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8日に川口市の安行地区から持ち帰ったエノキタケ(a)は、汁の具に化けてしまったが、1本だけ残してあった。紙袋を開けると、袋の内側に白色の胞子紋が多量にへばりついていた。久しぶりにきのこのヒダを切り出してみた(b)。PV製簡易ミクロトームの使い初めだ。 |
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エノキタケのヒダ実質は並列型で(c)、シスチジアは縁も側も同じような形をしている(d〜f)。胞子は水(g)やメルツァー液(i)で封入したものは見づらい。フロキシンを加えると明瞭に形が捉えられる(h)。ついで、カサ表皮をフロキシンで染めて3%KOHで封入してみた(j)。 顕微鏡撮影用に使ってきたデジカメが不調で、やむなく、屋外撮影用のNikon D40xを一時的に装着して撮影した。仮撮影のつもりだったので、ホワイトバランスをとらなかった。そのせいか、今朝の写真はすべて青みが強い。やはり適切なホワイトバランス調整は必要だ。 |
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きのこやコケを採取したとき、採集地をメモしておくことは当然として、それをどこまで詳細に記録するかは、人によってかなり異なるようだ。以前は採集票に「日光市川俣温泉 馬越林道脇、川俣大橋からNE約4km、Alt1,400m、ブナ・ミズナラ林、倒木上」と記したり、面倒な時は「日光市12」等とメモして、1/25,000 地図上に印をつけ [12] と書いたりしていた。 |
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菌友からGARMIN社のGPS [eTrex Venture] (a)をもらってからは、「日光市川俣」だけになり、合わせて緯度経度、高度をメモするようになった。海岸やら、よく開けた山中では、すぐに衛星を捉えて現在地が表示される。やや分厚いが、サイズもケータイ並みである(b)。
ところが、表示画面がなんとも物足りない。安価な携帯用ブラウザとして使っていたPSP(c)のアプリとして、昨年MAPLUS2が出た。うたい文句は「ポータブルナビ」。前バージョンに比べると評判は良い。そこで、年末にGPSアンテナと地図ソフトを購入した(d)。たしかに、操作は直感的にできて画面もきれいだ。現在位置の緯度経度も正確にわかる(e)。 |
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埼玉県川口市の安行地区は植木の町だ。その中に緑化植物センターはある。センター内には、広いツバキ園が広がっている(a)。多くの樹木に標識がつけられているので、樹木の名を知ることができる(b)。月に1〜2回訪問するのだが、昨年10月頃から必ず見られたのがツバキキンカクチャワンタケだった。昨日もいくつもの子実体を見ることができた(c, d)。 |
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かつては、ツバキキンカクチャワンタケというと、3〜4月に出る早春のきのこだと思っていた。しかし、毎月ツバキ樹下をよくみると、10〜5月には、発生数が少ないことはあっても、必ず見ることができた。発生頻度が高いのが3〜4月に過ぎないようだ。 縁の古い切り株にはエノキタケが一部干からびた状態でついていた(e)。夕食の汁の具にした。その脇の倒木には、何種類もの硬いきのこが新鮮な姿をみせていた(f)。 |
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正月2日に、大分県佐伯市のY.Sさんから九州産のケシボウズが届いた。いずれも昨年11月に大分県(a〜c)、鹿児島県(d)、宮崎県(e, f)で採取されたものだ。上段に採取標本、下段にその胞子を並べた。採取時すでに発生から時間経過があり、ミイラ化していたものと思われる。
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No.1は孔口が筒状、外皮は膜質、胞子には大きな疣がある(a, g)。Tulostoma adhaerens の可能性が高い。No.2は典型的なアラナミケシボウズタケ(T. fimbriatum)のようだ(b, h)。 No.1に混入していた頭部(a)とNo.3、No.5-1、No.5-2は、孔口が房状、外皮は膜質。いずれも、ウネミケシボウズタケ(T. striatum)だろう(c, i; e, k)。No.4の孔口は筒状、外皮は膜質、胞子は疣状、ケシボウズタケ(T. brumale)の可能性が高い(d, j)。 No.5-3は、孔口が筒状、外皮は菌糸状、胞子は疣状だ(f, l)。T. kotlabaeの可能性が高い。T. kotlabaeは関東〜遠州灘で広くみられる。もし、No5-3がそうなら、九州では初採取例となる。No1.(a)、No.4(d)、No.5-3(f)など、詳細はSEMでチェックする必要がある。 |
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蘚苔類とくにミズゴケ属の観察にはサフラニンが必須となる。枝葉の透明細胞にはいろいろなタイプの孔がある。この孔を詳細に観察することが、種の同定にとっては必須となる。ところが水で封入しただけの状態では、この様子がなかなかわかりずらい(a, b)。そこで、植物体ごとサフラニンに浸してからプレパラートを作成する(c, d)。サフラニンが得にくい場合には、赤インクを代用に使う。きのこではフロキシンが同じような役割を果たしている。 |
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タマムクエタケ Agrocybe arvalis の側シスチジアは特異な形態をしている(e)。しかし、明瞭にシスチジアの姿を捉えたり、サイズを計測するには、水で封入したもの(e)より、フロキシンで染め3%KOHで封入したのち組織をバラすと、楽に観察することができる。 サフラニンの代用に赤色インクを用いることができるように、フロキシンが得にくい場合には、食紅(赤色104号)を使えばよい。赤色104号の主成分はフロキシン(Phloxine B)だ。 |
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昨日銀行に行くと、どの窓口も客が長蛇の列をなしていた。ATM窓口にいたっては、銀行の外まで列が続いていた。ちょっとした振込をするつもりだったが、長時間待たされそうなので諦めた。今週は金曜日1日だけの営業ということで、凄まじい混雑となったのだろうか。
先日シャープペンシル活用の柄付き針について触れた(雑記2006.12.27)。そこで利用したのは、百円ショップの「まち針」だった。使う前に頭部を切り落とす手間はさておいて、一つ困ることがある。湿度の高い梅雨時など、たちまち錆びてしまうことである。 |
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今年の元旦は静岡県南西部引佐町の石灰岩地を歩いた。ここには竜ヶ岩洞 [りゅうがしどう] という観光洞がある(a)。目的は周囲の石灰岩台地の探索だったのだが、ほとんど成果はなく、鍾乳洞観光を楽しむことになった。とてもに美しい鍾乳洞だった(b, c) 資料館には、鍾乳洞の発見から観光洞として整備されるまでの経緯を、詳細な写真を添えて展示してある。開発(?)の経緯を詳細に展示した鍾乳洞というのは珍しい。 |
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竜ヶ岩山の途中まで登ったが、暗いスギ植林地ばかりが目立ち、石灰露岩帯はあまり芳しくない。そこで、北東方向に聳える三岳山に向かった。この山頂にはかつて山城があり(d)、浜名湖などの展望がすばらしい(e)。いたるところで、いつ花粉を撒いてもおかしくない程に、杉の雄花が大きく膨らんでいた(f)。今年は早い時期から、多量の杉花粉に悩まされそうだ。 なお、スギ花粉、ヒノキ花粉については、2005年の雑記に詳しい(雑記2005.3.11、同2005.3.20)。例年、2〜3月に発生するきのこのカサ表皮やヒダを検鏡すると、必ずといってよいほど、スギやヒノキの花粉が付着している。これを「丸いシスチジア」と勘違いする人も後を絶たない。 |
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浜松市の浜で、砂から茶褐色の塊が顔をだしていた(a)。掘り出してみるとショウロだった(b)。発生地点は防風林の松林から5m以上離れている(c)。緑色矢印が発生場所だ。さらに歩みを進めると、次々にショウロがあった(d)。いずれも松林からは5〜6m以上離れている。 |
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以前にもやはり、松林から10m以上離れた場所でショウロを見ている。松の根は水平方向にかなり遠くまで伸びるのだろうか。浜岡砂丘でも、防風林から20m以上離れた砂丘部でコツブタケをみたが、これも防風林からはかなり離れていた。マツでなければ、近くの背丈40cm程の小さな常緑樹と菌根を作っていたのだろうか(雑記2008.1.1)。 | |||||
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遠州ふくで(福田)の浜(a)には大晦日から正月にかけて、神様が出張してくる(b, c)。浜では風が強く参拝者は非常に寒い思いをする。今回は、早朝の参拝客のために、大きなたき火が数ヶ所に準備されていた。神様の出張は、今年ですでに23回を数える(雑記2006.1.4)。 |
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かつて、この浜には多数のケシボウズが発生した。しかし、ここ何年間かはケシボウズはほとんど発生をみない。6名で歩いてみたが、であったケシボウズはたった4個体だった。一方、西に数十キロ離れた浅羽の浜(e)では、多数のケシボウズが姿をみせていた(f)。やはり遠州灘は、国内では数少ないケシボウズの群生地の一つといえる。防風林の中では、いたるところで、おめでたい樹が赤い実をつけていた。 | |||||||
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2007年の大晦日、菌友6名で静岡県遠州灘の浜を歩いた。たぶん、きのこはほとんど無いだろうと思っていた。しかし、思いがけずいろいろのきのこが出ていた。ここでは、そられのうち浜岡砂丘で見られたきのこについてだけを記した。 |
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スナヤマチャワンタケ(a)、ドングリタケの仲間(b)、ケシボウズタケの仲間(c, d)が予想に反してかなりの量が見られた。さらに、コツブタケが砂丘に出ていたのには驚いた(e, f)。 | |||||||
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