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日( )

2018年4月30日() 男鹿高原はすっかり春景色:テンガイカブリとオオズキンカブリ
 ゴールデンウイークの日光周辺はさすがに県外ナンバーの車が多い。昨日朝、日光市最北部の男鹿高原できのこ観察を楽しんできた。高原はすっかり春模様で、あちこちに天幕生活を楽しむ人の姿があった。川沿いの林道も緑がまぶしい季節になっていた。
 高原の沢沿いではテンガイカブリタケ(d〜f)やオオズキンカブリタケ(g〜l)が多数見られた。先日はたった一個体だけしか見られなかったので心配したが(雑記2018.4.22)、どうやらしぶとく生き延びているようだ。のんびりと観察したり撮影したりして数時間を過ごして帰宅した。採取した標本は昼過ぎに宇都宮まで出て、すべて県立博物館に収めた。
 宇都宮の博物館から戻るとすぐに、近隣の知人の竹林でタケノコ掘りをした。沢山掘り出したのでその後処理が大変なことになった。もっともこれは毎年のことだが・・・
 
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 例年ならいまごろどこに行ってもアミガサタケやエツキクロコップタケが見られるのだが、今年はすっかり乾燥しきって、これらのきのこはまだ一つも見ていない。


2018年4月29日() アカマツ林で子嚢菌探し また出会えなかった
 自宅から15Kmほどの日光市運動公園には帯状に数百メートほど松林が広がっている(a)。足元には随所に松葉が堆積している。そこで昨日も春先に出るマツバノヒゲワンタケを見つけたいと思って、運動公園のマツ樹下をほじくり返しては探し回った(b, c)。しかし、40分間ほどしゃがみこんでは探したが出会えたのはカサと柄をもった小さなきのこだけだった(d〜f)。
 やむなくこの担子菌を少しばかり調べてみた。柄は黒く表面からは短い菌糸が出ていて(g)、基部は菌糸に纏われている。ヒダには連結する脈絡があり(h)、胞子はアミロイド(i)。カサと柄をまとめて切ってみると(j)、ヒダ先端にはシスチジアはなく(k)、菌糸にはクランプがある(l)。

 今年は3月から暖かい日が続いてきたので、マツバノヒゲワンタケの発生はすでに終わってしまったのかもしれない。あるいはこの松林では発生しないのかもしれない。
 

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 自宅から徒歩10分ほどのJR線路際のクワ樹下にはキツネノワンとキツネノヤリタケが発生している。おそらく今が最盛期なのだろう。昨年より2週間ほど早い(雑記2017.5.15)。


2018年4月28日() クレストゲートからの放流:川治ダムと川俣ダム
 昨日は鬼怒川上流にある川治ダムと川俣ダムでダム最上部にある非常用放流設備(クレストゲート)からの点検放流を見物しに行ってきた。迫力があって壮観だった。クレストゲートからの放流は非常時にしか行われないので(a)、実際にはほとんど行われないという。
 実施予定の40分ほど前に到着すると既に遠くの道路脇にしか停められなかった。ダムブームとかで、実施予定時刻の2時間前には川治ダム周辺の駐車場は満車だったそうだ。今年は貯水量が十分あるので予定通りの実施となった。午前中は川治ダムを見物(b〜f)。
 午後は川俣ダムの放流を見物した(g〜l)。ダムの全貌をみられる吊り橋には多くの人が群がっていた。こちらも早々とダムの駐車場は満車となり、やや遠くの神社脇の駐車場に停めた。川俣ダムでは6つあるゲートのうち中の3番と4番ゲートしか開かなかった。すべてのゲートを開けて放水すると、ダム下に構築している足場などが破壊されるからだということだった。
 
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 [動画] 川治ダムの放流(45秒)、 川俣ダムの放流(90秒)
 今朝の下野新聞のローカル欄をみると、川治ダムで放流を眺めているわれわれ二人の姿が写った写真が掲載されていた。そういえば、近くに下野新聞の記者がいたっけ。


2018年4月27日(金) 奥日光ハイブリッドバス運行初日 始発
 奥日光赤沼車庫発のハイブリッドバスが運行を開始した。始発(am8:10発)の時刻に合わせて赤沼駐車場に着くと、既に26台ほどの乗用車の姿があった(a)。バス運行初日とあって、栃木テレビとNHK宇都宮支局の取材記者がビデオカメラを構えていた(b, c)。
 弓張峠でバスを降りたが、始発バスの乗客は5〜6人だった。カラマツの芽吹きが始まったばかりの道を歩いて(d)、西ノ湖まで行ってみた。しっかりと湖面が広がっていた(e)。そこから千手ケ原を歩いて、終点のバス停から再びハイブリッドバスに乗って赤沼駐車場に戻った。
 昨日出会ったきのこといえば、シャグマアミガサタケ(g, h)、オオシャグマタケ(h)、クヌギタケ属のきのこ(j)、ニガクリタケの幼菌(k)、クロチャワンタケの仲間(l)、エノキタケ、シロカイメンタケといったところだった。タモギタケの幼菌はまだでていなかった。マルバダケフキの下をさんざん探してみたが、テンガイカブリタケの姿は見当たらなかった。
 
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 いろは坂を降りて国道脇に車を停めて桑の樹下をみると、キツネノワンキツネノヤリタケが出始めていた。まだとても小さい。1〜2週間ほど経つとちょうどよく育っていることだろう。


2018年4月26日(木) 日光市 平成30年度 成人健康診査
 昨日午前中はずっと雨のため朝の散歩はできなかった。朝の内に市の成人健康診査を受けに行ってきた。3月25日は近くの南原コミュニティセンター会場で検診が行われるので、あらかじめ予約をしてあった。受け付けはam7:30からとなっているので、7:20頃に会場に到着した。
 すでに駐車所には多くの車がいて(a)、外に20人ほどの行列ができていた(b)。表で20分ほど並びようやく受付を済ませた(c)。会場の中には既に40人ほどが検診を受けていた。
 「えっ! 7時半受付開始じゃなかったの?」。早めに来たという人に聞くと、6時台に受付を済ませて7時には検査項目の大半を終えていたという。
 採尿に始まって(d)、問診や血圧検査(e)、心電図検査、眼底検査などを経て、採血(f)を最後に成人健康診査は終了となった。会場を出たときには8:25になっていた。こういった集団検診ではつきものだが、検査を受けている時間よりも順番待ちの時間の方が長い(雑記2017.4.26)。
 
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 こけ雑記の「たわごと」に「これまたキャラボクゴケだった No.1227」をアップした。

 今日は奥日光赤沼バス停から中禅寺湖の千手が浜までのハイブリッドバスの運行初日。昼食を持って上がる。初日に馴染みの運転手さんには会えるだろうか(同2018.3.27)。



2018年4月25日(水) ヌルデタケ:湿時に胞子散布か?
 ヌルデタケはその形が何とも滑稽で面白い(a)。また子実層面がとても繊細で美しい(b)。乾燥した時はとても硬くていかにも硬質菌という印象だが、湿ったときには非常に柔らかくなる。
 先日鶏鳴山への林道の途中で柔らかな湿ったヌルデタケを採取した。持ち帰ったものを室内に放置したところ、翌朝にはすっかり乾燥して硬くなっていた(c, d)。この状態のものから胞子紋をとろうと、カバーグラスに伏せて上から湿らせたティッシュを張り付けたグラスをかぶせて一晩経過させたが、胞子紋はほとんど落ちなかった。
 そこできのこを水没させせて一晩放置すると、採取時と同じく柔らかくなっていた(e, f)。縦切りにしてみると内部も柔らかくなっていた(g)。この状態のものをカバーグラスに伏せると数時間でたっぷり胞子紋がとれた。胞子は非アミロイドでソーセージ形をしている(h)。
 管孔部を水平に薄切りにして(j)、倍率を上げると担子器が捕らえられた(j)。シスチジア様のものは見られない。興味深いのはカサ表皮の細胞だ。かなり薄切りにしたつもりでも、顕微鏡でみると暗くてはっきりしない(k)。これをKOHで封入して押しつぶしてみると菌糸の先端に透明で粒状の細かな粒子を無数に付着させたものが見える(l)。
 
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 待望の雨。雨量としてはたいしたことがなさそうだが、昨夜から久しぶりに雨が続いている。


2018年4月24日(火) 早々とコガネヌメリタケが出始めた
 塩谷町の尚仁沢遊歩道はすっかり新緑に包まれて、足元には各種のスミレやらヤマブキソウ、ニリンソウはじめ多くの草花(a〜f)、赤紫色やレンガ色のツツジが美しい。
 雨不足のため沢の遊歩道全体が乾燥しきっていて、柔らかなきのこの姿はほとんどない。ミイラ化し始めたカワラタケ、アラゲカワラタケやミイロアミタケなどの硬質菌が目立った。
 しかしよく見ると、早くもコガネヌメリタケが出ていた(g, h)。幼菌の株もいくつか見られた(i)。このきのこに4月に出会ったのは初めてのことだ。さらにやや湿った腐朽木からはサクラタケ節と思われるクヌギタケ属のきのこも出ていた(j〜l)。ヒダは互いに脈で連結している。
 
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 「駄言駄菌」に「8年ぶりに顕微鏡でみたコガネヌメリタケ」をアップした。


2018年4月23日(月) 行ってみなけりゃわからない
 ローカル新聞 下野新聞で上三川町の磯川(いそかわ)緑地公園のことが出ていた。湿地を主体とした公園ということで、キノコやコケの観察地としてどうだろうかと思い、行ってみた。
 公園の遊歩道はほとんど木道ばかりで(c, d)、そこを外れて歩くことは禁止され、おまけに湿地とはいえほとんど草原化していることがわかった。遊歩道の脇には小さな川が流れ、猛暑の中でも涼しく歩くことができ、ヒゲ沼(e)までの1Kmほどの遊歩道を往復した。しかしキノコやコケの観察地としては全く不向きな公園だった。あらためて感じたのは、他人の書いた記事を迂闊に信用せずに、自分でそこに行ってみないとわからないということだった。

 帰路、新四号国道脇に店舗を構えるジョイフル本田に寄ってみた(f)。駐車場の広さにも呆れたが、何気なく歩き回ったところ、店内があまりにも広くて品数がとても多いので猛烈にくたびれた。過剰な便利さはそのことに慣れぬ者には大きな疲労を招くようだ。
 

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 4月だというのに全国的に真夏日となり、自宅周辺でも25度を超えた。今年に入って初めて自宅でシャワーを浴びた。きっと市営温泉も昨日は空いていたことだろう。
 このところの乾燥で自宅近くの用水路の水が極度に少なくなり魚が多数死んでいた。故老の話では、田に水を入れ始めたので、そこより下流では水量が減ったためだろうという。


2018年4月22日() すっかり数が減ったオオズキンカブリタケ
 川口市在住時代からほぼ毎年ゴールデンウイーク前後に栃木・福島県境の山王峠南側の男鹿高原に行っていた。日光に転居してからは日常の観察フィールドは自宅から20〜30Km圏が主となり、60Kmも離れた男鹿高原は「遠い」というイメージが強くなり行くことは少なくなった。
 その男鹿高原を昨日午前中に歩いてきた。周辺は標高800〜850mでようやく木々の新芽がではじめた(a)。男鹿川に沿って走る林道から瓦礫の急斜面を降りる途中に(b)、例年多数のオオズキンカブリタケがでた。しかし2015年の集中豪雨と最近の崖崩れで様子が一変した。
 昨日は結局一個体だけしか見つけられなかった(c)。瓦礫の斜面を河原に降りたが(d)、以前とは環境が全く変わっていた。かつてはこのあたりにもオオズキンカブリタケが多数でたが、今は見る影もなく荒れている。かろうじて、倒木からややくたびれたエノキタケがでていた(e, f)。
 
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2018年4月21日() 戦場ヶ原から小田代ヶ原をへて弓張峠散策
 奥日光赤沼車庫から千手が浜へのハイブリッドバスが運行するのは今月26日。昨日am7:50頃赤沼駐車場に車を駐めて(a)、遊歩道を小田代ヶ原に向かった(b〜e)。まだ新緑には程遠く足元には残雪すら残っていた(c)。弓張峠を越えて目的地に着いた(f)。
 最初に迎えてくれたのはオオシャグマタケだった(g, h)。これまで最も早くこのきのこに出会ったのは10年ほど前の4月27日だった(雑記2009.4.28)。この時は前日に降雪があり寒い日だった。昨日はまだ幼菌ばかりで、最も大きな子実体でも頭部の径6〜8cmほどだった。
 予想通りシャグマアミガサタケが出ていた(i, j)。全般的にまだ小さいが、短時間のうちに6個ほど見つけた。一般的にオオシャグマタケは明るい橙色の頭部を持ちかなり太い柄を持つ。一方シャグマアミガサタケは暗紫色の頭部を持ち細長い柄を持っている。
 帰路は途中からハイブリッドバスの通る舗装路を赤沼駐車場に向かった。途中で大きくしっかりしたカンバタケに出会った(k, l)。赤沼駐車場にはハイカーを乗せた観光バスの姿もあった。
 赤沼駐車場を出て湯元温泉まで行ってテンガイカブリタケを探したが見つけられなかった。湯元温泉から見上げる山々はいずれもまだ雪に覆われていた。
 
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 昨日の朝は気温7度ほどで風が強く寒かったが、am10:00過ぎには15度ほどになり日向では暖かかった。おにぎりを持って出かけたが、昼過ぎに自宅に戻って食べることになった。


[節目]

2017年1月きのこ雑記 を廃して、日々の雑記 として再出発
 「きのこ雑記」は「こけ雑記」と並ぶサブ・サイトとした
2017年1月こけ雑記 再開
2015年6月26日福島県いわき市から栃木県日光市 へ転居
2012年1月26日埼玉県川口市から 福島県いわき市へ転居
2006年7月こけ雑記 開始 (2011年8月 中断)
2001年4月今日の雑記 開始
2000年11月きのこ雑記 開始

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