケ(c)、トビイロノボリリュウ(d)、サンゴハリタケ(e)など、採集したキノコはガチンガチンに凍ったものばかりだった。会津西街道はどこも紅葉が最盛期であり(f)、観光車が溢れかえっていた。鬼怒川温泉の竜王峡駐車場は非常に広いにもかかわらず、停めるスペース探しに苦労した。温泉と紅葉はたっぷり楽しめた。凍ったきのこばかりだったこともあり、撮影はPanasonicの簡易カメラしか使わなかった。 | |||||||
|
|||||||
今日はつくば市で行われる菌学講座に出席のため、早朝自宅を出発することになる。講座で使うための生きのこの一部を観察してみた。スギタケのヒダとカサ表皮をみた。講座では油浸レンズは使わないので、対物40倍までを使って観察した。 |
|||||||
|
|||||||
ヒダ切片を切りだして水で封入し(a)、対物40倍にして子実層をみると、クリソシスチジア(黄金シスチジア)の存在は分かるが、あまり明瞭ではない(b)。新たに切り出したヒダを、今度は3%KOHで封入した(c)。子実層をみると、クリソシスチジアは明瞭にわかる(d)。カサ表皮は平行〜匍匐状の菌糸からなり(e)、よく見るとあちこちにクランプがみえる(f)。今朝は時間がないので、コットンブルー染色やアンモニアでの封入をする時間はなかった。 モエギタケ科は、属への検索表や、種への検索表が比較的充実している。採取標本を保育社の図鑑でたどってみた(p.190〜191)。属への検索表(p.203〜205)からはスギタケ属に落ちる。さらに、種への検索表をたどると、スギタケに落ちた。 |
|||||||
|
|||||||
いったん何とか正常に動くようになったかに見えたパソコンだが、どうやらこれまでの作業はすべて徒労だったようだ。正常に稼働していたかに見えたのは、たった4〜5日だけだった。数日前から、これまで以上に重大な支障がいろいろと出てきた。 電源とハードディスクを交換した程度で修復できる代物ではなかったらしい。昨日もメールだけでも受信できる環境を整えたいと悪戦苦闘したが、すべては徒労だった。どうやらハード的な障害は思いの外重傷のようだ。もはや画像ファイルを閲覧することはできなくなった。非常時用のノートパソコンはメモり64MB、かろうじてWindows98が動く旧式のものだ。
手をこまねいていてもしかたないので、メインパソコンから取り外したパーツを使って、最低限の要求を満たすパソコンを組み立てた。4年ほど前のキューブタイプパソコンのケースとマザーボードが捨てられずに残っていた。古いCeleronのCPUが刺さっている。 |
|||||||
|
|||||||
とりあえず、使えるパソコンができたので、明日の講座で使う生きのこの採集するために、昼近くになって見沼田圃を歩いてきた。ハラタケ目のきのこが数種類と、腹菌類が何種類かでていた(a〜f)。キツネノタイマツやツマミタケの幼菌もいくつもでていた。ハラタケ目のきのこだけを採集した。メモリが非力なので、PhotoshopやACDSeeは使えず、画像処理はもっぱらViXオンリーだ。ViXはレジストリへの書き込みもなく軽いのでありがたい。 | |||||||
|
|||||||
昨日千葉県の内房と外房の浜を歩いてきた。房総の海岸を歩いたのは7月19日以来のことだった(雑記2007.7.20)。まる4ヶ月も、房総の浜に行かなかったことになる。 |
|||||||
|
|||||||
内房の浜では、コナガエノアカカゴタケ(a, b)、スナヤマチャワンタケ(c)が出ていた。コナガエノアカカゴタケのグレバは強い異臭を放つが、この個体の臭いは非常に弱かった。7月19日には何もなかった場所に、ナガエノホコリタケ(d〜f)が出ていた。この4ヶ月の間に発生したことになる。柄の太さなどを考慮すると、最近1ヶ月以内に発生した可能性が高い。 外房の浜では、きのこの姿は全く見られなかった。防風林のクロマツ樹下には、多くのニセマツカサシメジがみられた。注意して見たのだが、マツカサキノコモドキは出ていなかった。この両者の違いについては、2年ほど前にも取りあげたことがある(雑記2005.11.13)。 例年の11月なら、必ずといってよいほどニセマツカサシメジとマツカサキノコモドキは同時に見られる。防風林下の草は元気がよく、晩夏から初秋を思わせる茂りぐあいだった。 |
|||||||
|
||
今朝のさいたま市秋が瀬公園にはきのこの姿はほとんどみられなかった。きのこ観察をしなかったので、長いこと放置したままだったページに少し手をいれた。「サイトの概要」、「Profile」等は内容が現状にそぐわなくなっていた。「参照文献など」は削除した。
先週パソコンの修復をしている過程で、長年手を触れなかったパソコン関連品が、押入の奥から多量に出てきた。3年以上前のアプリケーション、フロッピーディスク、アプリCD、接続コード類、SCSI機器、等々をすべて処分した。おかげで押入の空間がかなり広がった。 |
||
|
|||||||||||||
公園の遊歩道脇にキシメジ科の腐生菌らしいきのこが出ていた。ちょっとみたところはハタケシメジに似ているが、柄がやけにささくれている(a, b)。胞子紋は白色(c)。胞子は球形で(d)、非アミロイド(e)。KOHで前処理しエタノールで洗うと、凹部をもった球形となった。
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
ヒダを切り出してみると(f)、シスチジアの類はなく、ヒダ実質は並列型で(h)、倍率を上げると担子器がみえた(i)。ヒダ切片をフロキシンで染めて(g)、倍率を上げると、赤色に染まった担子器がみえる(j)。明瞭に担子器などをとらえるには、フロキシンで染めた後、KOHで封入し、軽く押し潰すことになる(k)。担子器の基部にはクランプがある。傘表皮は平行気味に菌糸が匍匐している。どうやら、このきのこはハタケシメジとしてよさそうだ。
キシメジ科(Tricholomataceae)シメジ連(Tribus Lyophylleae)シメジ属(Lyophyllum) のきのこは、顕微鏡ではどれも同じようで区別できないものが多い。ホンシメジ、ハタケシメジ、シャカシメジ、ブナシメジなど、みな同じような球形の胞子であり、顕微鏡はほとんど役に立たない。 |
|||||||||||||
|
|||||
東京秋葉原でLEDヘッドライトを購入した(a)。(株)ティー・エム・ワン製 "LEG-02" で、消費税込み980円。この安価で小さなヘッドライトは、可動の照明部をベルトから取り外すと、学習用顕微鏡の反射式照明(ミラー部)と簡単に差し替えることができる。 難しい作業や工作はほとんど不要で、単に左右二ヵ所にキリやクギ等で小さな孔をあけ、ミラーと交換するだけでよい(b)。鏡の部分に差し替えるだけで(c)、光源内蔵顕微鏡に変身する(d)。光源は単四乾電池3本で、高輝度LEDなので、かなり長持ちする。 |
|||||
|
|||||
この単眼学習用顕微鏡は、対物レンズをPlanに交換したこともあり、かなり重宝している。このLEDヘッドライトは、昨年11月の雑記(2006.11.17)で触れたものだ。公立学校の理科の先生方をはじめ、多くの方から照会があったので、商品名を挙げて、再度取りあげた。 | |||||
|