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昨日取り上げなかったきのこのうち、自宅の近郊15km圏で比較的多く発生していてよく目立つイグチ類をメモとして残しておくことにした。キアミアシイグチ(a, b)、ムラサキヤマドリタケ(c, d)、コガネヤマドリタケ(e, f)、クロアザアワタケ(i, j)、ヒメコウジタケ(k, l)は、最初に発生を確認してから既に一ヶ月ほどが経過している。アシナガイグチ(g, h)はかなりカビに侵されはじめたが、ヘビがとぐろを巻いた姿や、ろくろ首のような姿になったものもある。 しかし近場でもっともよく出ているきのこといえばタマゴタケ(m)、ヤマドリタケモドキ(n)、アカヤマドリ(o)、ナラタケモドキ(p)、オニイグチモドキ(q)、ヤグラタケ(r)だ。昨日の石森山では刈り払いが行われていたが、草刈機の刃でギロチンされたタマゴタケがいたるところに転がっていた。 |
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首都圏ではお盆の帰省ラッシュが始まったという。いわき市界隈ではまだ帰省客による混雑は始まっていない。明日くらいからは昨年同様に急激に人が増えだすのだろうか。 | |||||||||||||||||||
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朝食前am5:30に海辺の神社林に向かった。暑くなる前に帰宅して食事にするつもりだったが、あまりにも多くのきのこが出ていたため、結果的として帰宅できたのはam10:00を過ぎていた。 特に興味深かったのは十数ヵ所でアシナガイグチに出会ったこと(a, b)、いたるところにオニイグチモドキ(c, d)、崖っぷちの数ヶ所で大きなシロオニタケが多数でていたことだった(e, f)。 多くのテングタケ類がみられたが、きりがないので採取はクロタマゴテングタケ(g, h)、ヒメコガネツルタケ(i, h)だけにした。斜面の脇には大きなニワタケもあった(k, l)。このほか持ち帰った標本は10数点に上ったが、多くはそのまま乾燥器にかけることになった。 |
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日常下駄車のスズキアルトがエンジン不調のため、いつ途中で動かなくなるかという懸念を抱きつつ走らせてきたが、昨日のところは突然のエンストはなかった。 | |||||||||||||
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昨日いわき市もようやく「夏」になった。太陽の光がギラギラと降り注ぎ気温が一気に上がった。午後近くの石森山に行き歩き出した。タマゴタケ、ドクツルタケ、ニガイグチモドキ、ウラグロニガイグチなどに出会ったが、無視して目的のきのこを目指して先を急いだ。 大きなアカイボカサタケが異様なほど水平にまでカサを広げていた(e, f)。遠くで雷鳴が聞こえだしたが、少し先まで足を伸ばした。目的地のすぐ近くまで来たとき突然驟雨となった。目的のきのこはまだ出ていなかった。すぐ脇にウラムラサキシメジがたった1本出ていた(a, b)。 ビショビショになって東屋まで戻り急いで帰宅した。結局現地近くまで行ったが10分も経過しないうち帰宅する羽目になった。表に干しておいた洗濯物がびしょ濡れとなっていた。 帰宅してから胞子とヒダ断面などを確認した。ウラムラサキシメジの胞子(c)は「十字型」といわれるが、低倍率で見るといかにも十字のようだ(d)(雑記2011.10.18、同2005.9.21)。 |
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先日の雑記(2013.8.2)に「謎のきのこ アセタケ属?」として掲載したきのこはコイムラサキアセタケ(Inocybe leptoderma T. Kob. & Nukada sp.)ということが判明しました。アセタケ属に造詣の深い兵庫のOさんから教えていただき、資料もいただきました。ありがとうございます。 (Y. A.) | |||||||
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先日混ざり合って発生していたアセタケ類二種を心覚えとしてまとめておいた。上の段がオオキヌハダトマヤタケ(Inocybe fastigiata)、下の段がキヌハダニセトマヤタケ(I. paludinella)。 オオキヌハダトマヤタケには側シスチジアはない。一方、キヌハダニセトマヤタケには縁にも側にもシスチジアがあり形状はほぼ同じ。また、両者共にカサシスチジアはない。キヌハダニセトマヤタケの柄にはヒダと同じような形の柄シスチジアがある。
[cf:] 雑記2013.6.26、同2010.10.20、同2005.10.25、同2002.7.19、同2002.7.1 |
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昨日スズキアルトを運転して公道に出たところで計器類が一斉に赤表示となり、エンジンが不安定となって突然停止してしまった。再始動してもエンジンはうんともすんともいわない。やむを得ず車を手で押して道路脇に移動した。ただでさえ蒸し暑かったので汗びっしょりになった。 午後になって雨の中エンジンルームを点検したところ、エンジンオイルとオートマチックオイルが極端に少なくなっていた。ファンベルトには異常ない。両者を補充して恐る恐るキーを回すとエンジンがかかった。原因は不明だがどこかからこれらのオイルが漏れていることは間違いない。それにしても、タイミングベルトの損傷でなくてよかった。 |
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昨日郡山市や大玉村の自然公園を歩いてみた。どこもタマゴタケ、クロハツ、ツチカブリ、アカイボカサタケ、シロイボカサタケが大発生していた。樹林の間の遊歩道は高温と高湿度が続いていたわりには、大型菌は思いの外少なかった。 オニイグチの仲間もまた大発生していた。現地でオニイグチモドキ(a, b)、オニイグチ(c, d)、コオニイグチ、その他のオニイグチ類とおおよそ見当をつけて、それぞれ別の紙袋に入れて10数個ほど持ち帰った。帰宅後胞子を確認すると正解率は六割に過ぎなかった。 肉厚でしっかりしたキヒダタケ(g, h)やニワタケ(i, j)には久しぶりに出会った。今シーズンはじめて大型のキイロイグチにも出会えた(e, f)。アイタケ(k, l)もまた多数見られたがこれらは持ち帰らなかった。フウセンタケ属のきのこが出はじめた。 |
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昨夜は久しぶりに湿気が強く、ジメジメして寝苦しい夜だった。この数日立っているのも辛い激しい倦怠感(熱中症的症状?)が続いてて、なかなか解消してくれない。これも歳のせいか。 | |||||||||||||
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先日久しぶりにアセタケの仲間を採取した。遊歩道脇の狭い一角に比較的まとまって十数本が発生していた(a〜c)。しくじって柄の基部がいくつかちぎれてしまった。大部分の柄の基部は細かったが、心持ちやや膨らんだものもいくつかあった(d)。 なぜか胞子紋はほとんど落ちなかった。一つのきのこからヒダを摘み検鏡すると、円滑な胞子と薄膜シスチジアが見られた(e)。予測通りだった。ところが別のひとつを確認して唖然とした。胞子にコブコブがある。おまけに円滑な胞子が混在している(f)。 こうなりゃしょうがない。すべてのきのこを一つひとつチェックして分けるしかない(g)。そこですべての標本をチェックしたところ(h)、三つだけにコブコブ胞子と厚膜シスチジアがあった(i, j)。残り大部分のきのこは薄膜シスチジアと円滑な胞子だった(k, l)。 |
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胞子コンタミの理由は取扱の基本を無視したことによる。勝手に同一種だと思い込んで同一の紙袋に放り込んでしまったことだ。たとえよく似ていても、少し離れた場所に出ていれば別種と考えて別の紙袋に入れて持ち帰るのが原則だ。 | |||||||||||||
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ケロウジの仲間を採取した(a, b)。この仲間の胞子の形状を何と表現したものかいつも迷う。保育社図鑑にはケロウジについて「胞子は球形,疣をもち」とある。合焦位置を変化しながら観察すると(c)、確かに内部に球形が見えてくる。だから上記のように表現するのが一番適切なのかもしれないが、やはりどうにもしっくりこない(c, d)。どちらかといえば金平糖のイメージに近い。 それにしてもこの胞子紋は凄まじいコンタミ状態だ(e)。イグチと隣接した状態で胞子紋を取ったのだが、イグチの胞子紋にはコンタミは生じていなかった。 |
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ケロウジの仲間のすぐ近くにニカワホウキタケがいくつも出ていた。このきのこは名前こそ「ホウキタケ」とついているが、これはアカキクラゲの仲間だ。子実層や担子器の形を見ると、アカキクラゲ科に特有の音叉型担子器を確認することができる。
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昨日川内村で平伏沼への林道やイワナの郷などを歩いてみた。どこもきのこが多数発生していた。いたるところで目立ったのは、タマゴタケ、ドクツルタケ、テングタケ、ガンタケ、チチタケ、ツチカブリ、ケシロハツ、クロハツ、チギレハツタケ、カワリハツだった。 これらのきのこについては、タマゴタケ(i)とチチタケ(k)だけ撮影し、標本としてはひとつも採取しなかった。紛らわしいベニタケ類については目視と硫酸鉄とフェノール、グアヤクによる呈色反応で仮同定したものであり、正確な同定とは言い難い。 セイタカイグチ(a)はよい状態のものが少なく、アシナガイグチは長い柄が折れてしまっていた。オニイグチモドキ(b)とオニイグチ(c)は肉眼では判定できず、帰宅後に30個ほどの胞子をすべて検鏡して分けた。キイロイグチ(d)、ニガイグチモドキ(e)もやたらに目立った。 ベニハナイグチ(f)、ハラタケ(h)、ウスムラサキイッポンシメジ(g)、コウモリタケ(l)、シロオニタケ(j)も比較的多数見られた。ザボンタケは傷みはじめていたので持ち帰らなかった。 このほかにもマツバシャモジタケやテングタケ類、イグチ類をはじめ10数種の標本を持ち帰った。帰宅後に大型きのこ乾燥器に標本を載せるとすっかり満杯となった。 |
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戸隠森林植物公園で観察したきのこである。最初は真っ黒な姿が草の陰に見えて、ヌメリガサ科きのこの変色したものか、なにかがバクサレたものかと思った。同じものがカラマツ林に群生しているのを発見し、よくみればすべてバクサレているわけでもなく変色しているわけでもなかった。子実体の断面は赤紫色で時間が経過してもさらなる色の変化はみられなかった。
胞子紋は紫色を帯びている。胞子は小型でこぶこぶがある。かさ表皮(f)、柄の表皮(g)を各2か所観察してみたがシスチジアはみられなかった。かさ肉も柄の肉にもまるで乳管のような菌糸(h)が走っているがもちろんチチや分泌物はみられない。ひだのシスチジアは褐色の色素を含むもの(l)と無色のもの(k)があり、先端に結晶の付着しているものがまれにある(m)。クリソシスチジアは見られなかった。側も縁もシスチジアは少ない(i, j)。クランプは各所で観察でき、担子器にはベーサルクランプもあるようだ(o)。形態からはまるでムラサキフウセンタケなどに近い仲間の様にも見えるが、胞子の形態などからアセタケ属のように思える。 |
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[補足] このきのこは、園内のカラマツ園地および高台園地の遊歩道脇の斜面に多数発生していた。当初アカヤマタケ属などのきのこが乾燥しきって黒ずみ、雨で再び柔らかくなったのかと思った。ところが触れてみるとよくしまった肉質で新鮮そのものだった。 長岡市の勉強会では、ムラサキフウセンタケなどに近いフウセンタケ属説、未知のイッポンシメジ属説などがでた。カサ頂部に凸部や中丘などなく、逆に凹んでいることもあって、アセタケ属説はでなかった。対物40倍レンズで胞子を見たところ、イッポンシメジ属の胞子のように見えた。そこでとりあえずイッポンシメジ属の可能性が高いとして持ち帰ってきたものだった。 帰宅後改めて油浸100倍対物レンズで検鏡したところ、イッポンシメジ属の胞子とはまるで違っていた。胞子の一端に尖った嘴状の部分がなく、テトラポットのようなコブ状だった。カサも柄も一面に繊維状の鱗片に被われている。なお、柄の基部に膨らみはない。 (I. A.) |
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午前中に近場の公園と海の近くの神社などを歩いてみた。公園では、アルビノのようなシロツルタケ(a, b)、オサムシタケ(c, d)、チャオニテングタケ(e, f)、テングタケ、ツルタケ、ベニタケの仲間などが見られた。いくつものチャオニテングタケがかなり崩れはじめていた。 神社の遊歩道にはアシナガイグチがでていた(g, h)。カサ径3cm、柄の長さ25cm。基部には白色の菌糸がまとわりついていた(i)。いたるところでテングツルタケが見られた(j)。まるでツバをもったかのようにみえる茶褐色のオニイグチ(k)、大きなコオニイグチ(l)などもでていた。 |
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それにしても日中はとても暑かったが、夕方になると涼しくなりヒグラシの大合唱でとても賑やかになった。すぐ近くの石森山ではきのこの発生はまだ芳しくない。 | |||||||||||||
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