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安比高原フォーレ 申込締切:2009年9月18日(必着)

日( )
2009年9月10日(木)
 
くたびれてきた? マイカー
 
 車の後部から発する異音が急に激しくなってきた。異音に気づいたのはつい2週間ほど前のこと。今や爆撃機の轟音のような音で、車内で音楽を聴くのにもかなりの支障が出る。一昨日は、ついに後続車が必要以上に車間距離をとるようになっていた。かかりつけの車屋さんに連絡すると、マフラーが原因かもしれないという。緊急修理のため昨日入院させた。

 三月には右前輪ホイールを固定する5本のボルトのうち2本が折れた。その不安定な状態で数百キロ走ったせいで、他のボルトにもヒビが入り、走行中にタイヤがブレて怖い思いをした。ハンドルがとても頼りなかった。
 先月は車体後部からシャリシャリという音が激しくなり、ブレーキの利きが非常に悪くなってきた。左後輪のブレーキパッドが摩耗して金属部分が露出していた。金属部分を研磨して新しいブレーキパッドに交換した。
 現在のフォレスターは、新車で購入してから今秋で満8年、走行距離は17万キロ超。ラフはよく走ったけれど、これまで事故や接触などない。たかだか17万キロ程度でいろいろな障害が出てくるとは思いもしなかった。まだ、8〜10万キロは走ってもらわねばならない。


2009年9月9日(水)
 
どこもカラカラ:きのこなし
 
 山梨県、長野県、群馬県、埼玉県と900〜1800m級の山を巡ってきた。走行距離500Kmのドライブと山歩きだった。訪れたところは、どこもかしこもすっかり乾燥しきっていて、きのこの姿は極めて少なかった。山梨県北杜市の山でオオムラサキアンズタケ(a〜c)とニンギョウタケ(d〜f)に出会えたのがせめてもの救いとなった。これらは夜酒の肴になった。
 このほかには、ハナイグチ、フクロツルタケ、ドクツルタケ、モリノカレバタケ属、アセタケ属、ベニタケ属など、少数のきのこにしか出会えなかった。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 天候にはめぐまれどこも遠望がよくきいた。北岳から甲斐駒ヶ岳、鋸岳に続く稜線も終日鮮やかだった。長野県から群馬県に向かう道を辿っていくとぶどう峠に達した。ありゃ、通行止めの看板。12:00〜13:00の間は通れるとある。延々戻って三国峠に回るのはうんざりだ・・・。何とかなるさ、行ってしまえ。何事もなくすんなりと群馬県川上村に達した。かつて悪路として名をはせたぶどう峠の道は、御巣鷹山効果で全線舗装され見違えるほどよい道となっていた。

2009年9月8日(火)
 
ヤブレベニタケ?
 
 近場の緑地(シイ・カシ林)に、むやみやたらと赤色のベニタケが出ていた。カサ表面が微粉状〜ビロード状でとても美しかったので、何となく採集してしまった。しまったと思ったが、そのまま捨てるわけにもいかない。そこで、最低限の観察をした後に処分することにした。
 型どおり胞子紋をとり、ヒダ横断面を切り出した。見るからに多数のシスチジアが縁にも側にもある。フロキシンで染めたり(e)、メルツァー液で封入して遊んだ(f)。
 
(a)
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(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 シスチジアは縁も側も形や大きさは似通っている(g)。カサ表皮は水で封入してから(i)、3%KOHで置き換えると色がたちまち消えていった(j)。カサ表皮はアイタケ型ではなく、入り組んだ柵状に近い。3種の試薬を使ったおきまりの呈色反応はやらなかった。ヤブレベニタケだろうと思うが、決め手がない。やはりベニタケ類に手を出すのはやめた方がよかった。

2009年9月7日(月)
 
ささやかな毒:ベニテングタケ
 
 富士山で採集したベニテングタケを覗いてみた。やがてツバとなって残る内被膜は、幼時ヒダにベッタリと張りついている(d)。やがて離れるがこの段階でヒダの先端には内被膜の残滓が付着する。これが後に縁シスチジアのようにみえることになる。成菌になってもツバはとても繊細でもろく、風や衝撃で簡単に落ちてしまう。
 いつもと趣向をかえてカサ表皮から検鏡してみた。菌糸が平行に走っている(f)。カサ表面の白い疣は外被膜の名残で、ツボの表面に残る組織と同じ構造をしている。
 
(a)
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(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
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(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 胞子は非アミロイド(g, h)。ヒダの横断面を切り出してフロキシンでそめると(i, j)、ヒダ実質の散開型が明瞭に捉えられた(k)。担子器もとりあえず撮影した(l)。

 ベニテングタケは毒茸とされるが毒性は微弱らしく、人によってはほとんど何の症状もでない。また、とてもよい出汁が出ることでも知られている。これまでも日常的に採集してきたベニテングタケは泥を払い落として、そのまま冷蔵庫に保管し、随時出汁用に利用してきた。でも、たいていは最後に処分せずにそのまま調理して食べてきた。


2009年9月6日()
 
きのこは少なかったけれど・・・
 
 昨日富士山を歩いてきた。早朝、三重県から10人、関東地区から5人が山梨県側のビジターセンター近くに集合した。林道を進んでいくと、やがて急に展望が開け、八ヶ岳から南アルプスの連山が姿を現した。逆光の山頂も指呼の距離にあった。
 例年と比較してきのこの姿はとても少なかった。オオキノボリイグチやバライロウラベニイロガワリには出会えなかったが、クロカワ、ホウキタケ類、ウスタケ、フジウスタケ、ドクヤマドリ、ショウゲンジ、キオウギタケなど、針葉樹林帯のきのこに出会うことができた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 オオモミタケやマツタケも採れ、楽しい一日を過ごすことができた。昼過ぎには、三重県勢は伊豆の温泉宿へ、関東勢は帰宅の途へと、現地で解散した。pm3:30頃には帰宅でき、Gさん、Nさんらと4人で、クロカワなどを肴に宴となった。

2009年9月5日()
 
淡黄色の綿毛:ワサビカレバタケ
 
 近場の緑地にワサビカレバタケがよく出ている(a〜c)。落ち葉の堆積したところをよく見るとかなりの頻度で発生していた。やや皮質のカサと柄の下部に黄色味を帯びた毛がまとわりついているのが特徴的だ(c)。胞子は非アミロイド(d)。胞子は水封にしてみると目が疲れるが、フロキシンを加えたとたんに見やすくなった。
 この仲間にはシスチジアはなく、ヒダ実質は錯綜気味の類並列型をしている(e)。カサ表皮も錯綜気味に菌糸が匍匐している(f)。カサ表皮には色素顆粒を帯びた菌糸が目立つ。ヒダ実質にもカサ表皮にもカサ肉にもクランプがある。
 
(a)
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(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
  今日は久しぶりに富士山できのこ観察。三重県からやってくるグループに合流することになっている。am3:00には出発して山梨県側スバルラインに向かう予定だ。雨不足と低温のためか、先週の富士山は、きのこの発生状況はあまり芳しくなかったという。
 今日と明日の二日間、例年富士山で定期的に観察会をやっているグループが奥庭山荘にやってくる。この観察会はとても好評で例年参加者がかなり多いので、かちあってしまうとあまり成果は期待できないかもしれない。とりあえず、三重県の皆さんとの交流に主体をおくつもりで、いちおうカメラも持って行こう。

2009年9月4日(金)
 
久しぶりの狭山湖畔
 
 昨日多摩湖畔の緑地を歩いてみた。シロハツモドキ、マツオウジ、ヒメカバイロタケばかりで、他にきのこの姿はほとんど見られなかった。発生状況は先週とあまり変わりない(雑記2009.8.28)。違うのはアセタケ類とテングタケ類がほとんど見られないことだった。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
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(e)
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(f)
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 そこで、さっさと見切りをつけて、狭山湖畔の緑地に移動した。ここでは、思いがけなく多くのきのこが出ていた。やたらに多かったのがチチタケだった(a)。うどんの具がかなり採れた。ドクツルタケのようにみえるきのこも多かった。ただ、カサ表皮に3%KOHを滴らしても黄変しない。柄はかなりささくれているが、シロタマゴテングタケの可能性が高い(b)。動物の死骸跡には相変わらずアンモニア菌がでている(c)。アカヒダワカフサタケあたりだろうか。
 公園の遊具の脇に何本かの棒がたっていることに気づいた。近づいてみると、いずれもカラカサタケ(マント・・・かもしれない)のつぼみ(?)だった(d)。すぐ脇の堆積した落ち葉からは、センボンイチメガサのようなきのこや(e)、キツネノハナガサがでていた。

 多摩湖と狭山湖は隣接し、まとめて村山貯水池と呼ばれ都民の水瓶の一つとなっている。両湖の植生はほとんど変わらないのに、湖畔公園でのきのこの種類や発生状況にはかなり相違が見られる。今回もまたそれをつくづくと感じさせられた。


2009年9月3日(木)
 
簡易ミクロトームでは困難
 
 近場の公園にナカグロモリノカサが出ていた(a, b)。すっかり成長しきっていて、ちょっと触れただけでも簡単にカサが崩れ、手には暗色の粉(胞子)がべったりと付着する。幼菌を探したが見あたらなかった。紙袋に入れて持ち帰ったが、帰宅後に紙袋を開くとすっかり崩れていた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 崩れたカサ断片を10分ほどカバーグラス上に放置すると、胞子紋がしっかり落ちた。胞子は鮮明に捉えられる(c)。ハラタケ属のヒダを検鏡するには、まだカサの開いていない幼菌、ヒダが明色の若い成菌を使わないと難しい。やむなく老菌からのヒダ切り出しを試みた。
 ヒダを一枚ピスに挟んだ。その瞬間にヒダはペシャンコに潰れ、簡易ミクロトームでは「まともな」状態のヒダを切り出すことはできなかった(d)。実体鏡の下でカミソリを当てて切り出したが、すでにヒダ実質は不明瞭だ(e, f)。ヒトヨタケ類やコガサタケ類でもそうだが、きれいなヒダ切片を得るには、カサの開いていない若い菌を得ることが最上だ。

2009年9月2日(水)
 
クリイロイグチ:胞子とクランプ
 
 関東南部では相変わらずクリイロイグチがよく出ている(a)。栗色とはいうものの、結構色の変異は大きくて判断に迷うことも多い。そんなとき、最初にチェックするのが変色性、次いで胞子の形、さらにクランプの有無だ。ほとんど変色性はなく(b)、胞子はいわゆるイグチ形ではなく空豆形(c)、カサ肉や柄肉には多数のクランプがある(k)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
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(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 以前にも何度か書いたが、生状態からイグチの子実層托実質を切り出すのは難しい。半乾燥〜乾燥状態からだと楽に切り出せる。管孔部を縦に切れば子実層托実質が見られ(d, e)、横に切れば側シスチジアの有無がよくわかる(g, h)。縁シスチジア(i)、担子器(j)、カサ表皮(l)も念のためにアップした。担子器には基部にクランプを持ったものが多い。

2009年9月1日(火)
 
狭いヒダ:シロハツモドキ
 
 相変わらず白色のベニタケ属菌がよく出ている。大部分は落ち葉や泥をつけてカサ表皮は汚れている。シロハツモドキとツチカブリが多いようだ。ベニタケ属とチチタケ属にはできることなら関わり合いを持ちたくない。肉眼的・顕微鏡的特徴と呈色反応をていねいにやっても、日常頻繁に出会うきのこの多くが種名にまでたどり着けない。胞子をSEMで観察しても結果は変わらなかった。最近はベニタケ属をSEMでみるのはもはや一切やめてしまった。
 
(a)
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(b)
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(c)
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(d)
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(e)
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(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
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 シロハツモドキとおぼしきキノコをしぶしぶ観察した。グアヤク以外の試薬では、呈色反応がなかなか現れなかった。試薬が経時変化ですでに変質してしまっているのかもしれない。ヒダの幅が狭くて横断面切り出しがやりにくい(f)。縁シスチジア(g, h)も側シスチジア(g, i, k)も多数ある。カサ表皮は細い菌糸が絡み合っている(l)。

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