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日( )
2008年9月10日(水)
 
ピス10本で2,700円超
 
 知人が通販でピスを購入した。ニワトコと発泡スチロールが混ざり、長さ25cm、径10mm前後のものが10本入って2,700円だったという。径10mmの円形発泡スチロールは、東急ハンズなどで100cmものが100円で販売されている。また、ニワトコピスは、東京渋谷の某店では、4〜6本(径約10mm×長さ22〜25cm)で1,200〜1,500円。たまにしか使わないのなら仕方ないのかもしれないが、それにしても、1本あたり270円とは・・・。あらためて、年に一度のピス取りハイキングの重みを感じた。交通費を1万円ほどかけても、25cm長のピスなら楽に百本以上入手できる。

2008年9月9日(火)
 
スギヒラタケの怪
 
 美味しいきのこから一転して毒きのこになってしまったスギヒラタケ(a)。ここ数年は、どこに行っても手つかずの状態で残っている。以前にはなかった現象だ。保育社図鑑によれば、「傘はほとんど無柄」、「基部に毛」があり、「縁は内側に巻」き、「ひだは幅狭く、きわめて密」とある(b)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 9月4日に宮城蔵王で採取したスギヒラタケでは、なぜか胞子紋がごくわずかしか落ちなかった。透明で見にくいのでフロキシンで染めた(c)。透明な類球形で長径6〜7μm。ヒダ断面を切り出すとシスチジアの類はなく(d)、ヒダ実質は並列型(e)。傘菌糸にはクランプがあり、細い菌糸が平行に走ったり立ち上がっている(f)。
 同一のきのこでもヒダによっては、シスチジアらしき組織がある。担子器などよりずっと大きな棍棒状をしている。保育社図鑑の属の解説には「多くは縁および側シスチジアを欠く」と記され、日本産はスギヒラタケPleurocybella porrigens 1種とされる。となると、このきのこはスギヒラタケそのものではなく、スギヒラタケの変種ないし品種だろうか。

2008年9月8日(月)
 
初めてのJAF依頼
 
 昨日朝、車を動かそうとしたところセルモーターが全く反応しない。そういえば、リモコンキーも使えず、キー穴に差し込んでドアを開けた。バッテリーあがりらしい。
 近所の知り合いに依頼してブースターケーブルをつないだ。セルモーターはクーともいわず、すべては徒労に終わった。あきらめて、JAFに電話した。20分もするとJAFの車が到着した。案の定単純なバッテリーあがりだった。しかし、すぐにバッテリーが殆ど寿命だったことが判明した。現在のバッテリーは4年前に交換したもので、あれからすでに9万キロ走っている。
 JAFには、これまで数十年間加入してきたが、救援依頼をしたのは初めての経験だった。過去に何度他人様の車を救助したことだろう。バッテリーあがりはもちろん、キー閉じこめの解決、ウインチでの引き上げ、砂浜でスタックした車の牽引など・・・。自動車整備士だから、当然といえば当然かも知れないが、まさか自分が救援要請する立場になるとは思ってもいなかった。
 車を使えなかったため昨日は予定が大幅に狂い、きのこ観察はもちろん、いろいろと障害がでた。多少は回復したが腰痛も芳しくなく、後遺症が残りそうな嫌な気配だ。

2008年9月7日()
 
簡易観察セットとご禁制品
 
 フィールドに観察に出ると、いわゆる「ご禁制品」、すなわちシビレタケ属 Psilocybe やヒカゲタケ属 Panaeolus に出会うことが多い。法律で所持、売買、保管などが禁止されてしまったこともあり、麻薬取扱者の資格がない限り、現在では種名までの正確な同定は困難となってしまった。今回の東北旅行でも何度もご禁制品に出会った(c, d; e, f)。たいていは、ハナイグチやチチタケなど食菌のそばに、抜き取られた株が無造作に捨てられてあった(d, e)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 旅行などに出るときは、たいてい簡易検鏡セットを収めたカメラバッグを持っていく(a)。これには、簡易顕微鏡、簡易実体鏡、簡易撮影セット、プレパラート作成セット、胞子紋採取セット、試薬類などが入っている(b)。顕微鏡には10×、20×、40×の対物レンズを装着し、他に60×を収納。接眼レンズは10×を装着し、別途15×、20×を収納してある。

 今回の旅行でもシビレタケ属とおぼしききのこに何度か出会った。二度だけ現地で観察して、プレパラートはその場で廃棄した。標本として保存できないので信頼性は低いが、前者(c, d)は検鏡結果(g〜i)からアイゾメシバフタケ、後者(e, f)は同様に(j〜l)ヒカゲシビレタケのようだ。対物60×と接眼20×の組み合わせで胞子を撮影してみた(前者(c, d)、後者(e, f))。


2008年9月6日()
 
出会ったきのこたち
 
 東北旅行の途中で出会ったきのこの一部をメモしておくことにした。全般的に、雨のために汚れたり崩れたきのこが多かった。また、「ご禁制品」のきのこをあちこちで見ることができた。シビレタケ属 Psilocybe については、明日の雑記で触れることにしたい。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 コウタケは遊歩道脇のブナの根本に新鮮な群をつくっていた(a)。チチタケやヤマイグチ類はあちこちに多数でていた(b, c)。ハナイグチは唐松林の至るところに多数出ていたが、採取したのは標本の数本だけだった(d)。スギの倒木にはスギヒラタケが無数に群生していた(e)。ハラタケに出会ったのは久しぶりだ(f)。ヌメリイグチらしきものも多数みられた(g, h)。広義のクサウラベニタケが多数でていた(i, j)。広義のホウキタケの仲間もいろいろ出ていた(k, l)。鳥取のAさんに送りたかったが、新鮮な状態で発送できる環境にはなかったので断念した。

2008年9月5日(金)
 
囚人護送車?
 
 先月29日早朝に出発して、秋田・山形・宮城と回って昨日帰宅した。かなり悪化していた腰痛のため、秋田大学の講堂で行われた蘚苔類学会の場では辛かった。移動にはもっぱらワンボックスカーの後部座席オンリーとなり、結局運転席に座ることはなかった。自力で扉の開閉ができず、乗降に時間がかかる。口の悪い仲間は「囚人護送車」といっていた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 せっかく秋田までやってきて、獅子ヶ鼻湿原のブナ帯や(a, b)、鳥海山の雪渓を見逃すわけにはいかない(c, d)。痛みに顔をしかめながら、杖をつき傘をさして歩いた。鳥海山の雪渓では冷気を楽しむことができた。日本三大霊場として知られる川原毛地獄も歩くことができた(e, f)。
 きのこの発生はあまり芳しくなかったが、コウタケ、チチタケ、ハナイグチをはじめ、20数種類のきのこを乾燥標本として持ち帰った。囚人護送車の旅は、じっと忍耐の旅でもあった。

 経費を安く上げるためビジネスホテルに2泊したが、これは失敗だった。高層化したビジネスホテルでは窓は開かない。つまり、熱風と異臭を放つきのこ乾燥器を使うには、異常な忍耐が必要とされる。民宿や旅館、ホテルでは問題なくきのこ乾燥器を使うことができた。


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