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先の千葉菌観察会でナナフシテングノメシガイに出会った(a)。冷蔵庫に放置したまま既に2週間以上経過するが、まだ充分観察できる状態だった。ヘラの一部をそのまま薄切りにして水道水で封入した(b)。KOHで置き換えると黒味が強くなった(c)。カバーグラスを外して水洗いしてからメルツァー試薬で封入したところ、切片の一部が折れ曲がってしまった(d)。 倍率をやや上げると、子嚢・側糸・剛毛の配置具合がよく分かる(e)。メルツァーで封入したものでは、子嚢の先端が何となく青い(f)。長い胞子には隔壁が7つある(g)。側糸の先端はやや膨らんで鈎状に曲がっている(i)。 子実層の一部をKOHでバラした後、水洗いして、メルツァー液で封入し、再び水洗いするとアミロイド反応が鮮明に見える(j, k, l)。このとき、充分に水洗いをしないと、アルカリと酸の中和反応が起こって、邪魔な塩が生じてしまうことになる。 |
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テングノメシガイの仲間を覗いたのは久しぶりのことだった。この仲間を見つけたら、ルーペなどで剛毛の有無を確認し、次いで胞子の隔壁数、更に側糸の先端の様子をみると、比較的楽に種名にまでたどりつけるようだ。 さて、今日はこれから福島県に向けて出発だ。帰宅は明日の夜になりそうだ。浜通りでも会津地方でも、たぶんきのこはほとんど見られないだろう。 |
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早朝秩父の山を歩いてみたが、きのこの姿はほとんどみられなかった。奥武蔵の雑木林でも事情は変わらない。農産物直販センターを巡るだけの半日になってしまった。
auからiPhoneが発売という噂は、ガセネタとばかり思っていたが、本当だった。今使用のケータイは購入から4年になるが(同2007.11.26)、5月頃から不具合が生じ始めていた。修理するより、この際スマートフォンに切り替えようと思ったが、auからはAndroid系OSかWindows phoneしかない。ところが、欲しいと思っているアプリがiOSにしかない。特にその中でもラテン語と古典ギリシャ語の辞書はAndroid系にはない(雑記2011.5.25、同2011.5.29)。 |
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このところ身近な環境ばかりではなく、遠出をしてもきのこがほとんどみられない。そこで、9月後半以降に採取したきのこを乾燥標本から観察してみた。 先の千葉菌観察会(9/23)で面白いアセタケ属きのこがいくつか見られた。一つは傷つけると鮮やかな赤色に変色するもの。いまひとつは全体がサーモンピンクのアセタケだった(a〜d)。昨年からInocybe関連の重要文献数点が行方不明となっているので、最近はアセタケには手を出さないようにしていた。 シデ、サクラ、コナラの見られる遊歩道の脇、池に続く斜面のコケの中から出ていた。柄の基部に膨らみはない。シスチジアは厚膜で先端にクリスタル状の結晶を帯びる。縁シスチジアは赤色を帯びているが、KOHで封入すると黄土色になった(h, i)。側シスチジアはほとんど無色。担子器の基部にはクランプのないものが多い(j)。カサ表皮の組織は周辺部でも中間部でも頂部でもほぼ同一(k)。柄の上部表面には透明薄膜のシスチジアがある(l)。 |
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どうやら青木実氏が命名して本郷博士が菌学会報で発表したウスベニアセタケ Inocybe pudica のようだ。保育社図鑑や『日本産菌類集攬』にもこの和名で掲載されている。 |
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急斜面そして暗い樹林のなかでの採取、写真撮影に苦労した(雑記2011.10.4)。ヌメリアイタケを沢山採取すると手が真っ黒になっている。ヤニのような汚れで水だけでは落ちにくく洗剤でもすっきりとは落ちてくれない。そして、ヤニのような成分が邪魔して顕微鏡観察も調理も苦労であった。本郷図鑑にかさ上表皮構造が記載されていたのでまず観察してみた。 水で封入すると邪魔なヤニの層がわかる(b)。KOHで封入すると無色透明に近くなり観察しにくいため(a)、フロキシンやコンゴーレッドで染めてみたが、ほんの表面しか染まらず染色しないほうがましだった。成熟して孔口が変色した部位では胞子が担子器観察の邪魔をする。やや若い白色のものでやっと観察できた(f)。 胞子の量に比べて担子小柄をつけたものが少ない。KOHが担子小柄を溶かしてしまったのか、成熟すると消失してしまうのか、偽担子器が多いのかよくわからない。 |
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ヌメリアイタケ、ニンギョウタケモドキ、アオロウジの発生地に案内してくれたGさん有難うございました。お陰さまでニンギョウタケモドキ属を少し知ることができました。 (Y. A.)
[補足 (I. A.)] |
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今年の夏、ギアチェンジをしたとき、エンジンルームから焦げ臭いニオイが漂ってきた。数分で消えたが、クラッチ周辺が怪しいと思った。その後も日常的には全く問題なく、燃費にも影響がでていなかった。これまで燃費をみても、最近数ヶ月の平均は11km/L。5〜6年前の10km/Lよりかえってよい値だった。要するに新車時から燃費はほとんど変わっていない。 しかし最近は500kmほど走ると、その間に一度は焦臭を感じるようになっていた。ただ、遠からず廃車にするつもりだったので放置しておいた。少なくも次の車検まではフォレスターに乗り続けることにしたので、昨日整備工場にクラッチ交換を依頼した(雑記2011.10.1)。21万kmもの間一度も交換していないクラッチ板は相当に摩耗しているに違いない。 今シーズンはニンギョウタケモドキ科のきのこを重点的に追ってきた。夏にはニンギョウタケを、先週から今週初めにかけては、ヌメリアイタケ、アオロウジ、ニンギョウタケモドキを追った。ところが乾燥と高温のせいかアオロウジとニンギョウタケモドキの発生が芳しくない。ザボンタケについては、先日の福島県で確認するつもりだったが、時間切れで諦めた。雨が降り気温が下がったらまた発生する可能性もある。再確認に行かねばならぬかもしれない。 |
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ヌメリアイタケを撮影するため、山梨県まで出かけてきた。現地に到着して驚いた。確かにヌメリアイタケが随所に群生していた。しかし、斜面はとても急で暗く、さらに悪いことに足下はザレていて、捕まれるような樹木も少ない(a)。一瞬、撮影は不可能かと思われた。 わが身の安全を確保しつつ、斜面にカメラを固定する方法はないものか。はたと考えて、車に牽引用ワイヤーが搭載されていることを思い出した。そこで、それを樹木とわが身に結びつけて斜面に身体を固定した。そして、ようやくヌメリアイタケの群落を撮影できた(b, c, d)。 |
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アオロウジ(e)とニンギョウタケモドキ(f)を観察したくて奥多摩湖畔も訪れた。ところが、松林の斜面は非常に急で、ちょっと気を抜くと、そのまま湖まで墜落しかねない。湖面の周囲は断崖で容易には這い上がれない。ちょっと歩くにも生きた心地がしなかった。 昨日の訪問地はすべて知人に教わった場所だが、いずれも怖くて脚が震えるような場所だった。転げ落ちないように細心の注意を払うことに精一杯で、とてもきのこを探すゆとりはない。あらためて、きのこ狩りの人たちの執念と努力には閉口した。 |
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暗い夜中に家をでて福島県南部の阿武隈山地を歩いてきた。全般的にカラカラに乾燥していてきのこの姿はほとんどみられなかった。小沢の流域で一株のセンボンキツネノサカズキ(a, b)を見つけた。この流域ではこの一株以外きのこは何一つ見られなかった。 ついで別の山に入ったが、先日の台風の直撃のためか倒木が道路を塞ぎ、近づくのに難儀した。松混じりのコナラ林の林床には落葉と落枝が厚く降り積もっている。きのこの姿はまったない。次々に落葉などをどけていくととコウボウフデがでてきた。雨不足のためか、成長が悪くいずれも小さい(c〜e)。さらによくみると、前年度のミイラも随所でみつかった(f)。 |
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昨日の福島県行きはレッドデータ種の確認・採取が主たる目的だった。結果的には、解除されたばかりの緊急時避難区域の山を歩くことになった。あちこちで何度も山登りを繰り返したので、結構くたびれた。それにしても、どこへ行っても車も人も少なかった。風評被害を含めて、あらためて原発事故の影響の深刻さを痛感した一日となった。 | |||||||
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ハラグロニガイグチじゃなかった、ウラグロニガイグチを処分する前に観察した。南会津の山で採取した子実体で、冷蔵庫に放置したまま既に1週間以上になる。孔口は微小で、無数の縁シスチジアのため開口部が塞がれてしまいそうだ(c)。柄の部分に触れて引き抜いた指跡がくっきりと残っていた(d)。切ってみると内部は白色から淡褐色で、管孔部が意外と厚みをもっている(e, f)。 孔口部の先を見ると透明な縁シスチジアが群生している(h)。フロキシンで染めてKOHで再封入して軽く圧を加えると、管孔部実質の先端から続く姿が明瞭に捉えられた(i)。更に押しつぶして倍率を上げると縁シスチジアの様子がよくわかる(j)。一方管孔部の中程で横断面を切り出して(k)、フロキシンで染めKOHで封入し、軽く圧を加えて子実層をみても、側シスチジアらしき構造はみられなかった(l)。保育社図鑑には側シスチジアについての記述はない。 カサ表皮を見ようと薄片を切り出したが、水で封入してもよくわからない(n)。水をKOHに置き換えると、やや脱色気味になるが表皮の様子がわかりやすくなった(o, p)。 |
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管孔部実質の姿を撮影しようと、何回か切り出しを試みたが、結局上手く行かなかった(q)。硬くてしっかりしているから、楽に切り出せるのではないかといった甘い期待は裏切られた。それでも、部分を捉えると管孔部実質が散開型であることがよく分かる(r)。半乾燥状態にしたものから切り出せば、明瞭に散開型を捉えた写真を撮影することはできるだろう。 | |||||||||||||||||||
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先週の南会津では遊歩道にシャカシメジがよく出ていた。持ち帰ったシャカシメジは、ほとんど豚汁やうどんの具に放り込んでしまった。たまにはミクロの姿を覗くのもよいかもしれないと思い、小片を検鏡用にとってあった。といっても、胞子は小さく非アミロイドで、シスチジアもなく面白みは少ない。ヒダ実質は並列型で、カサ表皮は並行に菌糸が走っている。
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車検整備費が予想外に高額だった。これには参った。主因はタイミングベルトの交換にあった。フォレスターの場合、タイミングベルト交換は10万キロ毎と決められている。整備に出したとき、オドメータは20万キロを超えていた。だから交換しないと車検に通らない。 当初は新たな車を購入して、そのまま廃車にする予定だった(雑記2011.7.4)。しかしこれほど高額の整備費を負担した車を、一年や二年で廃車にはできない。ハイオク仕様が辛いところだが、車の買い換えは中止して、少なくともあと2年は乗り続けることにした。そうと決まれば、クラッチ板交換が焦眉の急だ。工賃をいれると10万円ほどの出費になる。それにしてもこのクラッチ、20万キロ超までよく持ってくれたものだ。都会の車としては上出来だ。 |
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