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届いた梱包を見て驚いた。でかい! 10年ほど使っていたきのこ専用ザックが老朽化してきたので、新たにネット上から購入した(橙色)。以前のもの(水色)は釣り用防水ザック。防水性はよいが、カメラをいちいちケースに入れて収納しなくてはならない。さらに他の荷物に埋もれたカメラの取り出しにしばしば難儀していた。そこで、カメラザックというものを使ってみることにした。従来のザックとほぼ同寸法のものを選んだ(つもりだった)。
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新旧二つのザックは確かに高さと底面での幅と厚みはほぼ同サイズ。ザックというものは幅や厚みは上部で狭くなるものとばかり思っていた。新ザックは箱形で上から下まで同サイズだ。これまでの常識が根底から覆された。カメラザックとはこういうものなのか。 旧ザックは空っぽのときはペチャンコになり畳むこともできた。カメラがメインではなく、カメラも楽に収められて、楽に取り出せるものが欲しかっただけなのだ。もう一回り小振りのザックが欲しかったのだが後の祭り。カタログ数値だけで購入したことの結末がこれだった。 |
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昨日友人等4名で福島第一原発から20Km圏周辺の山を歩いてきた。昨年までと異なり、きのこ狩りの人たちが入らないこともあって、多くの種類のきのこに多数出会うことができた。放射線量調査のため試料も多数採取できた。 常磐自動車道のサービスエリアでは大型のきのこが大発生していた。なかでも、テングタケは大きなフェアリーリングを見せてくれた。テングツルタケや純白系のテングタケ属も多数みられた。キアミアシイグチ、ミドリニガイグチ、ヤマドリタケモドキ、チチアワタケなどもあちこちで群れをなし、そのすぐ脇ではナラタケモドキが至る所にでていた。 |
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福島第一原発から20Km周辺では道路が閉鎖されている。その周辺の山ではどこに入ってもきのこが豊富にみられた。道ばたのタマゴタケがあまりに大きいので驚いた。アメリカウラベニイロガワリ、ダイダイイグチ、ウラグロニガイグチ、シワチャヤマイグチ、セイタカイグチなど数え上げていくときりがなく、自宅標本として持ち帰ったものは5〜6点にとどめた。 | |||||||||||||
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車の給油のついでに久しぶりにさいたま市の自然公園に寄ってみた。草地やウッドチップ上のあちこちにティッシュペーパーが不作法にまき散らされている、ように見えた。近づいてみるとオオシロカラカサタケの群落だった。カサ径15〜30cmのきのこ15〜25本くらいからなる群が10数ヶ所以上あった(a〜d)。カサの下や周囲のウッドチップは淡緑色の粉で被われていた。緑色を帯びた粉とヒダを見て、早朝散歩の人々はひどく気味悪がっていた。
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こんな時に限ってカメラを持っていなかったのでケータイで撮影した。他にもオニタケ(e)、コムラサキシメジ(f)、ツバナシフミズキタケ、キツネノカラカサの仲間、シロフクロタケなどが大量に発生していた。連日の猛暑のなかで、腐敗して異臭を放っている群も多かった。 昨日は外付けUSBハードディスクへのコピー(バックアップ)が昼過ぎまでかかり、この間はパソコンを使った作業はほとんどできなかった。たかだか300GB、20万件のファイルのコピーに18時間もかかるのは、どこかに問題(障害)が発生しているとしか思えない。 |
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バックアップ用の外付けUSBハードディスク(320GB)が満杯になったので新たに同サイズの1TBを購入した。4年前の120GBの価格より安かった。昨日夕方からバックアップを開始した。バックアップファイルの総量は約300GB、ファイル数20万件ほど。バックアップといっても、OS標準のコピー機能で書き込むだけの作業。昨日コピーを開始して就寝した。当然すべて終わっているだろうと思っていたが、今朝になってまだ半分ほどしか完了していない。あぁ〜、うんざり。
近郊の緑地や公園でしばしば見かける小さなきのこを持ち帰ってきた。強い雨が降ったせいか、柄の表面は泥だらけで、ヒダにもかなり泥が入り込んでいた。カサの縁は白色で、湿時条線が見られる。ヒダはやや疎で直生から離生。柄の表面はささくれて菌糸がまといつき、内部は中空。胞子紋は紫褐色で、胞子はカメムシを思わせる四角形〜菱形で発芽孔がある。
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ヒダをスライドグラスに寝かせて縁をみると、縁シスチジアがある(h)。フロキシンを加えてKOHで封入し軽く押しつぶすと形が明瞭となった(i)。ヒダの断面を見る限り、シスチジアの有無と形はわかりにくい。ヒダ実質は断面の長軸方向に匍匐したような姿をしている(g)。担子器の基部にクランプがあるや否やはよくわからない。 コピーをさせながらの作業はとても時間がかかった。たったこれだけの「雑記」を書くのにふだんの4〜5倍の時間を費やした。種や属への探索などをする気力も失せてしまった。 |
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薄暗い鬼怒川遊歩道できれいなツバをもったナカグロモリノカサに出会った(a, b)。ツバの上面には胞子紋がベッタリ付着していた。大きく開いた子実体のヒダはすでに暗チョコレート色だったが、若い子実体ではヒダもツバも白色で、切断すると基部が黄変した(c)。 胞子は楕円形で小さい(d)。ヒダはとても崩れやすく薄い。自宅で袋を開いたとき、ヒダはかなりヨレヨレになっていて、うまく切り出すことはできなかった(e)。それでも、側シスチジアがないこと、ヒダ実質が並列型であることはわかった(f)。縁シスチジアの有無は確認できなかった。 |
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そこでヒダを一枚スライドグラスに寝かせて縁をみると、透明で類球形の組織がみえる(g)。フロキシンで染めると明瞭になった(h)。さらに水道水をKOHで置き換えて軽く押しつぶすと、縁シスチジア(i)と担子器を確認できた(j)。カサ表皮は色素を帯びたやや太めの菌糸が並行気味に走っている。ハラタケ属のきのこはヒダの色が暗色になると切り出しが難しい。 | |||||||||||||
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栃木県北部の山を歩いてきた。目的のきのこには出会えなかったが、複数の大きなハナビラタケ(a, b)、多数のタマゴタケの群落にであった(g〜j)。ハナビラタケは酒の肴になった(c, d)。暗い森の中でオオイチョウタケの群落は、いずれもまだ小さなものばかりだった(e, f)。ハイゴケのなかの巨大なヤマドリタケモドキやムラサキヤマドリタケがとても印象的だった(k, l)。
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遊歩道を歩いていると、踏みつぶされたり、千切られたり、切り刻まれたきのこの破片が散乱していた。周辺には多くのきのこが出ていたが、まともな姿のものはほとんどなかった。ふと前方をみると、中年女性がきのこを見つけるやいなや、憎々しげに引き抜いては千切ってまき散らしていた。きのこを巡って彼女の周辺で何かあったのだろうか。憎々しげにきのこを取り扱う表情は鬼のようだった。無残な姿は食用菌ばかりではなく、ドクツルタケやカエンタケにまで及んでいた。このため撮影できなくなってしまったきのこは10種類以上に及んだ。 | |||||||||||||
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多摩湖畔の緑地公園に行ってみた。このところ雨がよく降ったのできのこが出ているのではあるまいか、と思っていた。大型菌はごくわずかで、ヤマドリタケ属のイグチ(a〜f)、オオイチョウタケ属のきのこ(g〜l)、傷みの激しいテングタケ属のきのこくらいだった。 大型のイグチ(a)は、管孔と孔口は黄色で圧力を加えると青変する(c)、切断するとカサ肉部がわずかに青変するが、5分もすると全体が黄色みを帯びてくる。柄に網目はない。オオイチョウタケ属のきのこ(g)は悪臭はなく、ヒダの付き方は湾生(j)、胞子はアミロイド(l)。 |
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ウッドチップの遊歩道にはスジチャダイゴケがいたるところに広がっていた。随所にコガサタケ属やヒメヒガサヒトヨタケ属のきのこが群生していた。しかし、ベニタケ属やウラベニガサ属のきのこはほとんど見られなかった。とにかくきのこは少なかった。 | |||||||||||||
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何を血迷ったか脆くて今にも崩れそうなきのこを持ち帰ってしまった。それも若い菌やしっかりしたものを採取せず、大きくカサを広げて今にも倒れそうなものを2つだけ(a, b)。胞子紋は黄土色で、胞子は平滑(c)、KOHで封入すると赤みを帯びて発芽孔が明瞭になった(d)。 無理を承知でヒダ切片の切り出しを試みた。薄く切ることはできず(e)、かろうじてヒダ先端がわかる部分を倍率を上げてみたが、子実層托実質の構造はよくわからず、縁シスチジアの有無や形も判然としない(f)。そこでヒダを一枚スライドグラスに寝かせて(g)、縁をみると太めのボーリングピンを思わせる縁シスチジアが見えた(h: gの緑輪の部分)。 フロキシンを加えて封入液をKOHで置き換えた。カバーグラス上から軽く押すと、縁シスチジア(i)や担子器(j)が捉えられた。カサ表皮は球形の細胞が弱い柵状に連なっている(k, l)。コガサタケ属のきのこだろう。1時間ほど検鏡している間に干からびてペシャンコになり、紙袋の内面にシミのようになってへばりついてしまった。既に標本的価値はゼロ、捨てるっきゃない。 |
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コガサタケ属やナヨタケ属、ヒメヒガサヒトヨタケ属などの脆くて壊れやすいきのこを検鏡する場合、成菌だけではなく必ず幼菌を持ち帰ることが肝要だ。ヒダ実質やカサ上表皮の構造などは、幼菌から切り出さないと観察することは難しい。 | |||||||||||||
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