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日( )
2013年1月19日()
 
神奈川へ:菌懇会スライド会
 
 am4:00、これから神奈川県の生田へ向けて5:00のバスで出発だ。菌懇会のスライド会は生田にある青少年科学館で行われる。昨年改修されてから科学館にはまだ一度も行ったことがない。神奈川行きは、スライド会よりもむしろ新しい科学館に関心がある。帰宅は日曜日。明朝いわき行きの高速バスで帰宅の途につく予定になっている。

 乾燥リンゴを作った経験から、きのこ乾燥器の網段の数を二段から五段まで任意に変更できる仕様に変更した。それにしても、400×300mmというサイズの網の入手に難儀した。


2013年1月18日(金)
 
再びタヌキとイノシシ
 
 昨夜再び家の縁側のすぐ脇にリンゴの皮を放置してタヌキの出没の様子を確認した(a, b)。今朝回収したビデオをみると、あたりが闇に包まれはじめた頃、まず一頭がやってきて(c)、餌をくわえて一目散に姿を消した。pm7:00頃になると二頭がやってきたが(d)、警戒しているのか周囲を見回してすぐに姿を消した。夜10:00過ぎになると二頭は安心して餌を食っていた(e)。
 イノシシの害は相変わらずだが、針金で囲った一角の内側には入ってきていない(f)。電気柵と思い込んでいるのか、隣家近くの針金囲いの畑も被害はない。一方、電気柵も針金囲いもない畑や芝はメチャクチャに掘り返されて無残な姿を曝し続けている。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 自宅裏の低山とスギ林に数ヶ所、タヌキの糞場があることを昨年確認していた。これらをあらためて見回ってみたが、もはやほとんど使われていないらしく、落ち葉に被われすっかり凍り付いていた。新しい糞はまったく見られなかった。

2013年1月17日(木)
 
朝になったら跡形もない
 
 先日来連日加工処理している乾燥リンゴは、多量の廃棄物も生み出す。主たるものは皮と芯で、当初は堆肥にすべく穴に埋めていた。ところが、その穴を掘る不届き者がいる。周辺には小動物の足跡が残っていた。そこで、庭の一角にリンゴの皮を放置してみた(a, b)。
 朝になってみるとリンゴの皮は綺麗さっぱり消えていた(c)。多分間違いなくタヌキの仕業だろうとは思ったが、この周辺にはハクビシンもいれば、ネコも徘徊している。そこで、カメラを設置してみた。やはり思った通りタヌキだった。二匹がせっせと食いあさっていた(d〜f)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 一般にタヌキは柿は食ってもリンゴはあまり食わないと聞いていた。しかし冬場の食料不足の時にはそんなことはいってられないのだろう。適当に糞を残していってくれるとよいのだが、周辺には見あたらなかった。もっとも厳冬期には糞生菌は発生してくれないだろうが。

2013年1月16日(水)
 
極めて雪の少ない地
 
 報道によれば一昨日の雪のため首都圏では道路が凍結して、昨日は首都高速などが長時間通行止めになったという。しかし、わが家の周辺では雪はごくわずかに舞っただけで、積雪といえるほどのものはなかった。昨日早朝も積雪というにはあまりにも少なく(a〜c)、陽が射し始めるとたちまち解けはじめ(d〜f)、am10:00頃にはすっかり消えていた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 いわき市は福島県でも極めて雪の少ない土地だ。首都圏よりも降雪日数も量もはるかに少ないようだ。さらに、同じいわき市の中でも、わが家のある草野地区は更に雪は少ない。昨日午前中市街地と近郊の山間地を走る機会があったが、そのことをあらためて感じた。
 雪の少ないことと、寒さとは直接結びつかないらしく、庭や近郊のツバキ樹下にはまだツバキキンカクチャワンタケの姿はまったく見られない(雑記2008.1.8同2006.1.18)。

2013年1月15日(火)
 
AEON;ラテン語? いいやギリシア語
 
 昨日の首都圏は降雪で大変だったようだが、いわき市のわが家周辺ではごく短時間雪も舞ったが、積雪はほとんどなく、今朝は路面の一部がわずかに白い。

 大型店AEONの公式サイトには『AEON(イオン)とは、本来ラテン語で「永遠」をあらわす言葉ですが、そこに含まれるさまざまな語源の中から「夢のある未来」という意味を付加いたしました。』とある。しかし、たいていのラテン語辞書には載っていない。それもそのはずで、この語は単にギリシア語のαιων(永遠、生涯の意)をラテン綴りに置き換えただけのものだからだ。
 ギリシア語の二重母音「αι」をラテン文字化する場合は「ae」で置き換える。「ω」は長い「o」だし「ν」は「n」だから、単純にラテン文字化すれば「aeon」となる。さらに語頭の発音しない「a」が落ちて「eon」とも表記される。地質学では10億年という時間の単位をeon(aeon)という単位で表しているようだ。30億年なら3eonというわけだ。でも、こんなことを知ったところで何の役にも立たない。それより、分子系統学でも学ぶ方がよっぽど気が利いている。

 乾燥リンゴ製造工場では着々と作業が進行している(雑記2013.1.13)。二袋あった米袋のリンゴは残り四分の一となった。しかし、できあがった乾燥リンゴの少なさには唖然呆然。


2013年1月14日()
 
基本ルールが抜け落ちている!
 
 久しぶりにクセノポンのアナバシスの対訳書を手に取った。ところが、ギリシア語が断片的にしか理解できない。英文を手がかりに文脈はたどれたものの、たった一ページを理解するのに半日もかかってしまった。物語の内容を楽しむどころではなくなっていた。
 昨年は西洋古典にもいくつか目を通したが、いずれも英語との対訳書ばかりだった。活用された動詞や派生語を原型に遡って辞書にあたることはほとんどしなかった。その結果動詞の活用形をほとんど忘れてしまい、まともに辞書を引けなくなっていた。頻出する菌類用語については由来するギリシア語が脳裏に浮かぶようにはなったが、単にそれだけのことだった。
 生命科学はもちろん、近代科学の専門用語の70〜80%はギリシア語に範をとっている。表記こそラテン文字化されているが、大半の用語はラテン語辞書には掲載されていない。そこで理解を深めようと思えば嫌でもギリシア語辞書にあたるしかない。辞書には膨大な変化形は掲載されていない。いやでも基本形を導出しなくてはならない。そのためには基礎的な文法ルールを知らねばならない。ところが、これがすっかり頭から抜け落ちている。
 そこで池田黎太郎『古典ギリシア語入門』(白水社)を再び学習し直すことにして、薄汚れた教科書を引っ張り出した。表紙裏を見ると自分自身の筆跡で「2010.12.1 学習開始; 2011.6.6 第一回目読了」「2011.8.29 第二回目読了」と記されていた(雑記2011.6.8)。
 この教科書について学ぶのは三度目となる。しばらくは、諦めて毎日30〜40分ほどは各課の練習問題に取り組むことにした。それにしても、あ〜ぁ、情けない。

2013年1月13日()
 
ドライフルーツ製造工場
 
 リンゴを数十kgもらってしまった。キズやいびつな形のため商品としては出荷できなかったものだ。大きな米袋二つぶんあり、各袋にはそれぞれ16〜18kgのリンゴが入っていた(a, b)。
 そこで乾燥リンゴにすべく、家中の乾燥器がフル稼働することになった。とはいっても、ドライフルーツ専用乾燥器はひとつ(e)、他の二つは乾燥器は昨年きのこ専用に作ったものだ(f, g)。きのこ乾燥器もまさかこの季節に稼働させられるとは思ってもいなかったろう。
 ドライフルーツ専用器は温度を摂氏60度に設定。きのこ乾燥器は側面につけた温度計を見ておおむね40〜50度前後になるよう調整した。第一回目は、両者とも一晩で乾燥リンゴとなった。一通り乾燥したものはザルに移して、縁側で切り干し大根とともに天日干し(j)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 それにしてもリンゴの量が半端じゃない。昨夜完了したのはまだ全体の1/8ほど。今朝また新たにリンゴの皮むきから開始して、薄切りリンゴを三台の乾燥器にセットした。夕方までには仕上がるだろうが、この間家中の乾燥器はフル稼働となる。この先何日かはリンゴの皮むきから始まって、連日乾燥器を動かすことになりそうだ。さながらドライフルーツ製造工場だ。

2013年1月12日()
 
乾燥標本からの切り出し
 
 昨日検鏡したフウセンタケ属だが、ヒダ実質やカサ表皮の構造を観察しようと思えば、薄切りをしなくてはならない。ところが、よく乾いた乾燥標本のヒダはちょっと触れるだけで簡単に粉々になってしまう(c, f)。簡易ミクロトームを使おうと実体鏡下で切り出そうと、このままではカミソリをあてただけで粉々になってしまい、切り出しはできない。
 パリパリに乾いた標本から切片を作るときは以下のようなやり方をしてきた。
  1. スポイトで水を滴らす: 5〜6分ほど放置して待つ
  2. ヤカンの口先の湯気にあてる: 試料をヤカンの中に落とさぬよう注意
  3. KOHやアンモニアに浸す: アルカリに弱い組織には向かない
  4. 消毒用アルコールを滴らす: 揮発しないうちに次の処理にかかる
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 目的と状況に応じて使い分けているが、いずれにしても乾燥標本の取り扱いは慎重に行わないと、ヒダなどはいとも簡単に粉々に崩れてしまう(cf. 雑記2009.12.5等)。

2013年1月11日(金)
 
今年はじめての乾燥標本
 
 昨年11月2日に家の近くで採取したフウセンタケ属を引っ張り出してきた(c〜e)。マツとモミ混じりのコナラ林に出ていたもので、すっかり乾燥していたが、カサ表面にツバをつけると軽いヌメリがあり、柄の基部は急に大きく膨らんでいた(a, b)。胞子の写真(f)だけ撮って直ちに乾燥した。
 乾燥標本からヒダを切り出してKOHで封入した(h, i)。KOHで封入された胞子は赤みが強くなる(g)。縁シスチジアの有無や形はよく分からなかった。ヒダを寝かせて縁をみても、シスチジアなのか偽担子器なのかはっきりしない(j)。シスチジアはないのかもしれない。ヒダ実質やカサ肉にはクランプがあり(k)、担子器の基部にもクランプがある(l)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 肉眼的特徴と胞子などからはフウセンタケモドキに近い種のように思えたが、明瞭な縁シスチジアはない。今年になって初めて検鏡してみた乾燥標本だった。

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