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日( )

2008年3月20日(木)
 
雨の所沢航空公園
 
 都内に出る時は、車は避けて電車を使う。しかし、今朝は重くかさばるものを運ぶ必要があったので、久しぶりに都内を車で走った。帰路所沢の航空記念公園に寄ってみた。先日の高温と雨で、何かしらきのこがでているのではないか、という予感はみごとに外れた。強い風と雨のなか、傘をさして歩き回ったが、きのこの姿は全く見られなかった。

2008年3月19日(水)
 
安いmicroSDカードを使う
 
 デジカメの記録媒体といえば今やSDメモリーカードがデファクトスタンダードとなった。手持ちのデジカメでも、最近の機種ではほとんどがSDカードだが、使い込んできた機種ではCF(コンパクトフラッシュ)、xDカード、SM(スマートメディア)などが混在している。
 1MBあたりの価格をみても、CFやSM、xDカード、メモステ(メモリースティックDuo Pro)などはバカバカしいほど高価だ。CF:3〜4円/1MB、メモステ:2.5〜3円/1MB、xDカード:2〜2.5円/1MB、SMにいたって40〜60円/1MBだ。一方、ケータイの普及でmicroSDカードの1MB単価は0.5〜1円だ。この安価なmicroSDを積極的に使わない手はない。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
 microSDを買うとたいていSD変換アダプタが付属する。CFやxDカードへの変換アダプタは構造上から高価になる。しかし、これらの変換アダプタもひと頃からみるとずいぶん安くなってきた。メモステ用への変換アダプタなどは今や690〜980円で購入できる。
 昨日買ったmicroSDカードはSD変換アダプタ付き2GBで680円、CF変換アダプタが1,280円。これだけ見ても1,960円で2GBのCFを買ったのと同じだ。

2008年3月18日(火)
 
春のきのこ
 
 都内でトガリアミガサタケが出始めた。都心のサクラ樹下に出た個体は8〜9cmに成長していた(a)。ただ発生数はひどく少ない。銀杏樹下のものはいずれもまだやっと顔を出した様子で、どれもみなとても小さい。いわば生まれたばかりの赤ん坊だ。先週には1本も出ていなかったから、先日の雨とそれに続く高温が成長を促したのかもしれない。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
 埼玉県南部ではまだ相変わらず発生の確認はできていない。しかし、都内で出ているのだから、千葉、神奈川などでも顔を出していることだろう。十分に成長して胞子が熟すのは2週間ほど先になるだろう。話は別だが、そこそろカシタケが成熟しはじめたのではないか。

2008年3月16日()
 
ひさしぶりのハラタケ類
 
 昨日菌友3人で埼玉県南部の上尾市周辺を歩いた。例年ならトガリアミガサタケが出る場所を数ヶ所回ったが、どこにも見られなかった。腐朽木上にクヌギタケ属らしいきのこが群生していた(a, b)。柄が長く(c)、ヒダは垂生気味に上生している(d)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 胞子紋の採取を試みたが、一日経過してもほとんど落ちなかった。ヒダを切り出してみたが、水封ではコントラストが弱く見にくいので(e)、あらためて切り出してフロキシンで封入した(f)。側シスチジアはなさそうだ。ヒダを一枚取り外してスライドグラスに寝かせフロキシンで染めてみた。縁シスチジアはありそうだ(g)。
 ヒダ切片をメルツァー液で封入すると、子実層の先端付近が青くなった(h)。よく見ると胞子はアミロイドのようだ(i)。担子器の基部にはクランプがあるようにみえる(j, k)。カサ表皮は菌糸が平行に走っているようだが、いまひとつはっきりしない(l)。

2008年3月15日()
 
ツクシも見られない!
 
 春を告げるツクシンボウは美味しい野草の一つで、毎年楽しみにしている。例年3月には胞子をルーペや実体鏡で覗いて遊ぶ。弾糸を持った胞子は、息を吹きかけながら見ると、あたかも生き物が踊っているようで非常に興味深い(雑記2006.3.15)。

 昨日つくば市で、田圃や畑の畦に小さなツクシが顔を出しはじめているのを知った。わが家の周辺でも昨年までは、自転車で7〜8分ほど走れば、必ずといってよいほどツクシンボウに出会うことができた。つくば市で出ているのだから埼玉県南部でも出ているだろうと思って、朝自転車で回ってみた。いずこもコンクリートで舗装されていたり、住宅や駐車場に変わっていた。


2008年3月14日(金)
 
胞子紋の保管
 
 2000年から2007年までは、撮影(→採取→検鏡→記載)したすべてのキノコについて、胞子紋をスライドグラスにとり、乾燥標本と共に保管してあった。多くの標本には番号だけを与えて、胞子紋にも乾燥標本にもその番号だけを記してあった。
 これらは、腐敗事故やハードディスク損傷・バックアップ読み出し不能などの経緯により、大半の胞子紋と標本を失った(雑記2004.8.2)。昨日古いカメラやレコードプレーヤなどを整理したついでに確認してみると、いまだに胞子紋が500枚弱(a)、乾燥標本が数百個残っていた。
 データ消失で番号ラベルしか記してなかった胞子紋や乾燥標本は廃棄処分してしまったので、残っているものは、番号ではなく覚書が記されたものばかりだ(b, d)。これらから胞子を少量かき取って検鏡すると、生時と代わらない胞子が見えた(c, e)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 胞子紋は100枚入りの木製ケースに収めて保管してあった(a)。スライドグラスに付着させた胞子が多すぎると、箱の底に落ちて、蓋を開閉するときに他の紋標本に付着するおそれがある。落下でもさせれば、一箱すべてゴミとなる(同2003.12.31)。
 コンタミ(汚染)を防いで安全に長期保管しようと思えば、個別にシャーレなどに収めるのも一法だが(f)、かなりかさばり、崩れやすい。それならば、むしろ胞子紋を白紙に取って、カビ対策をした状態で保管する方がよさそうだ(きのこの話題→胞子紋のこと)。

2008年3月13日(木)
 
マニュアルとオート
 
 乗用車といえばオートマが標準で、マニュアル車は一部マニアのものとされるようになって久しい。オフロード車ですら標準はオートマ車となり、マニュアルはオプションとなってしまった。わが家の車はマニュアル車である。次に買い換える車もマニュアル車だろう。
 数ヶ月前から洗濯機にひどいガタがでてきた。今や水漏れと異音は日常茶飯事。メーカーのカタログをみると全自動式ばかりで、旧来の二層式は末尾におまけ程度に掲載されている。いろいろ検討した結果、買い換える機種も手動の二層式に決めた。

 昨日、ニコンの古い一眼レフ [ニコンF] と露出計をもってトガリアミガサタケの様子を見に行った。クラシック機 [初代のF] は高校生の頃に使っていたものだ。数ヶ所回ったが、どこにもトガリアミガサタケはでていなかった。かわりにヒトヨタケの仲間をフィルム1本分撮影した。
 DPE屋から戻ってきたフィルムを見て唖然とした。まともな露出のものは少なく、おまけに大半はピントがひどく甘かった。もはやこれまでと、中古カメラ買取屋に行った。
 露出計、レンズ4本、カメラ本体・・・完動品で程度が良かったこともあり、喜んで引き取ってくれたが、全部あわせても1万円程度!?!? カメラボディは3〜4万円で売られるらしい。Yahoo!オークションにでも出した方がよかったかな? カメラばかりはオートがありがたい。


2008年3月12日(水)
 
久しぶりのケシボウズ観察
 
 昨日久しぶりにケシボウズをSEMで観察した。静岡県遠州灘の中田島砂丘にいつも出る小さなタイプの一つである(e)。中田島砂丘でみられる小さなタイプのケシボウズには、ケシボウズタケ Tulostoma brumale ばかりではなく、まだ未報告で和名を持たない種がいくつもある。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
 乾燥標本からいい加減に胞子を取りだしてSEMにかけると、胞子に混じって組織の破片がゴミのように多数混じっていた(a)。あらためて、観察対象の胞子を洗浄したのち、再度SEMにかけた(b〜d)。胞子表面にまとわりついたゴミを取り除くと、潰れてはいるが胞子表面の模様が鮮明になった。胞子の径は2.5〜3μm程度なので、光学顕微鏡では微細なイボを持った小さな類球形にしか見えない。Tulostoma の厳密な同定にはやはりSEMは必須だ。

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