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日( )
2009年12月31日(木)
 
接写とスキャン 2
 
 スキャナーを安定して載せられる木枠を作ったのでこれを使って遊んだ。木枠は底つきで内側は黒塗りだ。最初に木枠の中に被写体を入れ、その上からスキャナーを逆置きにのせた(a)。3200dpiに設定し他はデフォルトのままで、スキャン範囲を次第に小さくし三通りの画像を得た。そこで得た画像を72dpiで600x450pに縮小(JPEG 保存レベル3)した画像が右側の3枚だ(b, c, d)。ファイルサイズは(b)のオリジナルが5.8MBとなった。一枚のスキャニング時間は約1分。
 次いでスキャナーを正置し、ガラス面に被写体をおいて木枠を上からかぶせて(a')、上記と同じ条件でスキャンし保存した(b', c', d')。ファイルサイズと所用時間は上記とほぼ同じ。
 最後にコピースタンドに設置したカメラで(a'')、被写体を2種のレンズで撮影した(b'', c'')。レンズは18-50mmズーム望遠側(b'')と35mmマクロ(c'')で最短距離まで接近、画質モードは3200x2400pで圧縮率1/2.7、JPEGで保存。ファイルサイズ(b'', c'')はオリジナルで約7〜8MB。その後、(c'')オリジナルから小さな一部分をトリミングして保存したのが(d'')だ。
 
スキャナー逆置き (a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
スキャナー正置き (a')
(a')
(b')
(b')
(c')
(c')
(d')
(d')
一眼レフマクロ撮影 (a'')
(a'')
(b'')
(b'')
(c'')
(c'')
(d'')
(d'')
 CCDスキャナーは被写界深度が深いとはいえ、逆置きではガラス面と被写体との距離が重要で、今朝はこれを1〜2mm程度に調整した。ふだんはスキャナー正置きで使い、きのこのカサの縁など脆くて自重で潰れやすい被写体の場合にだけ逆置きで使えばよいようだ。

2009年12月30日(水)
 
ウッドチップもオケラ
 
 今日は室内観察実習と宴会をすることになっているので、昨日教材としての生きのこを採取するためさいたま市の公園を歩いた。まるで乾燥標本といってもよい状態でムラサキシメジがいくつも突っ立っていた。黒褐色で硬くなった乾燥状態のハタケキノコの群落も残っていた。例年ならウッドチップから、シロフクロタケとかヒトヨタケ類など数種類のきのこが必ず出ているのだが、不思議と何一つ見当たらなかった。教材はスーパーにキノコ狩りに行かねばならないようだ。

 今朝もスキャナーの実験をしてみた。というより新しいオモチャで戯れた。素材は以下のようにコケ、小形のケシボウズタケ属、煮干し+水仙+落花生を使ってみた。
 

(m)
(m)
(n)
(n)
(o)
(o)
(p)
(p)
 小さなコケが結構よい画質で得られた。これなら、実体鏡下のコケを2〜10倍で撮影するよりずっとよい画質だ。また、多少の厚みがあっても何とかなるものだ。

2009年12月29日(火)
 
接写とスキャン
 
 29日に配達すると連絡のあったフラットベッド・スキャナー GT-X820 が昨夜届いた。「室内用マクロ撮影装置」としての利用が主たる目的なので早速試してみた。材料は今月13日に採取したコケだ。今朝は比較のため、コンパクトデジカメGX100で撮影した画像と比べてみた。

 GX100の画像は、蛍光灯下で最高解像度(3648x2432p)で撮影してJPEGで保存(約10MB)。照明はいい加減で、カメラを三脚に添えつけてセルフタイマーで撮影した。所要時間は1分弱。これをPhotoshopElementで、解像度72p/inch、サイズ600x450pに落として、レベル3で保存(a)。元画像から部分をトリミングして同じ条件で保存したのが(b)と(c)。
 

GX100 (a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
GT-X820 (a')
(a')
(b')
(b')
(c')
(c')
 一方、GT-X820は本体を逆さまにして使った。コケが潰れないように2cmほどの厚さの板枠をかませた。スキャナーをひっくり返して使うという想定外(?)の利用方法だ。お試しだったこともあり、デフォルトの「おまかせモード」でスキャン。所要時間は約3分。得られた画像(約6MB)を上記と同じ方法で処理・トリミングして保存したのが下段の画像(a', b', c')だ。

 かなり適当でいい加減な比較だが、目的の画像レベル(c, c')での差は歴然としている。カメラはコピースタンドと照明装置を使えばずっとよい画像を得られるとは思う。しかし、スキャナーをデフォルトではなく適切に選択すればさらによい画像を得られそうだ。


2009年12月28日(月)
 
しまったぁ 29日とは!
 
 昨日午後amazon.co.jpから連絡メールが届いた。今月23日に注文したフラットベッド・スキャナーの配達日が29日になるという(雑記2009.12.23)。注文時に「お届けは25日以降になるおそれがあります」と表示がされていたが、まさかこんなに遅くなるとは思ってもいなかった。そうと分かっていれば、他の店に注文を出すなり、ビックカメラで購入して帰っていただろう。

 そもそもスキャナー購入を決めたのは、これまで使っていた旧式スキャナーがWindowsVistaで使えなくなってしまったことがきっかけだが、主たる購入目的は室内で小さなものを撮影するための「安価で簡易なマクロレンズ」として使うことにある。そのため蓋を取り外し逆さまに置いてスキャンすることになる。こういった条件を満たす機種はおのずと限定されてしまう。装置にあわせて若干の工作と改造が必要なのだが、年内には間に合いそうもない。


2009年12月24日(木)
 
凍える朝の海
 
 千葉県房総半島の内房の浜から外房の浜を巡ってきた。早朝の浜辺は気温も零度以下で砂浜も凍ったり霜で覆われていた(a)。ナガエノホコリタケもすっかり霜をかぶっていた(b)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 どこの浜でも、新しいケシボウズタケ類の発生はほとんど無く、ナガエノホコリタケ(c)やケシボウズタケ(d)は少数しかみられなかった。他のハラタケ類やスナヤマチャワンタケなどはすでに全く見られなかった。早朝の寒さとは裏腹に、日が昇るととても暖かくなった。九十九里の浜はどこもサーファーで溢れていた。防風林の松林にはマツカサキノコモドキ(f)やニセマツカサシメジ、ヌメリイグチが出ていた。砂浜の滅失と松枯れの凄まじさをあらためて感じた一日だった。

2009年12月23日()
 
スキャナーを買い換え
 
 今年の夏までは、講座のテキストを作ったりするのに時折フラットベッドスキャナーを使っていた。数日前久しぶりにスキャナーを使おうとした。すると、物理的に接続していることは認識しているが、ドライバーないといった表示が出て使えない。おかしいなぁと思ったが、やがて今年7月にOSをやむなく評判の悪いWindowsVistaにしたことを思い出した。
 ドライバを再インストールしようとCANONのダウンロードサイトにいくと手持ち機種のドライバーソフトが98/2000/XP用しか表示されていない。メールでVista用ドライバーはないのか照会すると、XP用を最後に開発を中止したという。あらためて古いマニュアルをみると「Windows98対応」と表記されていた。WindowsXPで使うときにネット上からXP用ドライバをダウンロードしたことを思い出した。購入したのは10年ほど前、仕様表には「光学解像度300dpi」とあった。
 パソコン本体やハードディスクなどは3〜4年ほどで壊れたり陳腐化して買い換えてきたが、プリンタやスキャナーは古いままだった。これを機に最新のスキャナーを購入することにした。昨日久しぶりに都内のビックカメラまで出向いて、いくつかの機種を直接触って確認した。クリスマス商戦のまっただ中らしく、あまりの賑わいにビックリした。帰宅後amazonに注文した。

2009年12月22日(火)
 
「雑記」のファイル 3
 
 昨年に引き続き、今年も容量計算をしてみた(雑記2008.12.24)。12月22日現在、「こけ雑記」をも含めた全占有量は1.9GB、ファイル数は77,863となっている。これまで同様に、圧倒的に画像ファイルの占める比率が高い。「キノコのフォトアルバム」はほとんど更新せず、「こけ雑記」は更新してきたので、この両者の画像ファイル占有率はさらに差が広がった。
 
2009/12/12
2009/12/21
2008/12/23
2008/12/23
2007/12/12
2007/12/21
2002/02/06
2002/02/06

 メモとして、それぞれの開始日と今朝までのアクセスカウンター値を書き出してみた。きのこ雑記をいつまで続けるかは成り行きと気まぐれで決まるのだろうが、とりあえず来年はまだ継続していこうと思っている。問題はきのこに対する意欲と気力だろうか。

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2009年12月21日(月)
 
担子器を確認できず
 
 今月はじめ頃にハナビラニカワタケ(a)を採取して、その日のうちにカバーグラスに胞子紋をとった。すでに何度も検鏡しているので、胞子をみたら直ぐに処分してしまうつもりだった。ずっと放置したままだったが、冷蔵庫から取り出すとコチコチに硬くなっていた。
 カバーグラスに取った胞子紋から胞子を覗いてみた。視野の中にあったのは、いつも見慣れた胞子とは違うものだった。球形〜類球形のものは胞子かもしれないが、小さく不定形な繭玉状のものが大多数だった(b)。フロキシンやらコットンブルーでも染めてみた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 子実層を確かめようと薄片を切り出して(c)、フロキシンで染めて縁をみた(d)。いくら探しても子実層らしきものはなく、担子器も見つからない。そのかわりに分生子を作るための構造物のようなものがあちこちにある(e, f)。胞子紋として捉えたものは、大部分が分生子だったのかもしれない。ハナビラニカワタケで、担子器を全く確認できなかったのは初めてのことだった。

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